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671話 『創造神の力』

「さぁ! 見せてみろ! 創造神の力とやらを!」


 ジャグバドスは最強の剣、‶龍牙〟を持ち、暴風を生成する雨宮颯太に斬撃を放つ。


 漆黒の斬撃は、颯太の創り出す風によって軌道が変わり、‶写界〟の離れ小島を消し飛ばす。2人はそんなことを気にするそぶりを見せず、蹴りと斬りを衝突させる。


 ドォォォォォォーーーーーーーン‼‼‼‼‼‼‼


 天地を打ち砕くほどの衝撃波が広がり、大海をゆれ動かす。


 颯太はジャグバドスの超速の追跡を空間移動を繰り返してかわし続ける。


「流石だな! さっきまでは俺のスピードを眼で追うことすらできなかったくせによぉ! 今じゃあ俺と本気の追いかけっこができるくらいに成長しやがって!」


 ジャグバドスは颯太のワープ先を読んで先回りし、颯太の顔面に強烈な斬撃を打ち込む。


 摩訶不思議な力で颯太の顔面は斬り裂かれることはなかったが、剣の刀身が彼の顔面にめり込み、スポンジのように顔が変形する。そしてそのまま地面に叩き落とし、高温の‶魔獣砲〟を発射する。


 ズドォォォォォーーーーーーン‼‼‼‼‼‼


 大爆発の様子を上空から眺めるジャグバドスだが、その背後から忍び寄る気配に気付けず、


「隙ありだぜ!」


 空間移動した颯太の強烈な回し蹴りが背中に直撃し、地平線の彼方まで吹き飛ばされる。


 それだけでは終わらず、颯太は空中で何かを握り締める素振りを見せる。すると空間がねじ曲がり、しわの寄った布のように颯太の方へと引き寄せられる。


 そして空間というカーテンを引っ張り、遠くまで吹き飛ばされたジャグバドスを凄まじい速度で引き寄せ、神風のまとった拳を顔面にぶち込む。


「さっきのお返しだ! ‶神風螺旋拳(じんぷうらせんけん)〟‼‼‼‼」


 メキメキメキメキーーーーー‼‼‼‼‼


 颯太の強烈なパンチがジャグバドスの最硬度の鱗にひびを入れ、海の底へと沈める。


「そっちが武器を使うならこっちだって使っちゃうぜ!」


 颯太は白いオーラをまとった刀を生成し、空中を勢いよく蹴り、海に向かって急降下する。


 ボォォォォォォォーーーーーーーーーー‼‼‼‼‼‼‼‼


 海中から漆黒の激しい炎が突出し、正面から颯太に襲い掛かる。


 どうやらジャグバドスは水中で元の10メートルサイズの龍形態に変化させていたようだ。


(何だこの世界は!? 何もかもがデタラメすぎる!)


 ジャグバドスは‶魔龍咆哮(ジャグブレス)〟を吐きながら颯太の奇妙な能力に焦りを感じていた。しかしその焦りがブレスの火力を落とし、颯太に隙を見せてしまう。


「この威力なら‶自然の衣(ナチュラルクローズ)〟でかわせるぜ!」


 颯太は白い魂と一体化し、ジャグバドスの炎をすり抜けながら接近し、刀にまとった神力を解き放つ。


「これが‶鎌鼬〟の最終進化系……‶神威太刀(かむいたち)〟だ‼‼‼‼‼」


 解き放たれた白い邪神力がそよ風を生み出し、颯太の刀を覆う。


「そんな風で俺の鱗が斬れると思ってんのか!?」


「敵を斬るその時まで、派手さなんかいらねぇ!」


 颯太はそう言い刀を逆手に持ち、勢いよく振りかざす。

 すると振った勢いに反応し、そよ風が激しい暴風と早変わりし、巨大な斬撃を生み出す。


「これで終わりだァァァ‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼」


 ズッバァァァァァーーーーーン‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼


 颯太は風の斬撃でジャグバドスの背首を力強く斬りつけ、ジャグバドスを水底にねじ込む。


 風の斬撃は海を斬り裂き、二つの巨大な波が東西に分かれて突き進んでいく。

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