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半年経ちました~おやつタイムです~

だいぶ遅くなりましたが第3話です。ほのぼのとしたお話です。しかも短いです。

千幸と千鶴、もといアリシアとディアナは生まれてから早半年が経った。

前世の記憶を持つ彼女達は大人のように難しい書物を読めたりするだろうがそれでは普通の赤子ではないと周囲にバレてしまい、家族に迷惑をかけることになるのでそんなことはせずにゼロ歳児からでも読める絵本で我慢していた。元いた世界とは違う世界観の絵本なので以外に退屈はしなかった。

歩く練習もその辺の赤ん坊と同じ位の期間かけて歩けるようにして、言葉を発する練習も同じようにやったお陰で誰にも怪しまれずに可愛がられ赤ん坊ライフを満喫していた。(因みにまだ話すことは出来ない。)

「うぶぶ~ぶぶあうぶぶあばば!(千幸、納得いかないよ!)」

「うぶぶ、あうあううあ~(千鶴、仕方ないよ~)」

((なんで魔法使えないのさーー!!))


実は魔力検査の時、衝撃の事実を告げられたのだ。

魔力は高くても魔法は使えないのだ、と。

勿論、魔法が使える日を楽しみにしていた彼女達にとってはショックなことで・・・。

有名な魔術師でさえも理由が分からない為、解決しようがなく魔法を使う自分達を想像するだけで済ませるという悲しい結果となっている。

そんな二人は現在兄と姉達、メイドと一緒に庭に出ている。

今日は晴天だから外でおやつタイムにしようと一番上の兄達(名前まだ覚えれていない)が言ったので紅茶セット一式と一口サイズのケーキやクッキーをテーブルの上に準備して外でのおやつタイムを楽しんでいる。二人のおやつはすりおろした林檎みたいな果物にシロップをかけただけのシンプルなものだが以外にいけて食べようとする手は止まらない。

「こ~ら、二人ともゆっくり食べないとのどにつまらせてしまうわよ?」

「アハハ!俺達の末の妹達は食いしん坊だな!」

「おい、いくら赤ん坊とはいえレディーに対してそれはないんじゃないかヨハネ?」

「食べてる姿も可愛いってことだよアベル!」

「私達の妹達が可愛いのは当然よお兄様たち!天使のような笑顔と愛らしい声はたまらないんだから!!」

「「当たり前だソフィア!!」」


末の双子の姉妹自慢話が始まり、またかと恥ずかしい気持ちになったアリシアとディアナはそのまま黙々とおやつのおかわりの分まで食べ続けた。


この世界の定番のおやつと言えば生クリームのケーキと木苺のクッキーだけと品数が少なすぎる。

料理に至っては焼く、煮る、だけで蒸す料理がなくてレパートリーが足りなくて離乳食や普通の食事でさえも一週間に三回は同じのが出てくる有様。

発酵食品がなく野菜や魚など干すことがないので食べ物の保存期間も長くはない。

そこで二人は考えた。

無いなら自分達で作ってしまえば良いのではないのか、と。

幸い二人は前世で料理はしていた。本格的に作るために味噌や醤油などの自家製調味料を本で勉強して家で実際に作ったり、お菓子などは『世界のお菓子図鑑』、『ザ!日本の和菓子』などを読み漁り、店に勝るとも劣らないものが作れるようになった。

今はまだ赤ん坊だから無理だが、大きくなったら家のキッチンで料理を作らせてもらおう!そんで、この世界の衣食住を豊かにしよう!とアリシアとディアナは心に決めた。

「(同じのばっかり食べてたら飽きるもんね!)」

「(似たような味付けの料理やお菓子がほとんどだからどうにかしないと!!)」


美味しいは正義!という前世の母親の言葉を合言葉に二人は次のおやつに手を伸ばした。






「しかし、二人はよく食べるな~」

ヒョイッ。

「お腹壊すからこれ以上はめっ!だぞー」

ヒョイッ。

「また明日ねアリシア、ディアナ?」


「「あううあうあうあ~(まだ食べるの~)」」




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