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愛しいあなたと  作者: 飴とチョコレート
第二章 高校生編
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タトゥー

配信タイトル:《【期間限定】朝倉、背中に芸術を背負う【一週間で消えるタトゥー】》

開始時、カメラには樹ひとり。ちょっとソワソワしたような表情で、視聴者に向かって話しかける。


「えーっと、今日は朝倉が“どうしても見せたいものがある”って言ってて……まぁ正直、いつものノリかと思ってたんだけど……なんか、すげぇことになってるっぽい。まだ俺もちゃんと見てない」


コメント欄は期待と疑惑で盛り上がっていく。

《また新スキル獲得した?》《朝倉の“見せたい”は信用ならん》《今回もやべぇ予感しかしない》


そこへ、背中の大きく開いた黒のゆるいシャツを着た朝倉が登場。髪は高めに束ね、すでに「魅せる気まんまん」の雰囲気。


「え、まって、それどうした。背中……」

「美術部の友人にな。人の肌に絵を描いてみたくて、やってみたいって言われた」

コメント《は!?》《人肌にアート!?》《消えるやつ……だよね!?》


朝倉はうなずいて、少し照れたように笑う。


「“一週間で消えるインク”だ。もし失敗しても、すぐ消えるからって言われたが……結果的に大成功だった」


背中を向けてシャツを下ろし、タトゥーアートを披露する。そこには、黒豹と薔薇、そして淡く絡む唐草模様。繊細さと力強さの共存する、大胆な作品だった。


樹が思わずため息をもらす。

「……うわ、これ、すげぇな……。お前、完全にキャンバスじゃん」

「あいつ、描きながらずっと楽しそうだったよ。集中しすぎて、ご飯も水も忘れてた」


コメント欄が一気に湧き上がる。

《芸術は爆発》《背中に生きるアート》《これは記録残さないと損》


樹がスマホを向けて写真を撮りつつ尋ねる。

「これ、描かれてる最中くすぐったくなかった?」

「くすぐったかったな。笑って動いたら怒られた」

「そりゃ怒られるわ!」


そして、樹が思い出したように聞く。

「でもさ、完成して見て……どう思った?」


朝倉、静かに微笑んで答える。


「……写真で見せてもらったとき、あまりに良くて。あいつをその場で思いっきり抱きしめて、顔中にキスした」

「毎回思うけど、お前の愛情表現、重たいぞ」


コメント《でた朝倉式感謝》《顔中キスはいつもの》《尊敬→抱擁→キス、までがテンプレ》


「感謝を形にすると、こうなる」

「なんでそれを堂々と言えるんだよ……でもまぁ、分かるわ。俺もこれ背負ってるの見たら、惚れる」


コメント欄:

《樹、惚れてる定期》《惚れ直したな》《背中に惚れて、心に射抜かれた》


最後、朝倉がシャツを戻しながらポツリとつぶやく。


「描きたくなる気持ち、ちょっと分かった。俺も、あいつに何かを返したい」

「十分返してんだろ……でも、そういうとこ好きだわ」


コメント《両想い(美術部員含む)》《一週間で消えるにはもったいなすぎる》《芸術と愛情の共犯関係》


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