雑談配信
樹の雑談配信、テーマは「なんでも答える質問コーナー」。
コメント欄
【彼氏できてからどう?】
【朝倉くんとラブラブ?】
【どんな人なんですか?】
樹は苦笑しながらマグカップを置いた。
「お前らほんっと朝倉のこと好きだよな。……ま、答えられる範囲でなら」
「うーん、どんなやつって言われたら……愛が重い、かな」
コメント欄
【重いってどういう…?】
【ヤンデレ!?】
【え、こわ…でも気になる】
「いや、怖い意味じゃないんだよ。あいつ、家族とか友達とか恋人とか……愛情を向ける相手に対して、めちゃくちゃ真剣でさ。距離感が近いんだよな」
「……例えば、ハグとかキスとか、恋人になる前から普通にしてきたし」
コメント欄
【えっっっ???】
【ちょっ…キス!?】
【それって…どういう……えっ?】
【もうその時点で両想いじゃん!】
樹はちょっと考え込んでから、少しだけ頬を赤くした。
「いや、俺も最初は“おいおい”って思ったんだけどさ。あいつにとっては、それが“好き”の表現なんだよな。家族でも友達でも、愛してるって思ったら、ぎゅーって抱きしめたり、頬とか額にキスしたりする」
「……でも“唇”は絶対に恋人だけって決めてたらしい。俺のこと好きだったのに、そこは我慢してたって聞いた時、ちょっとびびった」
コメント欄
【なにそれ尊い】
【律儀すぎる…!】
【キス文化ある系男子だった】
【朝倉くん、思ったより愛情深い人だった】
【真剣に“愛してる”って感じのやつじゃん…】
「今思えば、俺がそれを“変だ”って感じなかったのも、もう好きだったからかもな……」
樹はふっと照れ笑いする。
コメント欄
【お前らまじでお似合いだよ】
【付き合う前からそんな絆があったとか尊い】
【ハグとキスで育んだ絆(重い)】
【重くてもいい…愛して…】
「ま、俺にはちょっと重いくらいが丁度いいのかもな。……ってなんで俺が惚気になってんだよ!」
笑いながらそう締めた樹の顔は、どこか幸せそうだった。
【朝倉くんって重いタイプってほんと?】
【ハグとかキスって恋人じゃないと無理だわ】
【付き合う前からしてたってマジ?】
樹は苦笑いしながら答えた。
「うん、重いよ。あいつの愛情って、いわゆる“恋愛”だけじゃなくて、家族愛とか友愛とかも全部ひっくるめて“重い”。……俺が初めてハグされたのは、保育園のとき。キスは……中学生になってからだったかな」
「ただ、あいつは“ちゃんとフェアでいたい”って考えるやつでさ。中学生くらいになれば、普通の価値観もわかるはずだから、キスしていいか毎回確認するんだよ。“受け入れてもらえたら成立する”って」
コメント欄
【え、そこまでするの?】
【律儀すぎん?】
【なんかもう…真面目というか…ガチだ】
「……でも、誤解するなよ? あいつ、俺にだけ特別ってわけじゃないんだ」
「友達にも普通にハグやキスする。もちろん“していいか?”って聞いた上でな。……前に聞いたんだけどさ、女の子の友達にキスしたあと、その子の彼氏がやってきて」
「けど、朝倉はその彼氏にも“ハグとキスしてもいいか?って聞いて、OKもらって、そっちにもしたんだと」
コメント欄
【……???】
【どういう状況??】
【え?それ浮気じゃないの?】
【彼氏もOKするんかい】
【魔性の愛され男やんけ】
「俺も聞いて“え?”ってなったよ。けどそのカップルいわく、“浮気じゃない”んだと。“朝倉はそういう人だから”って、納得してたらしい。すげぇよな……」
コメント欄
【世界一理解ある彼氏】
【朝倉くんが特殊すぎるのか…?】
【どんな納得だよwww】
【人たらしにも程がある】
「だからさ、俺が好きになられたのも、いつからかなんてのは分からない。あいつはずっと俺に同じ態度だったし、ずっと変わらなかったから……“特別”って線引きがなかったんだよな」
「でも、今は違う。今は……“俺の恋人”だ」
コメント欄
【ああもう尊い】
【まってガチで泣ける】
【朝倉くんの愛し方がすごいし、それを受け止めてる樹くんもすごい】
樹は、ふっと照れたように視線をそらし、飲みかけのコーヒーを手に取った。
「ほんと、お前らのコメント、面白くて助かるわ。ありがとうな、今夜も」




