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4/20

情報提供③ 卒業アルバム



こんばんは、無記名です。


私の記録を見てくださった方から、

「気味の悪い卒業アルバムを持っている」

という連絡をいただきました。


持ち主の方に許可をいただけたため、

今回は直接会って話を伺っています。


以下、

インタビュー内容を掲載します。




──────────────────




場所は、

熊本県内の喫茶店でした。


提供者の男性は、

30代後半。

会社員とのことです。


終始、

落ち着かない様子で、

何度も店の入口や窓の外を気にしていました。




無記名:

「本日はありがとうございます」



男性:

「……いえ」



(椅子の軋む音)



無記名:

「卒業アルバムを購入された、

 ということで」



男性:

「はい」



無記名:

「古本屋で?」



男性:

「ワゴンの下にありました」



男性:

「なんか、

 見えたんですよね」



無記名:

「見えた?」



男性:

「いや……

 気になったっていうか」



(無音)



男性:

「学校名、

 無いんですよ」



無記名:

「確認した限り、

 記載はありませんでした」



男性:

「普通ありますよね?」



男性:

「○○小学校とか」



無記名:

「そうですね」



男性:

「でも、

 年度しか書いてない」



(紙を擦る音)



男性:

「昭和49年度」



無記名:

「購入後、

 中身を確認されたんですか?」



男性:

「最初は普通でした」



男性:

「運動会とか、

 遠足とか」



男性:

「でも、

 なんか変なんです」



(男性、

 窓の外を見る)



無記名:

「どういった点が?」



男性:

「視線」



無記名:

「視線?」



男性:

「誰も、

 こっち見てない」



(ページをめくる音)



男性:

「これ」



男性:

「集合写真なんですけど」



男性:

「全員、

 違う方向見てる」



無記名:

「……本当ですね」



男性:

「なんか、

 同じ場所見てません?」



(数秒、無音)



無記名:

「たしかに、

 視線が揃っているようには見えます」



男性:

「ですよね」



男性:

「でも、

 その先が写ってない」



(男性、

 後ろを振り返る)



無記名:

「……?」



男性:

「いや」



男性:

「今、

 誰か通りました?」



無記名:

「いえ」



(無音)



男性:

「……そうですか」



(ページをめくる音)



男性:

「あと、

 寄せ書き」



無記名:

「“また帰ろうね”」



男性:

「多いんですよ」



男性:

「また帰ろうね、

 ばっかり」



無記名:

「“また会おう”ではなく?」



男性:

「そう」



(無音)



男性:

「なんで“帰る”なんですかね」



無記名:

「地元意識、

 のようなものかもしれません」



男性:

「いや」



(被せるように)



男性:

「なんか違うんですよ」



(ページをめくる音)



男性:

「あと、

 これ」



無記名:

「橋の絵?」



男性:

「作文ページです」



男性:

「橋の絵ばっかりなんです」



男性:

「これも」



(ページをめくる音)



男性:

「これも」



(ページをめくる音)



男性:

「これも」



(無音)



男性:

「あと、

 白いの」



無記名:

「白いの?」



男性:

「背景」



(紙を擦る音)



男性:

「洗濯物みたいなの、

 あるでしょ」



無記名:

「……たしかに、

 写っていますね」



男性:

「増えてるんですよ」



無記名:

「増えている?」



男性:

「後ろのページほど」



(無音)



男性:

「最初、

 こんな無かったんです」



無記名:

「それは、

 見間違いではなく?」



男性:

「わかんないです」



(男性、

 再び後ろを見る)



男性:

「……今、

 外に白いのいません?」



無記名:

「見えていません」



(長い無音)



男性:

「これ、

 持って帰ってもらえません?」



無記名:

「え?」



男性:

「家にあると嫌なんです」



無記名:

「具体的に、

 何かあったんでしょうか」



男性:

「開いてるんですよ」



無記名:

「勝手に?」



男性:

「橋のページ」



(無音)



男性:

「あと、

 夜」



男性:

「窓が開いてる」



男性:

「風入ってきて」



男性:

「布擦れる音するんです」



(無音)



無記名:

「それは、

 いつ頃から?」



男性:

「いや、

 だから」



(被せるように)



男性:

「持って帰ってください」



無記名:

「……」



男性:

「今日、

 持って帰ってください」



(椅子の軋む音)



男性:

「お願いです」



──────────────────




インタビュー終了後、

アルバムを預かっています。


以下、

現時点で確認できている

不審点を記録します。




・学校名の記載なし


・所在地記載なし


・卒業年度のみ記載


・クラス表記が空白


・集合写真で、

 生徒全員がカメラを見ていない


・寄せ書きページに、

 「また帰ろうね」という文章が異常に多い


・作文ページに、

 橋の絵が複数存在する


・背景に、

 白い洗濯物のようなものが頻繁に写る




また、

後半ページになるにつれ、

背景の白い布の数が

増えているようにも見えます。


ただ、

気のせいかもしれません。


現在、

アルバム内の校歌、

校章、

地名について調査を進めています。


引き続き、

似た記録、

卒業アルバム、

古い写真などをお持ちの方は、

情報提供をお願いいたします。


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