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91 何難? 言難?

 今日は予約投稿です。

 ブックマークが減ってしまいました。

 減ってもあまり気にしないと自分に言い聞かせてもショックは受けちゃいますね。

 でも、今までありがとう。また機会があればよろしく。


では、91話目楽しんで頂けたら幸いです。

「それでね、もう全然ダメだよ!」

 昼休みに入っても虎城君の野球話が止まらない。普段の無口ぶりが嘘のように、口から千本ノックのような言葉が出てくる。


「体力は走っていたから落ちてないんだけど、投げるのがね。家に庭ないし、公園は最近ボール遊び禁止でしょ? たった一週間投げて無いだけなのに、コントロールは悪くなるし、スピードは落ちるし、変化球は何か変に曲がるしもう大変!」

 虎城君は満面の笑みを浮かべて一息つくと朝コンビニで丞の当てたスポーツドリンクを一口飲む。


「これは、ライチをイメージしてるのかしら? スポーツドリンク特有の塩味と酸味を上手く利用して、果実の風味のようにしているのね。体を過度に冷やさないように常温で飲むのを想定して、ぬるくなるとその分香りが強くなるようにしている? ぬるいという感覚を自覚する前に、香りが先に立って冷えて無くても美味しく頂ける。見事ね」

 委員長もスポーツドリンクを一口飲んですかさず食レポを開始した。


「うまうま」

「柑橘系じゃないのは新しいね」

「俺は冷えてたホーが良いな」

 月子さんと白次、黒次が丞達から少しだけ距離をとって言葉の千本ノックから身を守っていた。


「それでね。部長が、ああキャッチャーが部長なんだけど『なんだこのクソボール』って言うんだけど嬉しそうでね、思わずニヤニヤしたらまた怒られて・・・」


 う~ん、ジョンさんに誘われたゲームの話をしたいんだけどと思いながら、丞は自分のコップにスポーツドリンクを継ぎ足す。二リットルのペットボトルを持って帰るのは面倒だ。五人で分ければ一人四百ml。余裕で空になるだろう。


「投げて感覚を思い出すしか無いんだろうね。でも、あの変化は使えそうだから上手いこと残したいんだ。握りは変えてないからフォームの乱れが原因だと思うんだけど、どう思う?」

 どう思うと聞かれても、丞は野球は素人だ。答えようが無い。


「私は野球は素人だけど、聞き齧った知識でよければ。腕の角度と手の角度、リリースポイントが関係してるのではなくて?」

 委員長が眼鏡をクイッと上げる。


「やっぱりそう思う? 僕もそこら辺がポイントだと思ってたんだ。今まで頭ではなくて体に覚えさせるつもりで反復練習してたんだけど、もっと考えて切り替えれるようになりたいな」

 虎城君が話の合間にスポーツマンらしい、栄養まで考えられてそうな量の多いお弁当を大口で食べる。


「あくまで素人考えよ。野球部にはコーチとかいないの?」

 委員長は女子らしい小さなお弁当を食べ終わる。


「いるよ。もう相談した。今ごろ撮った動画で検証してくれてるんじゃないかな?」

 なら、ここで話さなくてもいいよねと心の中で丞は突っ込みを入れる。

 喜色満面の虎城君に水を差すような事はしないが。

 代わりに虎城君のコップにスポーツドリンクを継ぎ足す。

 相変わらず口を挟む余地がない。

 言葉難ってあったっけと今日の占いを思い出す。


「バッティングはそれほど悪く無いんだ。なんでだろうね? もともと、そんなに打てる方じゃ無いんだけど、今日はよく当たったんだよね。あれがボールがバットに吸い付く感じなのかな。ファールが多かったんだけど、ほとんど空振りしなかった」

 虎城君も大きめの弁当を食べ終わる。


「少し野球から離れたせいで頭の中で情報の整理が行われたのかもしれないわ。あとはイメージトレーニング。お休み中も結構野球の事を考えていたのではなくって?」

 丞は委員長のコップにもスポーツドリンクを継ぎ足す。

 残りは卯上の三人の方に渡せば無くなるだろう。


「イメージトレーニング! それかも! 考えてみればバッティングの事は頭から離れなかった。フぃみョンを使ってなければ夢でみてたかも」

 いや、虎城君フぃみョンを使ってても野球見てたじゃないと、丞は心の中で突っ込んだ。


「守備は変化無いね。まあ、ピッチャーだし、あんまりボールがこないポジションだけど」

 虎城君がプロテインと書いてあるタッパーの中身を空にする。


「ピッチャー返しで怪我しないように気を付けてね」

 ようやく丞は口を挟めた。言った後、委員長から言われた方が嬉しかったかなと思ったが。


「うん。ありがとう。怪我だけはしたくないよ。一週間練習しないだけでこれだからね。もっと長い間休まなきゃならなくなったらと思うと下手な怪談より怖いよ」

 虎城君が話を締め括る。


 やっとジョンさんの話をと丞が思ったところでお昼休みが終わった。

 まあ、スポーツドリンクは空になったからいいかなと分別したゴミを捨てる。

 帰りまでに話せばいいよねと丞は前向きに午後の授業の準備を始めた。


 ESN大賞のタグを着けました。

 迷ってたんですがやらない後悔よりやってみようの精神で。

 コピペしたから間違えて無いはずですが、キーワード入れるだけなのはエントリーできてるかちょっと不安ですね。

 

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