69 丞のお休み 日常変
二つお知らせです。
一つ目。明日と言うか今日の夜から投稿時間を二十三時半頃にします。
二つ目。書き貯めが無くなってしまいました。
毎日投稿できるように頑張りますが、駄目だった時は、二十三時に活動報告でお知らせします。
では、69話目楽しんで頂けたら幸いです。
丞の目の前には見たことの無い光景があった。
いや、ちょっと見覚えがある。
トレジャーハントの時に一人いた。
服を着た子猫が二匹、立ち上がった状態で物置のドアを開けた丞を見て固まっている。
しばらく丞と見つめあった後、白い子猫が何か思い出したような顔をして、三毛の子猫の背中を叩く。
「meow」「mew」
ストンと前足をおろした子猫達がなんか英語っぽい発音で鳴く。
丞は困った。どうしましょうコレ。
「We are cats」
どう反応しようか悩んでいる丞を見て、三毛の子猫が英語で丞に言ってくる。
「No.I am a beautiful cat」
シャムの子猫が三毛子猫の言葉を訂正する。
確かに純白の毛並みに鼻先だけがちょっと黒い顔は美しい。
まあ、子猫なので美しいというよりか、まず可愛い。
丞は固まっている。やっぱりサッビと同じ種族っぽい。なんで地球にいるの?
フぃみョンの外でいきなり宇宙人にあった丞はどうしたらいいかわからない。
子猫達は丞から距離を取る。
物置の角で丞にしっぽを向けた子猫達から日本語が聞こえてくる。
「ミッケニ、どうしましょう!地球人に見つかりましたわ!」
「姫様、落ち着いて。幸い地球には猫と言う我々そっくりの生き物がいます。TKGの人もはぐれた時は、手をついてニャーとだけ言っていればいいと言ってました」
「そうですわね!私達の演技は完璧です!」
子猫達が顔を寄せてこっそり小声で話しているが丞には丸聞こえだ。
いや、英語で余計な事言っちゃダメだよとか、なんで英語とか、服を着ている時点でとか、丞の頭の中をツッコミワードがグルグル回る。
「あの地球人、動きませんわ?」
「英語が通じないのでしょうか」
「英語はどこでも通じるんではなくて?」
「日本人は学校で習っているはずです」
子猫達が残念な者を見るような目で、チラッと固まっている丞を振り返る。
「もしかして、私の美しさに感動してるのでは?」
「ありえます。姫様の美しさは我が星一番です」
「まあ!お母さまには勝てませんわ」
「いえ、私には姫様が一番です」
「ミッケニ・・・」
お前ら、人の家の物置で何を言っているのか。
丞の頭の中を回るツッコミに新しい
ワードが追加される。
固まっていてもどうしようもないので、丞は物置に入った。
バタン!ドア閉まる音に子猫達がビクッとしっぽの毛を膨らませる。
「閉じ込められましたわ!」
姫様と呼ばれていた白い子猫がキョロキョロと逃げ道を探す。
「姫様、私の後ろに!」
ミッケニと呼ばれた三毛の子猫はガラス窓を見ている。
「わ、私、こ、子供の産めない体にされて、耳の先を切られっれ」
日本の野良猫に対する活動は、なぜか宇宙人に恐怖をあたえているようだ。
「私がそんな事をさせません!」
ミッケニが立ち上がって爪を出す。
姫様と呼ばれている白い子猫は涙目でミッケニの腰にすがり付いている。
「大丈夫です。私、TKGに知り合いがいます」
昨日、全達にTKGの活動を聞いていて良かったと思いながら、丞は両手をゆっくり上下して落ち着いてとジェスチャーする。
白い子猫が姫様と呼ばれているのでちょっと丁寧に言ってみる。
「TKGですって!」
「姫様、騙されてはいけません。詐欺です。あやつはTKGに知り合いがいると言いました。消防署の方からきたと言うのと一緒です」
「ミッケニは地球にくわしいのね」
「はい。あとは電話でオレオレと騙すんです」
オレオレって言わないようにしよう。
物置の角に戻って丸聞こえの内緒話をしている子猫を見ながら、丞は携帯電話で全に連絡を取ることにした。
丞がポケットから携帯を出した。
手の中にあるのはフぃみョンの端末だ。
アレ?他のポケットか?無い?
丞は寮で携帯が充電しっぱなしになっているのに気づいた。
まあ、フぃみョンでもいいかと丞は目を閉じる。
『丞様、御用事ですか?』
白い空間にシープの声が響く。
「ミラクル迷宮の事は怒ってないよ」
『本当ですね?』
シープが実体化する。
「本当、本当」
ブーメランパンツ一丁のシープを想像しながら丞が笑う。
「全と連絡取りたいんだけど」
『誰です?』
「九海の双子の・・・」
説明しかけたところで幼馴染みとシープに面識が無いことに丞は気づいた。
フレンド申請もしていない。フぃみョンで連絡を取るのは不可能だ。
「ゴメン、無理だね」
『はい。あと丞様の体を登っている人がいます』
「ありがとシープ。できれば登られる前に教えてね」
丞はゆっくり目を開けた。
「頂上ですわ!」
丞の頭の上で姫様の声がする。
「姫様、そちらではありません」
ミッケニがフぃみョンを持っている左腕にぶら下がっている。
「いや、人の体に勝手に登っちゃダメですよ」
丞はしゃがんでミッケニの足を物置の床につける。
姫様は丞の頭から跳んでミッケニの後ろに着地する。
「すいません。携帯電話がなくて、TKGに連絡できません」
丞は姫様にぐちゃぐちゃにされた髪を直しながら子猫達に伝える。
「好都合ですわ!」
姫様が立ち上がって、パン!と音がしそうな感じで、前足を合わせて丞を見上げる。
「まあ、オンらインの端末も持ってますし」
ミッケニも立ち上がって前足を組んで頷く。
「好都合ってなんですか?」
嫌な予感をひしひしと感じながら丞は姫様に聞いてみる。
「あなたをお忍びの案内人に任命しますわ!」
姫様が胸をはって宣言する。
ああ、やっぱり。面倒事になったと丞はうなだれる。
物置の中はミッケニが拍手するポスポスという音だけしていた。
今日は日曜なので十時頃に変身女子高生を投稿します。
ええ、御想像通りです。
二作品同時連載って難しいです。




