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61 怒りスイッチ

 ブックマークが増えました。ブックマークして頂いた方ありがとうございます。

 貴方がスッキリ目覚められるよう祈ります。

 いつも読んで下さる皆様もありがとう。

皆様の健康を祈ります。


 白羊の六人に書いた、全と九海の名字を消しました。

 今回のお話で新しい名字になります。


では、61話目楽しんで頂けたら幸いです。

 丞にフぃみョンでの知り合いがいた。

 驚いて丞を見る幼馴染み二人。

 空を見て動かない丞。辺りは変な空気に包まれた。


「あれ?何か不味いこと言った?挨拶しただけなんだけど・・・」

 イーシーンが、何この雰囲気と言外に聞いてくる。

「いえ、何も不味くないです」

 丞はどうにかしてよこの状況と、目で訴える。

「そうよね。挨拶しただけだもんね。私、帰るとこなの。またね、丞」

 イーシーンは撤退を選択した。

 すがりつく丞の視線から逃れて、イーシーンが早足で三人から離れていく。

「はい。また」

 丞は仕方なく、イーシーンを見送る。


「丞。フぃみョンに来たことあるのか?」

 驚きから立ち直った全が聞いてくる。

「ごめんね、実はあるんだ。楽しそうな二人を見てると言い出せなくて」

「いやいや、そんな悲しそうな顔するな。ちょっと驚いただけだ」

 全が丞の肩を叩く。

「九海も気にしないだろ」

 全が双子の妹を見る。


「今の女の人誰?どういう関係なの?」

 九海が驚いた理由はフぃみョン関係ではなかったようだ。

「え、関係?」

「そう」

 あれだけ機嫌のよかった九海が怒ってる。

 最近こんな感じなんだよなと思いながら、丞はトレジャーハントの事を九海に説明する。


 光る床の円に入ると上昇していくエレベータや、登っていく途中で見えた銀一色の輝く景色。

 九海への説明に追われて丞は驚けなかった。まあ、もう驚く必要は無いのだが。


「九海、そのぐらいでいいだろ。丞が困っているじゃないか」

 全が九海をなだめてくれてやっと九海の追求が止まる。

 危ない。話はトレジャーハント後の宴会の乾杯まで進んでいた。

「他に隠してる事ないよね?」

 九海が丞をジトッと睨む。

 異世界会員の事はいいかな、隠してるわけじゃないし。何が九海の怒りスイッチを押すかわからない丞は笑ってごまかした。

 

「ほら、ここがフぃみョンでの空来家だ」

 全がマンションの扉を開けて丞を招く。

 玄関横には日本では珍しくなった厚い板の表札があって、空来と毛筆で書いてある。

「くうらい?」

 丞は違和感を覚えた。全達の苗字は倉居だったはずだ。

「空から来ると書いて空来が本当の苗字なんだ。ストレート過ぎるから親父が変えた。苗字の由来を聞かれた時、嘘の説明するのが、面倒くさくなったって。倉居なら先祖が倉で働いてたでいいしな」

 なるほどと納得した丞はリビングに通される。


「丞はフぃみョンのゲームしたことあるか?」

 全が小さい箱とゲームのコントローラーを持ってきた。

「うん。ポイントが貰えるやつね。さっきのトレジャーハントもゲームだよ」

「そうか。俺もこずかいが欲しい時にはやる。今度一緒にやってみるか?」

 全が小さい箱の角を押すと箱の上に光る四角が表示がされる。

「ワタシも一緒にできるヤツにしてよ」

 九海がテーブルにコップを置いて飲み物を注ぐ。透明な炭酸飲料を透明なコップに注いだのに、なぜか虹の7色の層になっている。

 丞は九海にどうぞと言われ、恐る恐る口にする。知らないフルーツの味がする。ブドウに近いか?見た目7色だが味は一種類で変化しない。

「今日のゲームはポイント無しだ」

 全が箱の上の光る四角の大きさを、電器店に置いてある最大のテレビぐらいに調節した。

「まあ、丞も知ってるゲームなんだが」

 光る四角に、丞が今日の朝遊んだレースゲームが表示されている。

「このゲーム機は、フぃみョンでそこそこ人気がある、地球のゲームができる品なんだ」

 全が丞と九海にコントローラーを渡す。

「丞にこっちを招待して、大画面でゲームを遊ぶのが俺のプレゼントだったんだが、もう来てるならあんまり意味なかったな。何か違うの用意するよ」

「いやいや、充分だよ!そんなに気にしなくていいよ」

「そうか?丞がいいならいいけど」

 全がコントローラーのボタンを押してゲームが始まる。


「あ、それワタシのアイテム!」

「早いもの勝ちだ」

 ベシッ

「コントローラーを叩くのは反則すぎる!」

「お先~」

「丞狡い」

 スカッ

「九海、コントローラー叩くの止めてよ」

「避けたでしょ。勝てないんだからちょっとぐらい、いいでしょ!」


 三人楽しくゲームをする。


「二人はこっちで普段何してるの?」

 曲がる方向に体を傾けながら丞は聞いた。

「ワタシ達は学校に通って・・・る!」

 九海が丞の車をゴール間近で抜きながら答える。ゲームに気を取られて語尾が変だ。

「ああ。父方のじいさんと母方の婆さん、出身が同じ星でな。ここはじいさんと婆さんの種族が、フぃみョンに作った第二の故郷なんだ。本星に行けない俺らみたいのはここで言葉や習慣を身につける」

 レースの合間にジュースを飲んで全が答える。

「寝ても学校?きついね」

 丞は次のレースの車を選ぶ。

「なれるとそうでもないよね」

 九海が前のレースで丞が使っていた車を選ぶ。

「ああ、俺らには普通だったからな。でも、なんか狡いんじゃないかって心に引っ掛かるんだよ」

 全は同じ車で走るようだ。

「狡い?っ!」

 丞は話しに夢中でスタートダッシュに失敗する。

「俺達は起きた後でも忘れないように、フぃみョンでの記憶をポイントを使って覚えている。人の二倍勉強してるみたいなものだろ?」

 全が寂しく笑う。確かに全は勉強も運動も昔から良くできた。

「フぃみョンでの勉強は実際にやらなきゃ身に着かないからズルとは違わない?」

 丞は先を行く全の車に妨害アイテムを使う。

「そうそう。何回も話したでしょ。フぃみョンがズルならワタシもお母さんに怒られないって」

 九海は残念ながら、勉強はあまり出来ない。

「いや、それは違うだろ? なんで他の人の倍授業を受けてるのに、九海はあの成績なんだよ」

 全の車が丞の妨害アイテムをよける。

「学歴はいいのよ。お嫁さん志望だから」

 九海がチラッと丞を見る。ゲーム画面に集中している丞は気がつかない。

「お母さんも子供に勉強を教えるから、少しは出来た方が良くない?」

 丞は二位でゴールする。最後にいきなり九海の車が失速したのだ。レースの合間にジュースを飲もうと九海の方を振り向く。


「何で九海顔真っ赤なの?」

「何でもない!おかし持ってくる!」

 九海は奥に引っ込んでしまった。

 また知らないうちに九海の怒りスイッチを押したらしい。丞は訳がわからないと首をかしげた。

 

 初投稿を考えている貴方へ

 このタイトルのエッセイを書きました。

 興味があればぜひ。

 令和元年五月末日、エッセイランキング日間の上の方に乗っております。

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