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スキル【無】の俺が世界最強 スキル無しと馬鹿にされた俺、実は無限に進化するSSS級スキル所持者でした【5月1日発売】  作者: 茨木野


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310/312

310.

 エリンは俺の腰にある妖刀を指差し、あからさまに怯えた顔をした。


「そんなばっちいの、よく持てるわねあんた……」

『ばっちいって……』


 妖刀は心外だと言わんばかりに柄を震わせたが、その声音はどこか愉快そうだ。

 一方、ぷちは全く怖がる様子もなく、興味津々で妖刀の周囲を嗅ぎ回っている。


「口はどこについてるんすかね? ふんふん」

「ちょっとぷち、やめなさいよ。ばっちいわよ」

『だから、ばっちいって……』


 俺は基本的にクールなタイプだ。だから、ペラペラと喋り続ける騒がしい女と一匹、そして一本の妖刀を尻目に、黙々と森の奥へと足を進めていく。

 宝石獣の手がかりがないかと周囲を見渡していると、足元の草むらにキラリと光るものが落ちていた。

 透き通るような美しい宝石だ。


「ふわわ! あにきっ。あっちこっちに宝石が落ちてるぞー!」

「ぷち、不用意に触るな。気をつけろ、近くに敵がいる」


 俺が低く警告すると、ぷちは「ふわー! まじですか!」と慌てて俺の足元に隠れた。


「ああ……。よく気づいたわね」


 エリンが腕を組み、得意げに解説を始める。


「これは宝石獣の定番の罠よ。宝石を撒き餌にして、それを拾っているバカを食うっていう寸法ね。こんな見え透いたものに引っかかる間抜けは、相当な間抜けだけよ」

「……」


 そう言い切ったエリンだったが、なぜかスッと視線を泳がせ、不自然なほど気まずそうに冷や汗を流し始めた。


「……お前、過去に引っかかったことがあるんだな」

「は、ばっ!? な、ないわよ! そんな間抜けな罠に引っかかったことなんて、一度もないんだからねっ!」


 顔を真っ赤にして全力で首を横に振り、早口で否定するエリン。

 その必死すぎる反応が何よりの証拠だった。俺はやれやれと深いため息をつき、見事なまでにわかりやすいエルフの少女から視線を外すのだった。

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※3/1(日)


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