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モニターに応募したら、系外惑星にきてしまった。~どうせ地球には帰れないし、ロボ娘と猫耳魔法少女を連れて、惑星侵略を企む帝国軍と戦います。  作者: 津嶋朋靖
第十七章

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機械なんてなあ、スイッチを押して覚えるんだよ!

 ゼロから送られてくるレーダーの画面では、フーファイターは海上プラットフォームへ向かっていた。


「隊長。これは通常の燃料補給のようですね」


 橋本晶の言う通り補給かもしれないが、早すぎないだろうか?


 昨日から衛星や高高度気球、ステルスドローンなどを使ってフーファイターの動きをAIアスカに監視させていた。


 それによると、フーファイターは五時間前に一度海上プラットフォームに戻ってエネルギーを補給している。


 その後、フーファイターの動きから重力制御に使ったエネルギーや、レーザーに使ったエネルギーを算出し、エネルギー残量をチェックさせていたのだ。


 それによると、現時点でのフーファイターのエネルギー残量は三十~三十五パーセント。


「まだエネルギーは三割残っているだろう。補給に帰るには早いと思うが……」

「いや、隊長……」


 橋本晶が意外そうな顔で言う。


「特攻させるならともかく、普通に使用しているドローンなら、そのぐらいエネルギーが減れば補給に行きますけど……」


 そうだった!


 一刻も早くフーファイターのエネルギー残量を減らしてほしいという願望から、フーファイターはギリギリまで燃料を使い切ってから補給に行くものと僕が勝手に思い込んでしまっていた。


 地球にいた頃、僕もスマホのバッテリー残量が七十パーセントを切ったら急いで充電していたな。


 しかし、それでは困るのだ。


 矢納さんには、なんとしてもギリギリまでエネルギーを減らしてもらわないと。


 ならば、その状況に追い込むしかない。


「芽衣ちゃん。アスカのBMIを貸して」

「え? はい」


 BMIを装着しながら、橋本晶の方を振り向いた。


「橋本君。ゼロのエネルギー残量は?」

「え? 八パーセントです」

 

 まだ余裕はあるな。


「ではフーファイターを追いかけさせて」


 しばらくして、ゼロはフーファイターと通信可能距離に入った。


 フーファイターを呼び出すと、通信用ディスプレイに矢納さんの顔が表示される。


『なんだ? 俺はこれから補給なんだが』

「実は、言い忘れた事がありまして」

『どうした?』

「作業の様子を見ていましたが、まさかレーザーだけで作業をするとは思っていなかったので」

『レーザーだけだと何がまずいんだ?』

「レーザーだけで山に溝を開くなんて使い方していたら、溝ができあがる前に、レーザー砲の発振器が寿命を迎えてしまいます」

『じゃあどうするんだ?』

「レーザーは深い穴を穿孔するだけに使って下さい。穴を掘ったら、そこに対消滅爆雷を落とすのです。要するに発破ですよ。そして出た瓦礫は、重力制御で運び出して海に捨てるのです」

『馬鹿野郎! 先に教えろ!』

「いや、知っていると思ったのですが。フーファイターの取説(マニュアル)にも、土木作業に使うときはそうするように書いてあるし」

『今時、クソ分厚い取説(マニュアル)なんて読みながら、機械使う奴がいるか! 機械の使い方なんてなあ、スイッチを押して覚えるんだよ!』


 いや、それ絶対だめだろう。いきなり自爆スイッチ押したらどうすんだ。


「使い方はそんなところですが、もう一つ言っておくことが」

『今度はなんだ!?』

「明日の朝に我々の本隊が到着すると言いましたが、本隊は正午になったらこの海域を離れなければなりません」


 まあ、嘘だけど。


『なに?』

「ですから、正午までに溝が完成しなければ電磁砲(レールキャノン)による攻撃はできません」

『そういう事は先に言え!』

「すみません」

『しょうがねえ。今夜は突貫工事で終わらせる。明日は必ずピラミッドを攻撃しろよ』


 これでよし。締め切りを設定してやれば、工期に間に合わせるために補給の回数を減らすだろう。

 

 ステルスドローンから送られてくる映像に目を移すと、フーファイターは溝掘り作業を再開していた。

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