33 一度は乗ってみる
GW中に書いたり直したりしてました。
でも、GW終わる前に投稿した方が良かったかも?
では33話目、楽しんで頂けたら幸いです。
サーキットに着いた異世界会の六人はまず運転の練習をする事にした。
普通の車、オープンカー、頑丈そうな車、浮いている車、レースに使える車は色々種類がある。
『車を選ぶと自動的に地球の操縦方法になります。足元の右側のペダルがアクセル、左側がブレーキです。ハンドルを回した方に曲がります。シフトレバーはありません』
シープが全員に運転方法の説明をする。
「説明それだけ?」
丞がオープンカータイプの運転席を見ながら聞く。
今はシートしかない。
『はい。後は乗って慣れるのがいいかと。フルサポートも各自違うのでそれぞれに説明します』
丞がオープンカーに乗り込むとハンドルとペダルがあらわれた。自動的にシートベルトも締まる。
「うわぁ!速い速い!」
コースにでて丞がアクセルを踏むと車が滑るように加速する。
丞は初めて自力以外で動く乗り物を運転した。車体から伝わる震動、顔に当たる風、思ったより速く感じる。
『40キロも出てませんよ?』
「え、うそ?このスピードで?この車なんキロまで出るの?」
『最高、200キロですが最初のレースは60キロまでです。ターボを使えば80キロまで出ます』
丞はアクセルをじわりと踏んで少しずつスピードをあげる。
『スピードペダルをベタ踏みで、3秒後にターボが発動します』
「ターボはまだムリかな」
丞は安全運転でスタート位置に戻った。
ピットに入る。
委員長と虎城君がいた。
車体に寄りかかって少し疲れている雰囲気だ。
「飯堂寺君も帰ってきたね。自分で運転すると速いねって話してたんだ」
虎城君もスピードに慣れてないようだ。
「そうね。オープンタイプは無理ね。次は体がきちんと覆われる車にするわ」
委員長が頑丈そうな車体に乗り込む。
丞も次は乗り込むタイプにしようと、あたりを見る。
タイヤが無い車体が浮いている。
「格好いいな。次はこれにしよう」
丞が車のドアを開ける。
「あっ、それ」
虎城君がいいかけてやめる。
「どうしたの」
何かまずいのかと丞は虎城君の次の言葉を待つ。
「いや、何事も経験だし。僕に合わなくても、飯堂寺君には合うかもしれない」
虎城君はこの車を試したようだ。
「うん。じゃ、行ってくるね」
虎城君に挨拶して丞はコースに出る。
エンジン音が静かだ、タイヤが無いので震動も感じない。
最初のカーブ曲がり切れず、壁に突っ込んだ。
「ぶげっほぅ!」
痛みや怪我は無いが、やはり衝撃は感じる。
「え、え、そんなにスピードでてた?」
『さっきより出てました』
「全然気が付かなかった。ゲームじゃなかったら、大クラッシュだね」
『そうですね』
丞は車をバックさせてコースに戻る。
「この車、静かすぎる。虎城君が言いかけたのこれだね」
『虎城様もさっき同じ場所に突っ込んでましたよ』
「ああ、そうなんだ」
オープンカーより気を付けて運転してスタート位置に戻った。
今度はピットに白次がいた。
「丞。運転慣れた?そろそろレースしない?」
「いや、まだ車が決まらなくて。卯上の3人は決まったの」
丞は浮いてる車からおりて次の車を探す。
「うん、大体ね」
白次が寄りかかっていた車をポンポンと叩く。
「なんか、運転も慣れてる?」
「ああ田舎だからね。家の敷地でスクーターとか乗って遊んでたんだ」
「だからか。自転車と違って自力以外で動く乗り物って、最初スピード出すの怖いんだ」
「ああ、僕も最初そうだったね。慣れると楽しくなるよ」
「そうなんだ。じゃ僕、次はこれにする。レースはもう少し待って」
丞は一人乗りの車に乗り込んだ。
「いってらっしゃい」
白次に見送られて丞はコースに出る。
最初のカーブで浮いている車が壁に突っ込んでいる。
『委員長様の車です』
「やっぱり、一回乗ってみるか。あの車気になるよね」
丞の車が壁に刺さっている委員長の車を追い越す。
『はい、月子様以外は同じ事をしています』
「そうなんだ」
丞の車が直線に入った。
「今回はターボを試す」
丞は宣言してアクセルをベタ踏みする。カウント標示が減っていき0になった瞬間ドンと背中を押されたように加速する。
「速や!速や!速や!」
丞は叫びながらすぐにブレーキを踏みたくなるのを我慢する。
カーブ前でスピードを落としたが間に合わず、コースを外れて壁にぶつかる。
「練習しないと無理だね」
『そうですね』
「そういえばこのゲームのサポートって」
『300ポイントでフルサポートのみです。丞様だとやりこんだレースゲームになります』
「そうなんだ。何がなんでも勝ちたいわけじゃないし、サポートはいいかな」
丞は車をバックさせて壁から抜け、コースに戻る。
その後何周か練習して、やっとターボを使えるようになった。
基本フルダイブVRはゲームに向いてない設定です。
ですので丞はあまりスマートにゲームできません。
たまには上手くできるゲームがあってもいいかなと考えています。




