66 残り1万666
投稿前にブックマークとポイントが増えてないか確認しています。
そのままアクセス解析を押して本日のデータが0なのにビクッとします。
日付がかわったばかりなので当たり前なんですが。何回見ても慣れません。
では、66話目楽しんで頂けたら幸いです。
迷宮の中は立方体がくっついたような四角いトンネルだった。
天井が光っていて床を照らしている。
床と壁には一定間隔で横線が入っていて正方形の大きなマス目に見えた。
いつの間にか丞の首に紐で正方形の板がぶら下がっている。
板を見てみると一番上に〈迷宮を脱出せよ!〉と書いてあり、その下で数字が一秒毎に減っていた。
14365
四時間以内でクリアすればポイントがもらえるようだ。
その下は方眼紙みたいになっていて、迷宮の地図を書けるようになっている。
方眼紙の真ん中で点滅している点が丞とシープだろう。
一番下には赤い丸い物がはまっていた。試しに壁につけてみると、点滅している点の横に赤い点が表示された。これがマーカーなんだなと丞は理解した。
空っぽになっていた穴には青いマーカーがいつの間にかはまっていた。
『どうしますか?』
シープが前と左右に別れた道を見ながら丞に聞いてくる。同じ壁がずっと続いている。
明るいのに10マス以上は見えない。ゲームの仕様だろうか。
「この階段なんだろ?」
入ってすぐの左の床に下りの階段があった。
丞はとりあえず階段を降りてみた。
階段を降りた地下一階は広い部屋になっていた。
床一面に柔らかい素材が敷き詰められている。
「これって」
『ですね』
ある罠の存在を想像して、丞とシープは一階に戻る。
「とりあえず右にいこうか。迷路には攻略法があるんだ」
右の壁を触りながら丞が歩きだす。
入口の次の正方形の床を踏んだ。その瞬間パパパパパパッと床の色が変わって踏んでいる感触が無くなる。
丞は床下に落ちた。
「やっぱり落とし穴か」
腰から落ちた丞は立ち上がる。
敷き詰められた素材は優秀なようでどこも痛くない。
『落ちるのは新鮮な感覚です』
いつも浮いているシープも丞について落ちてきていた。
「いきなり落とし穴はひどくない?」
『説明がわりなのでは?もう一度同じ床に乗ってみましょう』
シープの言うとおりに、もう一度落とし穴に乗ってみる。
今回はパッパッパッパとさっきよりゆっくり床の色が薄くなり、透明になった瞬間に下に落ちた。
「なるほど、これなら落ちる前に通過できそうだね」
丞は敷き詰められている柔らかい素材に寝そべって、落ちてきた穴を眺めた。
『はい、この落ちた地下一階の部屋を見たところ、上る階段は一つだけです。さすがに落とし穴に落ちたら、最初からスタートは厳しすぎます』
丞は地下一階の唯一の階段を上って入口横に戻ると、落とし穴のマスにバツを書く。
『地図は私が書きましょうか?』
「ああ、お願い」
丞は首から紐を外してシープにかけた。
「そういえば、この前のトレジャーハントもゲーム名は月末迷宮だったね。あんまり迷宮っぽくなかったけど」
黙って歩くのも暇なので丞はシープに話しかけた。右手は壁から離さない。
『月末迷宮は一回ごとに内容が変わります。宇宙ステーションの事もあれば、どこかの星の遺跡だったりします。前回迷宮っぽくなかったのは、フぃみョン外活動だったからでしょう。通常ならもっと迷宮感があるはずです』
シープが迷宮っぽくなかったのは、たまたまですよと説明してくれる。
「ゲームに迷宮多いよね」
『そうですね。ゲーム名に迷宮と入っていなくても、迷宮要素のあるゲームは多いです』
「でも、実際に入るときついね」
丞はさっきからひたすら歩いている通路を振り返る。変わりばえのしない通路は、本当に進んでいるのか不安にさせる。
『普通に迷路ですからね』
シープは平気そうだ。
「マッピングもしんどいし」
『実際に書いているのは私です。ちょっと待って下さい』
丞は立ち止まった。シープが壁の出っ張りと左に伸びる通路を地図に書くのを待つ。
『まだこの迷宮は楽ですよ。通路の縦横の長さが一定で決まってますし、高低差もありません。曲がり角も90度固定です』
「そうか、本当に自然にできた洞窟なら本格的な測量がいるのか」
丞は土木課の生徒が縞模様の木の棒と
三脚付きの望遠鏡みたいので、工業高校のあちこちで何か測っていたのを思い出した。
『自然にできた洞窟なら、分岐も隠されてないでしょうし簡単な地図でいいのでは?』
「実際に行って見ないとわからないか」
『フぃみョンには洞窟探検のゲームもあります。ご案内しますか?』
シープに薦められて丞は赤いLEDのついた昔のゲームのカセットを思い出した。
何で見たのかは忘れたが、操作するキャラクターの死にやすさだけ覚えている。
「いや、遠慮しようかな」
ブルリと震えて丞はシープの薦めを断った。
『丞様は攻略法があると、おっしゃってましたね?』
話が途切れてしばらくしたあとシープが丞に聞いた。
「ああ、左手法っていうんだ」
『丞様は右手で壁をさわってますよ』
「じゃあ、右手法」
『どっちでもいいのですか?』
「そう。壁から手を離さないのが大事なんだ。これで迷宮の一番外側の壁に出口があれば必ず出れる」
どや顔で丞はシープに説明した。
『残念ながら、外側の壁には出口が無いようです』
シープの指差す先には入口と下に続く階段があった。
残り10666秒。
丞とシープは一時間かけて迷宮のフチを一周していた。
今回はちょっと物足りない感じかも。
本ならすぐ続きが読めますが、小説家になろうの投稿の難しい所です。




