友達に紹介。念願の目的の物を色々手に入れる。
海竜の祭壇
友達二人が謝罪してくれた。
レオン君は隠し事は罪悪感や疑われるのも気分がよくないからと。
二人に助けた人間(地上人)の少女を隠さずに話し、会わせた。
鯨のラプーン「へぇぇこれが♪ 」
鰊のジーラス「変わった味がする餌…」
巫女少女「ひぃぃ食べないでください…お願いします」
「二人とも、食べるために来たんじゃないよ。彼女を紹介しに来たんだよ」
ラプーン君が涎を垂らしそうに口元を右腕で拭っているのを見て間に割って入る。
ラプーン「彼女? ギャハハハ♪ やっぱお前は他の連中とどっか考え方が違うわ♪ 」
ジーラス「ら、ラープン君。笑いすぎだよ……ねえ? レオン君は餌を彼女・交配相手にしたりしないよな? 」
物凄く誤解された。
「違う! 違うよ!? 」
ラプーン「なんだただ会わせたいだけかよ…ちぇぇつまんないな」
ジーラス「よかった…でもさ? この餌をどうするの? 」
料理を・要求した料理を作ってもらおうと思ってと言うと。
またラプーン君が腹を抑えて大笑い。
ラプーン「餌にリョウリ? だってよ♪♪ ギャハハハ♪♪ 」
ジーラス「ラープン君…。レオン君はルチェルさんやメルゲンさんが獲ってくる餌は嫌いなの? 」
「嫌そういうわけじゃ」
生魚が飽きたと言えたら。
ちょっと地上人に料理させるというのはラプーン君の大笑いで流れたので。
ジーラス君にちょっとぼかして教える。
ジーラス「チョウリ? 餌はそのままでも十分おいしいでしょ。なんでまた…? 」
そんな餌に手を加えるなんて。
餌の身に着けている服を剥ぎ取るぐらい。
それよりも更に面倒なことをするのは何故なのか?
ジーラス君はレオン君は本当に不思議な魚人(人)だと思った。
ラプーン「ハハ…笑った笑った♪♪ レオンはほんとにおかしなやつだよな♪ 」
ジーラス「この地上人(餌じゃないから)に何をやらせるか決めてるの? 僕等にも食べれるの? 」
「二人の口に合うかは分かんないよ♪? 」
ラプーン「そこは言い出したんだから自信もって言えよな♪? 」
ジーラス「ラプーン君、言い方が厳しいよちょっと」
巫女少女は終始喰われると言う恐怖に震えていた。
ラプーン「いいじゃんべつにさ。ところで今からでも作れんのか? そのチョウリだかチョウクだからの餌は? 」
「材料は魚介を調達できるけど…」
ラプーン「けど? 」
「調理器具が無いから作れない」
ラプーン「なーーんだ。地上人。地上人はそのヒラヒラしたワカメみたいなのを体に纏わり付けているんだ? 」
ジーラス「あ、僕もそれ知りたかった♪! 」
巫女少女「ひぃ…あの…その…」
突如自分に話しを振られてビクビク。
レオン君にタスケテと視線を向ける。
「…はぁ」
しゃあないなと。
その話しは俺も聞いたよと口にする。
ラプーン「へーー俺達の考えることは一緒だったんだ」
ジーラス「で? なんでだったの♪? 」
ジーラス君は2人より身長も体付きも劣っているので。
知識でそれを補おうと新しい情報に飢えていた。
普段下手に出ている性格なのを知っているため。
ちょっと押しが強いギャップにレオン君は説明するのに咳払いしてから始めた。
ラプーン「やっぱ地上人は軟弱だな♪ 」
ジーラス「寒さに弱いんだ。まあ、こんな柔らかい皮膚だもんね♪ 」
巫女少女「――ッ!! 」
ジーラス君にお臍が出ているお腹をツンツンされて声にならない悲鳴を上げて固まり。
数秒後に右にパタリと倒れ伏した。
ラプーン「…死んだなら食べ・」
巫女少女「・・・・」
バネ仕掛けもどうだと言わん勢いで元の姿勢に跳び起きた。
ラプーン君はかなり残念そうな視線を巫女少女の首元に向ける。
ラプーン「首辺りを齧るとバキッと好い音がして食が進んだけどな~♪ 」
「食べないでくれよ、本当に? 」
わーったわーったと巫女少女の話題を切り上げる。
ラプーン「俺等は狩りに行くけどさ。お前はどうすんだ? その軟弱な地上人と今日は過ごすのか? 」
「まあ、そうかな」
ジーラス「レオン君も来てくれたら。狩りも楽なんだけどな……じゃ、また明日ね」
2人と別れたレオン君。
巫女少女に餌を獲ってくる伝え。
海竜の神殿に通じる鍾乳洞に歩いていく。
巫女少女「え?? 」
てっきり魚介を生で食えと言われるのかと思っていた。
まさか死体を食べさせ!
私が地上で暮らせないように罪を重ねさせるのでは…。
と、レオン君の後ろ姿が鍾乳洞の闇に溶け込むまで見続けた。
ノシノシ ノシノシ
足元が滑りそうだが。
魚人族の足の裏には無数の突起物を出すことができるので。
滑らない。
誰も邪魔する生物がいない鍾乳洞を歩き進み。
鍾乳石で塞いだ場所に無事に到着。
「鍾乳洞は崩れやすいって聞いたことあるけど」
大丈夫大丈夫♪
そんな落盤に遭う人の確率は低いんだし♪
あ、俺は魚人だったな♪
魚人ジョーク? を一人で作業する寂しさを誤魔化すために連発して。
ガコン ガラガラ……コトン
無事に塞いでいた鍾乳石を退かした。
ノシノシ ノシノシ
「神殿に到着~♪ ほんとに長い道のりだよな」
自分が通って着た鍾乳洞を振り返る。
ずっと見ていると地の底に吸い込まれるんじゃないかと錯覚しそう。
「さて。人族の軍はまだ居んのかな……」
耳を澄ませる。
物音が一つもしない。
「…去ったのか。あれ? 」
巫女少女の二人が供養? した神殿の関係者やら兵士達の死体が一つも無い。
血痕は真新しいのが床にべったり付いているだけ。
「引き摺った跡がある」
人族の仕業か?
それとも第三者が死体を埋葬したのか?
レオン君は引き摺った血の跡を追っていく。
「神殿の裏手に墓地が在る様だけど……」
血の跡は外に続いている。
わざわざ死体を回収する意味が分からない。
「生きてた方が色々と労働や奉仕活動に使えるのに? 死体なんて何に使うんだ? 」
人族の軍も第三者の姿も気配も無いので。
巫女少女の食べれる果物か缶詰でもないか家々を物色。
ガタン バキ パリン
玄関に明かりを点ける照明らしき物を発見。
「文明レベルは現代? 」
家の中にも照明らしき物が点々と在り。
魚人族に転生した世界の文明レベルが人だった時の地球と同じぐらいなのかと。
本当に生じゃない料理が食いたいと言う欲求にかられる。
「台所に……れ、冷蔵庫が…! 」
本当に何で俺は魚人族に転生したんだ………。
焼いた牛肉……煮込んだお袋のシチュー……。
前世の思い出の料理と食べた時の前後の記憶が蘇る。
知らず知らずに目に涙の玉が出来上がっていた。
「ぐす……ずずーー」
涙と鼻水をその辺に在った長三角旗を壁から引っぺがし。
チーーーンと鼻水をかむ。
「あーーっすっきりした。さて、気を取り直して冷蔵庫の中には何が入ってるのかな~♪ 」
ギシ! ギシ! ギシ!
何度引っ張っても開かない。
中で何か詰まっていると判断し。
冷蔵庫の両脇を掴んで、思いっきり振って中の詰まりを取ろうと試みる。
ゴトゴト! ガタガタ!
「縦揺れ♪ 横揺れ♪ おらおらおらおら♪ 」
冷蔵庫をシェイク。
「これぐらいでどうだ? 」
いざ、冷蔵庫の中段の生物を確かめる。
カチャ! と今度はすんなり扉は開いた。
「おおおお♪! 」
一般家庭が買いそうな物ばかり。
但し、バターとかは硝子瓶に入っているのを見て。
包装技術がまだまだなのかとレオン君はこの世界の文明レベルを心に留めておく。
「食材は…クンクン。大丈夫だよな? 俺の知ってる野菜とかに酷似してるし…人族が攻めて来たのも昨日だし…」
未知の病原菌があるとか。
食材には正しい調理法以外は毒になるとか無い限り。
目の前にある宝の山・食材の山は食べられる。
「調理器具にも期待が…♪ 」
ガサゴソ カラン カチャカチャ
底が深い鍋、フライパン、フライ返し、包丁。
それと茶碗やフォーク等をゲット。
「抱えて持つのも不便だな…」
何か包む物はないかと。
血が床にべったりな居間やら寝室の棚を物色。
「風呂敷に使えるな♪ 」
この国の紋章らしき刺繍がされているシーツを使うことにしたレオン君。
巫女少女の食べ物は果物が在ったしと。
数件空き巣に入り。
大量に食材と調理器具を手に入れた。
「この焜炉変わってるけど? 」
運んでいる最中。
台所に在った調理器具の作りがちょっと変わっていることを気になる。
そうこう考えている間に神殿に着き。
巫女少女が待っている海竜の祭壇まですいすい歩いていく。
巫女少女「ひぃ…お、おかえりなさい…」
「おう♪ ところでコレは焜炉・鍋やフライパンを焼く器具だよな? 」
巫女少女「…ええ、そうですけど」
魚人族が何故そんなに地上人の物に詳しいのか?
このレオンなる魚人に何か秘密があるのか?
「そういや。お前の名前を聞いてなかったな? 」
巫女少女「×××××」
「ちょっとまてぇ!? 」
巫女少女「ひぃぃ食べないで下さい!? 食べないで下さい!? 」
日常会話は問題なかったのに。
いざ名前を言い始める言葉は理解不能。
何故に?
「普通の言葉で話してくれない? 今の言葉理解できなかったんだけど? 」
巫女少女「そ、それは宝石人族の祖先の言葉だからでだと…思います」
「いきなりご先祖様の古き言葉でましたーーー!? 」
巫女少女「ひぃぃ食べないで下さい!? 食べないで下さい!? ご先祖様の古き言葉で名前を付ける風習があってごめんなさい!? ごめんなさい!? 」
平謝り。
「別に怒ったわけじゃね……」
正に転生主人公みたいな言葉の壁があったのかと。
転生させた神様? に文句を言っただけ。
レオン君は改めて。
その古き言葉はどうゆう意味だと尋ねる。
巫女少女「海竜様が好む食べ物の意味だと…聞いています」
「はい、巫女=生贄説が出たーーー!? 」
巫女少女「ひぃぃぃぃ。貴方様(魚人族)に助けていただいた恩は感じています!? 海竜の巫女でごめんなさい!? ごめんなさい!? 」
ビクビクしすぎで疲れてきたレオン君。
海竜の好物を思い描く。
あのデカくてマズくてカタイ三拍子の海竜の好物……?
「俺が名前を付けていいか? 」
気の毒に思い。
もっと何処にでもいるその他大勢の名前の方がいいだろ。
巫女少女「…は、はい。私は貴方様に命を御救いされなければ死んでいた身です。どうか貴方様の御呼びし易い名前を…名前を…」
餌って付けられても私の心は耐えて見せますと。
ちょーーー震えている。
「エサなんて名前じゃないだろ? 」
生意気言ってしまい申し訳ありませんと言うのを口を塞いで止めさせ。
食べないから、怯えないでと。
恐くない様に笑顔を意識して笑いながら宥める。
巫女少女は言葉が出ないほどガクブルになった。
状態異常があるのなら。
これは恐怖状態だ。
「・・・・」
ガーーーンとレオン君も心にダメージを受ける。
人族の指揮官とやり合った時に左腕を半ばまで切られた痛み並みだと思った。
「お前の名前はシュンナ。シュンナでどうだ? 」
シュンナ「シュンナ? 今日から私の名前は…シュンナ」
嫌と言うことも内容でほっとしたレオン君は。
シーツに包んでいた中からそのままで食べられそうな果物? だと思うのをシュンナに渡す。
シュンナ「? 」
「いや、お前の食糧だよ」
シュンナ「あ、ありがとうございます…」
「この包みの中のも好きに食べていいからな」
レオン君は見られては食事もまだできないかと。
今日はもう来ないと言い残し。
地底湖に飛び込んだ。
(あの食量の量なら数日は大丈夫だよな? )
シュンナが怯えずに接してくれるようになるにはまだまだ遠そうだが。
食材と調理器具は見つけて手に入れた。
(急がなくても。温かい料理は食べられる♪ )
焼き魚や焼き肉が食べれる明るい未来を思い浮かべながら。
一人で狩りをしてから家に帰るレオン君だった。




