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宝石人族の国を滅ぼした人族の軍隊の正体

リーヴェンス帝国(旧リベラスカ連合国)、帝都


先代国王が突如不治の病で崩御。

後を継いだ一人息子が戴冠式を済ませると。


――――人族至上主義! 先代の国王はあまりにも弱腰だった! 俺の代からはそんな弱腰は掃いて捨てる舵取りを行う! 


と、重鎮達を集めて新国王陛下は宣言。

そして自らを皇帝陛下と今後呼ぶ様に命じた。


重鎮達は幼かった皇帝陛下を思い出の中から引っ張ってきて。

目の前で宣言やら命じた現在の姿と見比べる。


重鎮達(・・・御本人だ)


間違いなく幼かった姿を成長させれば目の前の皇帝陛下になる。

偽物と疑ったのだが当てが外れ。

ならば影武者の暴挙かと考えて……まだ皇帝陛下は即位したばかりで影武者がいないと思い出し。


一体如何なさったんだと頭を悩ませる重鎮達を無視して皇帝陛下は部屋を退室。


重鎮達は一日中職も覚束無い状態で、聞き違いかと悩んで徹夜でフラフラ。


――――早速強気の政策を執り行う! 先ず、友好を結んでいて軍事力が一番低い国は何処だ!? 


重鎮達『へ? やっぱり…陛下は…』


あまりにもお代わりになされた。

先代の急な崩御がお心をここまで変えてしまわれたのか………。


と、重鎮達が一向にだんまりにイライラする皇帝陛下。

何人かクビを言い渡すかと、正にその時。


魔導研究所局長が皇帝陛下に御目通りをと入室して来た。


アアクルラディル「これは皇帝陛下♪ 会議中に申し訳ありません♪ 」


――――何用だドクター? 


アアクルラディル「ははぁ♪ 長年の研究が実を結んだ報告を、先ずは誰よりも皇帝陛下へと思いまして♪ 」


魔導研究所局長は恭しく礼をして。

背後の助手を手招きで呼び寄せる。

助手の手元には分厚い書類束が握られていた。


皇帝陛下は見せろと助手から分厚い書類束を奪い取る。

そしてしばらく会議室に静寂が訪れる。


重鎮達は経費の無駄遣いをする魔導研究所局にいい顔をしないで睨む。


アアクルラディル「ヌフフフ~~~♪♪ 」


そんな睨みもどこ吹く風よと手を振って不気味に笑い返す。


ギリッと数人の歯が擦りなる。


――――ドクター。よくやった、ほめてやる。


アアクルラディル「ははぁ♪ ありがたき幸せ♪ では私どもはこれにて失礼・」


魔導研究所局長は助手を連れて退室し様とした。

が、皇帝陛下に会議に参加しろと呼び留められる。


で、皇帝陛下の最初の問いの返事を重鎮達は今だできない。


――――ドクター。お前は答えられるか。


アアクルラディル「ははぁ、皇帝陛下♪ 宝石人族の国だと私目はお答えします♪ 」


その打てば響く回答に皇帝陛下は満足いき。

国軍を動かす指示を出した。


重鎮達『ッ!! 陛下御待ち下さい!? 』


友好国ですよ? 

他国が黙っているとは思えません? 

御考え直しを…どうか? 


皇帝陛下は鬱陶しいと擦り寄る重鎮達を払い除け。

魔導研究所局長に開発した新兵器を試す機会だぞと伝える。


アアクルラディル「なんと素晴らしい場を設けて下さり♪♪ 感無量の思いです♪♪ 」


床に額を当てて皇帝陛下に感謝の気持ちを伝える。

背後にいる助手は片膝を着いて頭を垂れながら局長にドン引きしていた。


そして数日が経つ現在。


宝石人族の国を地図上から消し去ったと言う報告で城内は右よ左よと周辺国の動きを探るので大慌て。


国軍は分別を弁えていると思った。


外務大臣「……陛下だけじゃなく。国軍…今は帝国軍か。それが宝石人族の国を滅ぼすとは……何たることだ…」


自分は事態を甘く考えすぎていた。

早く会議室に向かい。

陛下を御停めする方法を話し合わねば。


バァァンと勢いよく会議室の扉を開けて入室すると。


長テーブルが消えて円卓になっていることに気付くのが1つ。

既に着席して居る顔立ちが殆んど初見なのが2つ。

そしてなにより驚いたのが……。


アアクルラディル「おや♪ ようやく来ましたか外務大臣殿♪ 」


円卓の席に会議とは無縁の魔導研究所局長が居ることに驚く。

しかも声を掛けてきたという事実から。

この会議の主導権と発言権を有していると判断できる。


アアクルラディル「他の欠席者は……ああ♪ 事前に来れないと言う方々だけでしたね♪ 外務大臣殿♪ 遅れるなら遅れると使いを先に行かせて下さいよ♪♪ 」


へへへ♪ クスクス♪ ははは♪ 


会議室に集まった名も知らない者達に笑われる。


外務大臣「――っっ」


顔を真っ赤にするまでで。

何とか怒鳴りつけるのを堪えた自信の忍耐力を褒めながら。

空いてる席で隣に知人が座っているところに着席する。


外務大臣「遅れてしまい、申し訳なく思うよ。魔導研究所局長殿」


アアクルラディル「ハハハ♪ そんな堅苦しいのは外交の時だけでいいですよ♪ これは自国の会議なんですから♪♪ 」


再び会議室が人を小馬鹿にする笑い声で充満する。


アアクルラディル「さあ、そろそろ今日の会議を始めましょうか♪♪ 」


異議無し |賛成(さんせ~い) そうだな (コクリ)


外務大臣は会議が進んでいく毎に驚く。


何故有力だからと言って、たかが地方貴族が3人も出席しているのか? 

そこに座るべき文官は何処に行った…。

何故傭兵団如きが碌な勉学も学んでいない癖に一々難癖を付けるんだ…お前等は戦場に要るべき存在だろう!? 


アアクルラディル「では最後の議題に移りたいと思います♪ 」


外務大臣は終始驚いているばかりで発言ができなかったと会議が終わって思う。

外務省庁舎に戻って、部下達に今日初めて会った出席者達の個人情報プロフィールを調べる様に伝える。


外務大臣「できるだけ…内密にだぞ(ひそひそ)」


◇◆◇◆◇


医務室、集中治療室


シュコ~…フ~……シュコ~…


研究者「まだモルモット志願者の子は、生きてますか♪? 」

医者1「此処は立ち入り禁止と伝えたのですが……」

医者2「消毒は…したんですよね……? 」


看護師「はい! 消毒液をスプレーで満遍無くしました! 」


研究者を入れてしまった看護師さんは医者達の視線に耐えながら答える。


研究者「おおお♪! 呼吸は安定して~脈拍も良好~♪ 順調に回復に向かってるようで結構ですね~♪ 」

医者1「あの? 検査がまだ終わっていないのですが…」

医者2「健康な貴方にはキツイ薬品も使う予定なのですが…」


とっとと部屋から出て行けと暗に伝えてるのだが。

治療中でベットで意識不明の少年を連れて来た研究者は、どうぞどうぞと笑顔で部屋から出ていく気が無い。


研究者「意識さえ戻れば♪ 我々の施設・・・・・に移すので♪ できれば投薬はそう言ったのをお願い・」

医者1「今そんなのを使えば患者が死ぬ!? 」

医者2「運び込まれた時にも死にそうだったんだぞ!? 」


もっと年若い少年を大事にしろ!? 

あんた等魔導研究所局マッドサイエンスティストの新兵器の実験を命がけでしたんだぞ!? 

と、面と向かって言えたらと。

医者達はベットで意識不明の少年兵士アルベルトのカルテを思い出すのだった。


レオン君達が平和の日々を送って居る内に。

リーヴェンス帝国は次の侵攻作戦や他種族の処遇をどんどん悪い方向で絶賛合作中なのであった。


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