密入国 それは魚人族の力技 根性論で成しえる
三眼人族
祖先は。
女は瞳の中に瞳がある重瞳[6つ]。
男は長方形に縦長い顔に、規則正しく縦に4つずつの8つ。
現代までに他種族と交わり。
遺伝子情報が書き換わり。
女は普段は通常の瞳。
戦闘時は複眼に変わる。
男は目が6つ~2つまでとバラバラ。
数が減った分は刺青、化粧で代用。
情に厚い種族。
現在隣国の一つ、リーヴェンス帝国と不可侵協定を結んでいる。
国境付近には厳重な警備網が引かれている。
レオン君とシュンナは。
そんな二ヵ国の空白地帯に潜伏。
サバイバル術の心得を知らないレオン君。
兎に角餓死だけは避けないとと。
食用可能な雑草、小動物をシュンナと協力して手に入れ。
ターザン?野生児?原始人?の生活。
今も追手がまだ様子を見てるんじゃないか?
三眼人族の国境は。
チラリと見て引き返した。
レオン「あれは…ないよな。あれは」
シュンナ「・・・・」
ここ数日。
碌に雨が降らない。
臭いがきつい。
乙女であるシュンナはレオン君に「臭い」と言われたくないかドキドキ。
レオン「・・シュンナ? 話し聞いてる? 」
シュンナ「・・へ? はははぁいぃぃ。聞いてます聞いてます! 」
呼び掛けられてようやく気付く。
そして話しが三眼人族の国境警備網で、盛り下がる。
何故なら複数の目がギョロギョロと忙しなく動いて、広範囲を常に監視している。
人員も多く。
近づけば即座に見つかる。
二人が見つからなかったのは。
正に運と魚人族の身体能力のおかげである。
レオン「この生活ももうぎりぎりだよね」
シュンナ「…そう、ですね」
一日中食料探し、巡回に来るかもしれない国境警備隊に警戒。
レオン君一人なら強行突破を今すぐしたい。
が、シュンナが一緒で。
それをすれば命の危険がかなり高い。
確率計算しなくても、死ぬ。
レオン「彼等の言葉が話せないのは困ったな…」
シュンナ「ごめんなさい。私、料理以外何もできなくて…」
お荷物ですよねと。
この場の空気がより一層悪くなる。
レオン「そんなことないよ。シュンナは…え~~とー…」
シュンナ「やっぱり私は足手まとい…うええええ(涙)」
こんなところで泣き出されたら。
見つかる。
シュンナの声を止める為、手で口を塞ぐ。
「ムグ」とかわいらしい声が出る。
まだ、追い詰められているが。
最悪のパニック症候群に陥ってない。
レオン「ちょっと落ち着こう、ね♪? 」
コクコクと首が僅かに動こうとしたのを感じて。
手を放す。
魚人族の握力、恐るべし。
レオン君は体力がある内にと。
強行突破をしようと動き出す。
先ず、国境警備隊の巡回ルートは変更されてるかの確認。
気付かれたり、不穏な空気を気付いていれば。
巡回ルートや人員の数、装備に変化がある。
レオン「……変わってない。なら…」
ゴソゴソと。
モグラさんの様に鋭い爪で穴を掘る。
レオン君は体積が縮んできてるのを無視しながら。
穴を掘る。
穴を掘る。
本物のモグラさんと出合った。
ガシと今日のご飯と捕まえ。
ゴキリと首を追ってシュンナに解体を任せ。
穴を掘る。
硬い層にぶち当たったところで方向を修正。
三眼人族の国に向けてトンネルを掘る。
一度しか使わないから、脆くても構わず。
トンネルを掘り続け。
シュンナとモグラさんをおいしく頂き。
トンネルを掘る。
シュンナが寝てても。
徹夜してトンネルを掘る。
◇ ◇ ◇
トンネルを掘るのを優先し。
シュンナと共に雑草と雨水で飢えを凌ぎつつ。
トンネルの角度を徐々に上方向に掘り続ける。
何日経っただろうかなど、気にせずトンネルを掘り続け。
終に国境警備隊を跨いで密入国用のトンネルが開通。
次にトンネル内の酸素濃度が少ない問題を。
レオン君はまたしても力技で解決。
シュンナ「え、ちょ、待っ」
パクンと唇を奪われる。
人口呼吸。
魚人族の肺は特殊。
酸素が少量でも何処からでも在るのなら。
肺はその酸素を蓄えられる。
魚人族は宇宙でも活動できるとは、昔の変人学者の理論で証明されかけた。
が、魚人族は喰ったモノの魔力を蓄積するも。
誰も空を飛びたがらず。
まして宇宙に行こうなどと考えられなく証明はされなかった。
レオン「我慢しで」
シュンナ「///………」
プシューと頭部が蒸気機関車の煙突並みに蒸気を噴出。
シュンナはレオン君にされるがまま胸にしがみ付く様に手足を摑まれ。
トンネルを強引に突き進む。
途中崩落したが。
掘り直し突き進む。
一本道なので視界が真っ暗闇でも問題無し。
こうして二人は無事に国境を越え。
言葉も文化も分からない。
三眼人族の国土(領土)に足を踏み入れた(密入国大成功)。




