表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スキル「糸」を手に入れた転生者。糸をバカにする奴は全員ぶっ飛ばす  作者: Gai


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1225/1292

千二百二十五話 面白い光景

「そういえば、オルフェンもアラッドと出会ったことがあるのかな?」


「まぁ、一応……けど、俺は二人みたいにこう…………良い感じの? 出会いはしてないよ」


オルフェンはオルフェンでアラッドという歳が近い怪物と出会い、話したこともある。

ただ、二人ほど話を聞いていて「お~~~~~~」となるような出会い方はしていない。


「でも、アラッド出会いはしたんだろう」


「教えてよ、オルフェン」


「うっ…………わ、解ったよ」


二人の話を聞いておきながら、自分の出会いを話さないというのはよろしくないと、クラートと同じ様な理由から自身とアラッドとの出会いに関して話した。


「っていう感じだよ」


「闘技場のイベントの一種……良い出会い方かは解らないけど、珍しい出会い方だ」


「そうだね。確かに珍しいとは思う。とはいえ、それまでの戦いも含めて、割と……殺戮ショーって言うのはアラッドに悪いけど、似た様なものだったよ」


同じルーキーたちのいざこざから、闘技場を使ったイベントに発展。


オルフェンはそのいざこざには関わっていないものの、ルーキーの中では頭一つか二つ抜けていた存在であり、そのアラッド対十人の大将を務めることになった。


「同期たちの中にはドーピングする人もいたけど、アラッドは特に慌てることなく倒してたからね」


「でも、オルフェンは上手く戦ったんじゃないの?」


「…………十戦の中では、良い戦いは出来たとは思うよ。でも、それはアラッドが俺との戦いを楽しむという選択を取ってくれたからだよ」


オルフェンはあまり受けた依頼に関する情報収集以外をすることがない。


そんなオルフェンの耳にも、アラッドが活躍した話は入ってくる。

それらの内容から、当時アラッドが手加減してくれていたのは容易に想像出来る。


「まぁ、その街でアラッドと出会えたから、面白い光景が見れたんだけどね」


「面白い光景……気になるな」


「俺や同業者たちと十連戦した日とはまた別の日に、アラッドは闘技場が主催するトーナメントに参加したんだ。確か、何歳以下までの冒険者や騎士とかしか出場できない年齢制限付きのトーナメントだったかな」


「年齢制限付きのトーナメント………………それって、えっと……盛り上がったのか?」


公平性を期すことは大事な事であり、出場可能な選手の年齢制限を設けるのは、上手い制限の仕方である。


クラートもそれは解るのだが、そこにアラッドという規格外の存在が投入されてしまうと、話が変わってしまう。


クラートはクラートで基本的に生まれ育った街から移動することがないため、あまり同業者や他の地域で起きている問題などの情報を収集する癖はない。

ただ、それでも自身の恩人であるアラッドの情報はなるべく仕入れており、街の人たちも自分たちの街を守るために日々奮闘しているクラートの恩人と認識しており、クラートが仕入れられなかった情報を得て彼に伝えていた。


だからこそ……一年ほど前の話とはいえ、アラッドが年齢制限付きのトーナメントに参加すれば、色々とぶち壊してしまのうが目に見えている。


「そこは彼も大人だったんだと思うよ。基本的に速攻で試合を終わらせることはなかった。問題があったとすれば、そのトーナメントでアラッドに負けた人が、街の外ではあるけどドーピングしてアラッドに襲い掛かったことかな」


「なんとも愚かな」


戦いに負けたから、という理由で本気で殺そうと動いてしまう部分が愚か……でもあるが、アラッドの実力を知っているからこそ、ドーピングした程度で彼を本気で殺せると思ってしまっている思考力が一番愚かである。


「話が逸れたね。それで、面白い光景に関してだけど、トーナメントの決勝に上がったのはアラッドと彼のパーティーメンバーのスティームだった」


「他の参加選手を知らずとも、妥当な決勝と思えてしまうな」


アラッドの強さは身を持って体感している。


加えて、ディーナはスティームの強さもしっかり体感していた。

何かを懸けた本気の戦いをしていた訳ではないが、それでも直にその強さを感じ取り……アラッドの腰巾着ではないことを知っている。


世の中には、アラッドという圧倒的な強者のおこぼれを貰っている腰巾着だと……スティームではなく、アラッドに聞かれれば死なない程度にズタボロにされ続けられるような事を口にする者もいる。


だが、スティームの強さは彼自身が鍛錬と実戦を重ね続け、自らの手で手に入れた力である。


「そうなんでしょうね。その決勝でも、アラッドは……本気を出していませんでした。スティームは間違いなく本気で戦っていましたけど、それでも二人の間には確かな差があった。けど、試合が佳境に入ってから、スティームの雷が変化したんです」


「変化……あぁ、そこで赤雷を得たのか」


「おそらく。その際、アラッドは本気で驚いた顔を浮かべてました。そして、多分使わないと決めてたであろう狂化を使いました」


「そうしなければ負けると本能が判断したのだろうな…………なるほど。それは確かに面白い光景だ」


雷使いが赤雷に目覚める。

そして、あのアラッドが本気で驚いた顔を浮かべる。


どれも面白い光景であるのは間違いなく、ディーナとしては話を聞いただけでも思わず小さない笑いが零れてしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ