52 宇宙のお土産 食べ物編
昨日一瞬ブックマークが増えました。
すぐ戻ってしまいましたが。
押し間違いか入れ替わったのか判断出来ません。
もし入れ替わったなら新しくブックマークをつけて下さった方、貴方のお食事が想像を越える美味しさになるよう祈ります。
いつも読んでくださる皆様もありがとう。
皆様の安全を祈ります。
気がつかない時に入れ替わって、祈られなくて残念に思ってらっしゃる方がいたら連絡ください。
では、52話目楽しんで頂けたら幸いです。
負け犬ドッグスを見送った異世界会員は、トレジャーハントのおみやげを分ける事にした。
「見るがよい。これが、獲ってきたおたかりゃだ!」
丞はいつものガラスの木の下のテーブルで、異世界会員に風呂敷の中身を披露した。
格好つけて言ったセリフはおもいっきり噛んだ。
慣れない格好つけはしないようにしよう。赤い顔の丞は心のなかで誓った。
「スゲー。本当に宝石があるのな。なんか思ってたのと違うけど」
黒次が人造宝石の詰め合わせの箱を両手で持っている。
「それ鉱物系の人の食べ物で、あんまり価値ないんだって」
丞が説明する。
「でも一個でも現実に持って帰れば」
黒次が邪な事を考える。
『不可能です。それに、地球にも人造宝石はあります。残念ですがあまり価値が認められていません』
「やっぱり、天然には勝てねーか」
なぜか黒次が月子さんを見る。
「これなんて書いてあるの?」
虎城君が丞に聞いてくる。
「ステーションに行ってきました」
「ステーションって駅だったっけ。トレジャーハントに行く途中で買ったの?」
「いや、宇宙ステーションでトレジャーハントしたんだ」
「宇宙!凄いね」
「マジか!」
「ロボットいた?」
「景色も気になるわ」
「シープと宇宙遊泳・・・」
異世界会員が口々にいってくる。
「みんな、落ち着いて」
丞は手のひらを上下に振って皆を落ち着かせる。
急に讃えられた丞は、どや顔で鼻の穴が膨らんでいた。
「ロボットはいなかったけど、ロボットっぽい人はいたよ。後、宇宙ステーションに兵器がいた。威圧感があって不気味だった」白次に答える。
「宇宙の景色は凄かったよ。惑星と宇宙船が近くにあったけど視界に入れないと全部星空になるんだ。自分が動いてないようにも、凄い速さで動いているようにも感じた」
「そうなの、見てみたいわ」委員長が目を閉じて想像に入る。
「残念だけどシープはステルススーツの人工知能みたいになってた。非実態モードみたいな感じ」
「そうなんだ。残念」
月子さんは自分のシープをギュッと抱き締めた。シープの胴が変形していく。
月子さんのシープが目で何かを訴えてきた。
丞と他のシープは両手を合わせる。
ムーンチャイルドハッグ。なんか技名が丞の脳裏に浮かんだ。
「で、お宝は手に入ったのかよ?」
黒次が風呂敷の中身を見ながら聞いてきた。
「いや、ぜんぜん見つけられなかった。ジェネレータとか金庫とか宇宙船がターゲットで」
何となく恥ずかしくて、丞は池の形のメモリーボードの事を秘密にした。
あと、稼いだポイントはジョンさんに返す予定だ。変な期待をされても困る。
「結局、回収した物が少ししかポイントにならなくて。現物支給でこれだけ貰ってきた。何か食べたい物とか欲しいものあったら取っていいよ。地球人に食べられない物も混ざっているからシープに確認してね」
ちょっと後ろめたさを感じながら、丞は言いきった。
ワイワイ、ガヤガヤと異世界会員がまず食べ物を選んでいく。
丞も何か食べようとあらためてハントしてきた食品を見た。
「この透明なヤツに包まれたピンクの固まりは何?」
『合成肉です。北銀河南地区で開催された〈この肉を合成したのはだぁれ?〉コンテスト準優勝と同じ合成レシピです』
シープが銀河の南北どっちか判りづらい地区のコンテストを教えてくれる。
「どこで焼けばいいかな?塩コショウは?」
『テーブルに焼く機能が付いています。お肉は味付け、カット済みで合成されています。この辺は飲食可能エリアなので料理しても大丈夫です』
「この魚の切り身らしい物は何?これが切り身だと全長がとんでもない大きさだよね?」
白次も巨大な魚の切り身を指差してシープに聞いている。
『合成品です。美味しいと評判の魚が地球人の小指サイズなので、拡大合成したものです。それも味付け、カット済みです。パックを開ければ切れています』
「この缶?なんて書いてあんの?」
黒次が透明なのに金属の感触がする缶を持っている。揺らすたび中の液体が怪しく光る。
『かっれふーとです』
「かっれふーと!飲み物だったのか。あのゲームを体験したときに行列していた店のヤツか?」
『いえ、あのお店の物では無いです。日本で例えるとラーメンのお店みたいな感じで、他の店とはちょっと違うけどラーメンはラーメンみたいな感じです。あと、かっれふーとは地球人にはお薦めしませんよ?』
「飲んでも死なないよな?」
『はい。飲んでも地球人の健康に影響はありません』
「シープ。甘いものはどれ?」
委員長と月子さんは甘い物狙いのようだ。
『ステーションに行ってきましたと、まんじゅう、あとはこの辺全部です。あとは厨房から回収した甘味料があります』
「なんかこう、見覚えのある物が多いわね」委員長がパッケージの絵や、写真を見ながら呟く。
『日本のお菓子の種類が多いですから、なかなか被らないのは難しいでしょう。姿形は似ていても違う星の物です。地球では食べた事のない味があるはずです』
「そうなのね」
「宇宙の感じが足りない。カサカサでお水入れるのないの?」月子さんが宇宙食っぽい物を探す。
『宇宙ステーションといっても重力がありますし、合成で作った品物ですから。地球の宇宙食みたいのは無いです』
「そうなんだ」
委員長と月子さんはキャッキャしながら大量のお菓子を二人で確保していく。
『虎城様は選ばないのですか?』
シープが参加していない虎城君に声をかける。
「僕、体づくりの為って言われて、食べ物全部管理されてるんだ。正直、何を選べばいいのかわからない」
『そうですか。でもフぃみョンにきたのは新しい事をするためですよね?ここで食べても起きた後には影響ありません。ひとつだけでも選んで見ては?』
「そうだった。じゃあ選ぼうかな。シープのお薦めは?」
少し笑って虎城君が、おみやげを選んでいく。
令和五月二十二日現在、この作品には16のポイントを頂いております。
ランキングを見れば一日で越えて行く方が大勢いらっしゃいます。
でもこの少しずつ、少しずつ増えていく感じと、日々のPV数が自分の書いてきた事を認められているようでとても嬉しいのです。
ポイントやブックマークをつけて下さった御方、読んでくださる皆様、本当にありがとうございます。




