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スキル「糸」を手に入れた転生者。糸をバカにする奴は全員ぶっ飛ばす  作者: Gai


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千二百十一話 違和感

(狙うなら、あいつらか)


一人の騎士は……上から、ある命を受けていた。

アルバース王国兵士、騎士、冒険者たちを殺すのは当然として、可能であれば……優秀な若者を積極的に殺してこいと。


アルバース王国の未来を担う人物を殺し、アルバース王国の国力を……未来を削る。


男は、上の人間たちが何を考えてるのか、ある程度理解出来た。

そうした方が良い。

今回の戦いで勝てれば、それが一番良い。


ただ、男も決してバカではない。

アルバース王国の強者たちの存在、情報はそれなりに頭の中に入っている。

加えて……ここ最近功績を積み重ね、休息に名を広めている冒険者がいる。


冒険者になって早々Bランクモンスターを殺し、半年も経たない内にAランクモンスターをソロで討伐したという話も出てきた。


男は……愛国心は、持っている。

当然、自国にも多くの強者がいることは知っている、解っている。

それでも、だからといって絶対に自分たちが勝つと断言してしまう程、頭の中がお花畑のぱっぱらぱーではない。


そのため、戦争の最中……なるべく将来有望そうな若手を殺してほしいという上からの命令は、それなりに賛成であった。


(ったく……もっと殺れると思ってたんだがな)


アルバース王国には、確かに優秀な若手がちらほらいた。


男の身分は騎士ではあるが、それなりに隠密などの技術にも精通しており、標的を狙って仕留めることが可能であった……本来であれば。


まず、ユニコーンという聖獣とも呼ばれる存在がアルバース王国側にいるのが、あまりにも想定がであった。

ユニコーンは逃げる、気配を消すことしか能がないのではないか……半分ぐらいはそう思っていた甘い考えは、瞬時に消し飛ばされた。


Bランクモンスターという立場に相応しい強さを……その中でも最上級の強さを有していると感じさせられた。


更にもう一つ……そのこれに関しては、男も困惑せざるを得ない事態が起こっていた。


後方で狙い撃つ弓術士や魔法使いたちともコンタクトを取っている彼は、同士たちからユニコーンなどを狙った際、どこからか生えてきた木が自分の邪魔をしようと……なんなら殺そうと迫ると口にする。


実際のところ、男もその木に狙われたことがあった。


強者が揃っているだけではなく、二体のユニコーンにどこからか迫る謎の木。

それらの妨害により、男は思っていた以上に上からの命を実行できなかった。


そんな中、二日目から一組のタッグを見つけた。


青年と女性のタッグ。

歳は二十歳前後に見られ、若いと言えば若く見える。


ただ、男が違和感を感じたのは、二人が常に一人……多くても二人の標的としか戦っていなかったこと。


戦争という戦場は、乱戦も乱戦。

多数で袋叩きすることもあれば、逆に袋叩きにされることもある。


常に味方と敵の数が増えたり減ったりする……それが、戦争という戦場。

しかし、その男女タッグは常に数の有利が取れる一人、もしくは同等の数である二人としか戦っていなかった。


本人の動き方次第では……不可能ではない。

ただ、男から見て二人はコンビネーションこそ素晴らしく、身体能力、実戦的な力もそれなりにあるが……それでもまだ足りないところがチラホラと見える。


少なくとも、自らの手で常に二対一か二対二の状況を作り続けるのは不可能だと断言出来る。


では、何故その不可能を可能に出来ているのか。

それは……それでも周りの人間の動きによるところが大きかった。


二人の周りには、常にある程度の距離を保ちながら二体のユニコーンと、一人の雰囲気から強者だと解る老人。

そして、男が命に沿った人物たちだと思い、狙おうとしたが……リスクの方が大きいと判断した三人組がいる。


その彼らが、二人の元へ向かう人数を調整していた。


そんな事が可能なのかと疑問が芽生えるも、直接刃を交えずとも強者だと解る計四人と二体がいれば……不可能ではないと思い知らされる。


(もしかしたら、侯爵……それか、公爵家辺りの人間なのかも、しれないな)


仮に二人の為に用意された人選であるならば、そこまで強者が揃えられてもおかしくない……という男の考えは、半分正解であった。


男女二人の身分は、侯爵家の令息と令嬢。

その身分を考えれば、共に戦う者たちを親が用意していてもおかしくない。


だが、二人は元々自分たちだけで戦うつもりだった。

そこに木竜が二人を発見。

ユニコーン親子も、戦場にアラッドとクロが……その親族がいれば、共に戦おうとは考えていたが、アッシュとシルフィーの近くを通ったのは偶々も偶々。


そして、リエラとラディア、ライホルトがナクトルの街に訪れたのは、本当に偶然中の偶然。

共に行動するようになったのも、ラディアの勘が働かなければ、共に戦うこともなかった。


(……今なら、狙えるか……ガウスと幼馴染君が、あのヤバそうな爺さんを抑えられている間に…………)


木竜が真の強者であるガウスとジャルディの相手をし、ユニコーン親子の方も上手く攻められていた。


ただ、観察していたからこそ解る。

周りの人物たちだけではなく、二人自身も気が緩む瞬間を狙わなければ、反応し……最悪の場合、対処される可能性が高い。


(い、まだッ!!!!!!!!!)


幸運にも……その瞬間、訪れた。

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