やけにギャルに馴染んでるあいつ
夜の雑談配信。
樹は飲みかけの缶コーヒーを机に置いて、少し笑いながら話し始める。
「そういや、今日な……朝倉から写真が送られてきたんだよ」
コメント欄:
「えっ何の写真!?」
「また変な料理写真とかじゃないよね?」
「自撮り???」
樹はスマホをちらっと見て、吹き出すように笑う。
「いやいや、自撮りっていえば自撮りなんだけどさ。ギャルの子らと一緒に、スタバで満面の笑顔。しかも肩組まれて、頭ぽんぽんされて、周りが全員“朝倉〜〜!”ってテンションでさ……」
コメント欄:
「?????」
「なにそれどこ情報????」
「そんな写真SNSに上がってないよ!?」
「ちょっと待って!?彼氏特権すぎん???」
樹は無邪気にうなずく。
「だって俺にしか送ってきてねーもん。『今日こんな感じだった』ってだけ。いや〜馴染んでたな〜、あいつ」
コメント欄:
「プライベート写真!?ズルくない!?」
「透くんがギャルに囲まれてる図、公式で欲しい」
「透くんの交友関係、想像以上に広い」
「ていうか!『今日こんな感じだった』って何!?報告されてる彼氏!?優勝じゃん!!」
樹は笑いながら缶を手に取り、ちょっと得意げに話す。
「俺の方が“新入り”に見えるぐらいには馴染んでたよ。ピンク髪の子に肩抱かれててさ、なんか安心しきった顔してた」
「……まあ、そういうとこが好きなんだけどさ。いろんな人と分け隔てなく接するくせに、俺にだけはちょっと甘えてくんの。うん、そういうとこ」
コメント欄:
「なんか聞いてて腹立ってきた(尊い)」
「プライベート送信されてるのバグ級に強いな」
「公式の安心感すごすぎて嫉妬すらしない」
「自慢しにきてるな??彼氏の自慢しにきたな??」
樹はふっと笑いながら、
「お前らには見せねーけどな、その写真。あれは俺だけのもんだから」
コメント欄:
「うわあああああああああ」
「出たよ出たよ〜〜〜爆撃」
「つらい、でもすき」
「こんなん見せられたら朝倉推すしかない……」
そのまま樹は軽く肩をすくめて、ゲームに切り替えていった。




