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86 フレンド

 ブックマークが増えました。

 ブックマークして頂いた方ありがとうございます。

 心霊現象に遭遇しないように祈ります。

 いつも読んで頂いてる皆様もありがとうございます。

 個人的には恐怖に対抗するには怒りが大事だと思います。

怖い目にあったら一歩踏み出しましょう。


夏のホラー2019開催中ですが平常運転の86話目、楽しんで頂けたら幸いです。


『何時に起きますか?』

 月曜日の準備を確認してベッドに入った丞にシープが聞いてくる。


「五時半」

 いつも通りに答えれば、丞はミラクル迷宮を背に立っていた。

 後頭部に物凄く期待のこもった視線を感じる。

 おかしいな。四角い人って目無いよねと思いながら丞はミラクル迷宮に導かれた。



「こう、なんか腑に落ちないんだよね」

『そうですね。達成感はあるんですが』

 ミラクル迷宮レベル1をクリアしてヘトヘトになりながら、いつものテーブルにたどり着いた丞は、なぜかモヤモヤする気持ちをコーラで流し込む。

 レベル1の出口も入口と一緒だったのが原因だが、ネタバレ禁止で記憶できてない丞達にはわからない。


『またチャレンジすれば、何かわかるかも知れません』

 ちなみにミラクル迷宮のレベル2からは普通にゴールがある。

 丞達のモヤモヤは解消されないかも知れない。


「今日はもう無理。あと起きるま・・・シープ?」

 シープが固まっている。


『失礼しました。メールがきております』

 目の前で丞に手のひらをヒラヒラされたシープが再起動した。


「誰から?」

 フぃみョンにメール機能があったっけと丞は記憶の中のフぃみョンの説明書の目次を検索する。


『さあ? 誰でしょうか』

 シープはとぼけた返事を口にした。


「?」

 記憶の目次にはメール機能はなかった。

 留守電みたいな機能はあったが。


『メールは寮の部屋にある丞様の携帯電話に届いております』


「なるほど。一回起きなきゃダメかな」

 起きたら今日はフィみョンにこれないし、ミラクル迷宮のポイントもなくなる。

 今回の記憶ごと無くなる可能性が高い。


 六時間経っていない状態で起きる以上、仕方がないかと丞は覚悟を決めた。

 深夜のメールは外国に行っている家族の非常事態かも知れない。


『メールの確認ぐらいならフィみョンの中からでも可能です』

 シープが短い手を振ると白い空間に丞は立っていた。


『寝た状態になります。ご注意下さい』

 シープが九十度回転すると丞は黒い背景に白い線だけで描かれた、寮の部屋のベッドで寝ていた。


「これって目を開けたらダメなやつ?」

『丞様の体をフぃみョン内から操っている状態です。目は開きません』

 丞は試しに目を開けようとしたが開かない。


『携帯電話を開いて下さい。メールの確認はこちらでやります』

 シープの言葉で携帯を取ろうとしたがうまくいかなかった。


「体が思い通りに動かないんだけど」

 枕元に置いた携帯から十センチは離れた所を丞の手はまさぐっている。


『丞様の体は寝てますからね。頑張って下さい』

 シープが全く熱意の感じられないエールを丞に送る。


「フッ! この!」

 気合とは裏腹に緩慢な動作で丞の手が二つ折り携帯を開く。


『ミッケニさんが借りを返したいそうだ。オンラインのパスを送ってくれ 全だそうです』

 シープが白い線で描かれた何も見えない携帯の画面を読み上げる。


「オンラインのパス?」

 丞は心当たりが無い言葉に疑問を持つ。


『フぃみョンの連絡先でしょう。送ってもいいですか?』

 シープが答えを言い当てる。


「いや、この状態で携帯のメールは打てないよ?」

 携帯を開くのにも一苦労したのだ。

 とても文字が打てるとは思えない。


『丞様が携帯電話のロックを解くか、起動した状態ならこちらでコントロールできます』

「そうなの。じゃあ送っちゃって」

『わかりました。返信します』

 シープが短い指で線画の携帯を操作する。

 メールを送る。送る。送る。送る。


「ちょっと! 何通送るの?」

『文字数の制限が・・・次で最後です』

 ツッッタァァァン! と音のしそうな仕草でシープがメールを打ち終わる。

 良い仕事したぜと言いそうな顔で丞に向き直った。


『では、フぃみョンで待ちましょう』

「そうしようか」

 丞がシープに頷くと、いつものガラスの木の下の椅子に座っていた。


『フレンド申請が八件来ました』

 あらぬ方向を見たシープが丞に伝えてくる。


「八件?」

 全に九海、姫様にミッケニ。

 何で倍なんだと丞は悩む。

『空来全様、空来九海様、ソマーリ様、マリーニース様、ミッケナ様、トゥラォ様、シャーム様、ミッケニ様からですね』

 

 幼馴染み二人と子猫コンビはわかる。

 王様と王妃はなぜだろう?

 ミッケナはミッケニのお母さんだったよな?

 トゥラォって誰?

 

「まず、全と九海だけ了解で。あとは詳しく聞いてからにしよう」


『わかりました。丞様宛に思考通信が入っております』


「このせっかちさは・・・」

 丞はテーブルに突っ伏した。


『空来様からです。お繋ぎしますか?』


 予想通り。

 どっかの漫画の主人公と違って、全く黒くない疲れた笑いを浮かべた丞は、シープに通話を頼んだ。

夏のホラー2019にちょっとずつ投稿してます。

全然怖くできません。

読んでみて頂けたら嬉しいです。

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