これは悪夢だ
変態たちの性行為が終わり。
俺は解放されて…空中に浮いた。
夢の中だ。
2人の素っ裸でガスマスク装着を見た後じゃ。
空中に浮くぐらいどうした。
だだだぜ!
「ピィ! 」
メルゲン「フゥゥゥ♪ 君の中は最高だよルチェル♪♪ 」
ルチェル「……ァァ♪ ソウ……デスカ…ヨ…Z~…♪♪ 」
変態女は気持ちよさそうにまた眠ったようだ。
名前はルチェル。
何度も怖い男・メルゲンに呼ばれていた。
…そしてどういうわけか。
俺をこの“悪夢の中”でレオンと呼び。
2人の子供設定。
お前たちは職場で不幸な事故に遭った所為で。
俺の脳が、身体が感じた恐怖で出来た。
悪夢の住民なだけだ!!
俺はこの悪夢を永遠に消し去るために。
この“悪夢の中”で本当の家族を見つけて。
お前たちから逃げてやる!!
メルゲン「レオンはご近所さん達の子達より大きく産まれてきたからな♪♪ さすが私とルチェルの子だ♪♪ 」
産まれた?
つまり最初にこの悪夢を見たあの真っ暗な空間は…。
実は母親のお腹だったのか!?
道理で暗くて自分じゃ動けないわけだ。
悪夢のクセに。
妙に……家族設定は細かいな…。
メルゲン「レオン、ア~~ンだよ♪ ふむふむ…餌を食べられるな♪ 」
「ピィ? ピィヒ~…」
メルゲンが俺の・おそらく赤ん坊の口に爪を器用に使って開けさせた。
それにしても。
何から何までデカイ…。
メルゲンの小指1つで俺、プチッと潰されるほどだもんな…。
ま、俺の夢の中じゃ。
死んでも死なないんだろうけどさ。
俺の口の大きさを調べた後に。
餌がどうとかと言っているし。
朝食か。
…このいかにもなメルゲンが料理を作れるとは思えないんだけど。
どんな男飯が出ることやら…。
メルゲン「ルチェルを起こすのも悪いし。ちょっと玄関口に移動しよう♪ 」
うん?
調理場がその近くにあるのか。
変わった家の構造だな…うんんん??
メルゲンの掌で運ばれた俺が見たのは。
岩肌の通路だった。
俺やメルゲンたちは袋小路で寝てたのか。
てか、悪夢の住民にはお似合いか?
…それに巻き込まれて生活する俺は酷いとばっちりだけどな。
はぁーー…。
ピィピィじゃなく。
この考えていることが声に出せればな。
生活する場所を。
もっとまともなとこに移れるかもしれないのに。
くぅぅぅ。
「ピィィ…」
メルゲン「ああ~ごめんなレオン♪ 家(洞窟)は私とルチェルの体サイズを考えて決めたからね。レオンは1人で泳ぎ回るのはいいけど疲れちゃうところなんだ♪ まだ子ども(赤ちゃん)だから私の言葉は理解できてないだろうけどね♪ 」
俺・レオンとお喋りしたいだけか。
情報は貴重だ。
メルゲンは泳ぎ回ると言った。
つまり近くの川か海から水を引いているのだろう。
そこから導き出されるメルゲンの朝食は。
ずばり!
“魚料理”。
…はずかしいな。
一度言ってみたかったけど。
まあ、声に出して言ってないからこんな恥ずかしさで済んだんだろうけど。
ドラマとか映画の主人公たちはどうして。
ああも自信満々に公衆の面前で言えるんだろう…な。
長い岩肌の通路の先が見えてきた。
やっと朝食か。
ガツガツ……クチャクチャ……
あれ?
メルゲンたち2人以外に……誰かまだ変態がいるのか?
何かを食べている物を潰す音が聞こえてきた。
俺を運んでいるメルゲンも聞こえたはずだ。
誰なのかと。
メルゲンが口にする言葉に意識を集中していると。
俺の足元が揺れた。
なんかこう~わなわなと振動していくみたいに。
メルゲンの頭がある天井を背中から転倒しながら見る。
メルゲン「・・・・」
普通と笑顔も怖かったけど…この表情は……。
誰だか知らないが。
メルゲンたちの玄関前で食事はダメだろ。
バカなんじゃないのか…。
こんなに怖い顔のメルゲンが住んでいるとか知らなかったのか…?
『ッッゲ?!! メ、メメメッルゲンだぁぁぁ!! 』
へ?
「ピ? 」
体の色が各自独特なのが3人で……いいのか?
メルゲンたちがガイコクジンで。
人様の玄関口で食事をしていた不届き者は。
化け物どもだった。
なんか肌ヌメヌメ、テカテカ。
腕が4、6本あるのもいる。
まあ、メルゲンのことを知っているようだし。
今空中をものすごい勢いで泳いで逃げだしたところ見ると。
3人がかりでも勝てないほどに。
メルゲンは強いのだろう。
「ピィ~? 」
メルゲンは3人を見逃すのだろうか?
メルゲン「レオン、ちょっと躾がなっていない若者(魚人)達を掃除してくるよ♪ ここで大人しく待っているんだよ♪? 」
え?
「ピィ? 」
あんな不届き者達がくるような……周りに大きい岩が転がっているこんな処で。
俺一人で!?
「ピィイ!? 」
メルゲン「大丈夫だレオン♪ パパはあんな連中に負けたりしないさ♪♪ 」
あんたの心配をしてるんじゃないから!?
俺はこの世界じゃ。
赤ちゃんなんだぞ!?
メルゲン「レオンに心配させたお前達は! 死を持って償えーーー!! 」
「ピィイ!? ピィイ!? 」
だから俺を一人にすんなよーー!?
幼児虐待で捕まるぞアンターー…!?
行っちゃった…。
コツコツ
ヒィィ?!
「ピ・ィィ?! 」
やっぱりあいつらみたいのがまだ近く…に??
音がした方を向くと。
岩と岩の間に。
なにやらオレンジ色とピンク色に色を不規則に変えるヒラヒラなのが在った。
見ていると何だ落ち着く…。
俺はメルゲンの戦闘を観察して今後に活かすよりも。
目の前に現れたこのヒラヒラしたナニカの正体を知りたいという好奇心に負けた。
赤ちゃん体の俺は。
手足をバタバタさせてメルゲンたちみたいに空中に浮かびあがり。
クルクル上下が激しく入れ替わって気分が悪くなりながらも前に進み。
ヒラヒラの根元が有るだろう岩の隙間に近づいて行く。
メルゲン「レオンーーーーッ!? 」
なんか真上からメルゲンが叫んでいるけど。
恐らく3人を倒してた処を見てたかと。
俺に呼び掛けているんだろ。




