現地確認①
こんばんは、無記名です。
今回は、
これまで集まった資料内で
共通して確認されていた地形について、
現地確認を行いました。
なお、
正確な場所については、
現在も特定には至っていません。
そのため、
今回の内容も、
あくまで資料照合の延長記録として掲載します。
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出発は午前十時頃。
山間部へ向かう道路は、
途中から急に車通りが減ります。
コンビニも無い。
携帯電波も不安定になる。
特別珍しいことではありません。
地方山間部では、
よくある環境です。
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ただ、
進むにつれて、
妙な感覚がありました。
景色が変わらない。
同じようなガードレール。
同じような川。
同じようなカーブ。
初めて通る道のはずなのに、
既視感だけが続く。
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途中、
車を停め、
徒歩で確認を始めています。
古い林道でした。
舗装は残っていますが、
ところどころ崩れている。
草も深い。
ただ、
完全な廃道というほどではありません。
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歩き始めて十分ほどで、
最初の違和感がありました。
洗濯バサミです。
道脇のワイヤーに、
一つだけ残っていました。
白色。
比較的新しい。
周囲に民家はありません。
気のせいかもしれません。
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さらに進むと、
川音が近くなります。
ただ、
姿は見えない。
木々の奥から、
ずっと水音だけが聞こえている。
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途中、
小さな空き地を見つけました。
そこには、
草刈りされた跡が残っていました。
比較的新しい。
数日前程度にも見える。
ただ、
人の姿はありません。
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また、
空き地端には、
古い物干し台のようなものもありました。
錆びている。
ただ、
一本だけ、
新しいロープが結ばれていました。
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その時、
妙に風が強かったのを覚えています。
草が擦れる音。
川音。
それ以外、
何も聞こえない。
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さらに進むと、
道が二つに分かれていました。
片方は山側。
もう片方は、
川沿いへ下る細道。
地図には載っていません。
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ここで、
写真を数枚撮影しています。
ただ、
後で確認した際、
妙な点がありました。
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橋が写っている。
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撮影時、
橋を見た記憶はありません。
ただ、
写真端に、
欄干のようなものが映っていました。
しかも、
全て形が違う。
古い木橋のようなもの。
コンクリート製のもの。
細い吊り橋のようにも見えるもの。
統一性が無い。
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ただ、
どれも、
“同じ橋”
に見える。
うまく説明できません。
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さらに、
写真確認中、
奇妙な点に気付きました。
橋の背景が、
どの写真も妙に暗い。
撮影時間は昼間です。
天候も晴れていました。
それにも関わらず、
橋周辺だけ、
夕方のように見える。
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その後、
川沿いの道を少し進みました。
すると、
前方から、
高齢の男性が歩いてきました。
地元の方だと思われます。
帽子を深く被っていました。
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無記名:
「この先に集落ってありますか?」
男性:
「……」
少し間がありました。
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男性:
「帰るんですか」
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聞き返しましたが、
男性はそれ以上答えませんでした。
そのまま、
こちらを避けるように通り過ぎています。
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その後、
さらに進むことも考えました。
ただ、
この辺りから、
妙な耳鳴りが強くなっています。
以前掲載した録音媒体内の音に近い。
『カン』
という金属音です。
疲労かもしれません。
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また、
川音も、
妙に近くなっていました。
姿は見えない。
ただ、
すぐ下に水があるような音だけが続く。
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この時点で、
一度戻ることにしました。
現状、
資料照合だけでも、
十分不自然な点が多い。
無理に進む必要は無いと判断しています。
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ただ、
帰路についてから、
少し気になることがありました。
車へ戻る途中の記憶が曖昧です。
特に、
川沿いを離れた辺りから、
風景がはっきりしない。
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写真を確認したところ、
帰り道でも
数枚撮影されていました。
そのうち一枚に、
橋が写っています。
かなり近い位置です。
ただ、
撮影した記憶がありません。
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また、
最後の写真だけ、
妙なブレがあります。
白いものが揺れているようにも見えました。
光の反射かもしれません。
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今日はここで記録を終えます。
ただ、
帰る途中、
橋を渡った気がします。
気のせいかもしれません。




