玉ねぎのたまねさんのおうちにご飯を食べに行くまめ。その②
たまねさんが美味しい料理を作れる理由はあるのでしょうか?
たまねさんが調理場に向かうのを見ているピスオとにんじんくん。
ピスオは料理が出来るまで、目を瞑り眠ることにしました。
にんじんくんはたまねさんが気になるのか、調理場を見ながらピスオの体をブンブンと振ります。
「たまねさん、入るなって」
「そうまめ、聞いたまめ」
「気になる! めっちゃきになるぜ」
「知らない方がいいまめ。その方が幸せまめ」
にんじんくんはピスオの体をさらに振ります。
「行ってみようぜ。どうして美味しい料理が作れるか知りたいぜ」
「そんなの決まっているまめ」
「なんだよ?」
「料理が上手だから美味しいまめ、それ以外ないまめ」
にんじんくんはつまらなそうにピスオを離します。
「分かったよ。ピスオが協力しないのなら、俺一人で行くぜ」
「ピスオは止めたまめよ」
「止めたって無駄だぜ、男の子はいつも冒険家なんだぜ」
にんじんくんはたまねさんの言うことを聞かずにスタスタと調理場に向かってしまいました。
ピスオは呆れてしまいました。
「本当に行くまめね。あっ行くならコーヒーを持ってきて欲しかったまめ」
とピスオはスヤスヤと眠ることにしました。
にんじんくんはゆっくりゆっくり調理場に足を踏み入れると、奥の部屋があり、光が漏れています。そこから
「アチョー」
「アタタタタタタタ」
「美味しい料理を気合で作るたまね!」
と言う声が聞こえてくるのです。
にんじんくんはハラハラドキドキしながら、光の先へ一歩ずつ進んでいき、光の中を覗いてみると......
たまねさんが玉ねぎの皮を剥いて、目は火がメラメラしながら、ご飯を作っているのです。
にんじんくんは驚きました。
(たまねさんは料理をするときは皮を取るんだ! すごい発見だぜ!)
とにんじんくんがパチリまばたきをするとたまねさんの姿がありません。
にんじんくんは不思議に思いました。
「あれ? さっきまでたまねさんはそこにいたのに?」
すると、にんじんくんの後ろにたまねさんがいました。
「見ーたーまーね!」
「ぎゃああアアアアアア」
にんじんくんは大声で叫んでピスオのいるところに戻り、ピスオの体をブンブンと振ります。
「ピスオ、ピスオ!」
ピスオは眠たい目を擦りながら、目を覚まします。
「どうしたまめ?」
「すごい発見を見たんだぜ! 聞いてくれよ!」
「聞かないまめ。それより、コーヒー持って来てくれたまめか?」
「コーヒー?」
「気が利かないまめね」
「実はな、実はな」
にんじんくんはたまねさんの秘密を話したくてうずうずしているみたいです。
にんじんくんが大きなお口を開けて話そうとすると、にんじんくんの後ろに皮の付いた、たまねさんがオニオンリングを乗せたお皿とコーヒーを持って立っていました。
「にんじん君、どうしたまね?」
にんじんくんはたまねさんの声にびっくりしました。
「ピスオちゃん、お待たせ。オニオンリングとコーヒーね」
ピスオは大好きなオニオンリングとコーヒーに両手を上げて大喜びです。
にんじんくんはたまねさんを見てはポタリポタリと汗が床に落ちています。
たまねさんはにんじんくんを笑顔で見ました。
「で、にんじんくん、私がどうしたまね?」
「なっなんでもないぜ! 料理が楽しみだぜ」
「......そう楽しみなの? ありがとう。でも残しちゃダメたまよ」
「絶対に残さないぜ」
たまねさんはニコっと笑い調理場に向かうと、1mくらいの大きな器を台車に乗せてきました。
大きな器の中にはたくさんの肉じゃがが入っております。
にんじんくんはたくさんの肉じゃがにびっくりしてしまいました。
「にんじんくん、お残ししたら許さないたまね!」
たまねさんはにんじんくんにニコッと笑いました。
怖いと思ったにんじんくんは体をブルブルと震わせて、ピスオに助けを求めますが、ピスオはオニオンリングとコーヒーを持ってドアに向かっていました。
「ちょっとピスオ! 助けてくれよ!」
「ごめんまめ、今のピスオはオニオンリングにしか興味がないまめ」
と言うとドアの前に雲さんが到着して、ピスオは雲さんに乗ってえだまめのお城に帰って行きました。
「そっそんなだぜ」
悲しい声を出すにんじんくん。たまねさんはにんじんくんが肉じゃがを食べるまでそばで応援していたとさ。
ピスオはというと雲さんに乗ってコーヒーを飲んでいます。
「約束は守った方が自分のためまめ」
とつぶやき、オニオンリングを美味しそうにほうばるのでした。
にんじんくんの好奇心には困ったもんですね。w




