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最弱魔導士は魔法語が話せるので最強です  作者: スティ
始まりの地ドスタ
11/20

魔導師は出会ってしまう

「いらっしゃいませ」


 陽気な声で小太りの中年男性が迎えてくる


 店内の雰囲気は主に金の装飾がしてあり、どこかと高級な感じがする。


「俺の下着と、ローブ、あとズボンが欲しいな」


「かしこまりました、男性物でしたらこちらの方がよろしいかと」


 店員のあとをついていくと、沢山の服が並べてある100種類以上はある。右側の棚には剣や鎧、杖などが並んでいる。ここは装備も売ってるのか

装備品は単に防御力をあげるだけではなく、ステータスがアップするなど特殊能力を持った装備も存在する。一応そのような装備があるか探してみるが、さすがにドスタの街には無さそうだ


 ゲームでは装備汚れることは無いがこの世界では普通に服が汚れてしまい、匂いも付くので着替えを用意することにした。もちろん戦闘中は紅のローブに鎖のついたズボンでいくけどな


左の棚は…………おっと女性用下着だった……色とりどりの薄い布が並んでいた……綺麗だった……



「ユータさんのエッチ」


 ミーアさんがジト目でこちらを見てくる

 少し怖いからやめてください


「ああ、これはたまたまだから、たまたま」


 見る気は無かったが、見て楽しんで無いとは言ってない



 俺は初めに装備していたものと似た赤いローブと黒いズボンを選ぶ


「さすがにチェーンはついてないか」


 黒いズボンに銀色のチェーンが合っていていいのだが、少し物足りない。


「いや、ユータさんチェーンはダサくない?」


 なんかここにきてからミーアが毒舌だな

 ファッションにうるさいのか?


 ミーアの服装を思い返してみると確かに服装に気を遣っていたな、今の服装も素人目から見てもセンスがいいと思う


「いや、俺はチェーンがあってこその黒いズボンだと思うぞ」


 ミーアがやれやれという表情でこちらを見てくる、俺はどうしようもないレベルでセンスがないらしい


「まあ、好きなものを着るのがいいと思うな、ミーアはなんか欲しいのあるのかほら、こういうネックレスなんかはどうだ?」


金色の宝石が散りばめられたものを提案してみる


「そのネックレスはダサいよ、欲しいのだったらこのバレッタとかかな」


グサッ 俺の胸にミーアの言葉が刺さる

ミーアは青い蝶の形をしたバレッタを選んだ。ああ、こっちの方がいいな


 


「じゃあ買うよ」


 値段は……50000zか安くはないが無理なく払える値段だ



「ほんとうに?やった、やった♪」


 即興で作った歌で喜んでくれた


「じゃあこの服とバレッタを購入します」


「かしこまりました、合計で……23万z

 となります」


 なかなかの値段がしたが高級そうな店で服上下一式と下着を何枚、バレッタを買うとこんなものか

日本にいた時より質はもちろん落ちるが、不快には感じない程度の品質だ



 店を出て5分くらい歩くと修行をしてた森に着いく、このあたりは静かで詠唱の練習をしていても誰の邪魔も入らなかった。ここら辺でやるか、決意を胸に言葉に出す



「はい、ミーア試験合格おめでとう」


 俺はミーアの赤い髪にバレッタを付ける


 めっちゃ緊張するが、アクセサリーを女性に買ったらこうするのが正しいよな?そうだよな?というか俺とミーアあったばかりじゃない?



  もうどうにでもなれ!



「あ、ありがとう、ユータさん!」


 顔を真っ赤にしながらお礼を言ってくる

 ミーアはここまで、たまたま助けただけの俺を信じて頑張ってきて試験に合格した


 その努力してる姿はとても美しく可憐で

 俺の心を引き寄せたのだ


 そして言おうと決意してた言葉を言う


「なあ、ミーアこれからも俺の冒険に付き合ってくれないか」


「もちろん付いてくよ、もともと私からそのこと言うつもりだったし」


 ミーアが答えてくれるまでの時間はとても長く感じられた


 告白こそできなかったが、これもまた一歩前進だ、これからの旅でミーアの心を射止めてみせる!




「それじゃあ、隠しエリアにいくぞ」


「うん!」



 この森で1番大きくて高い木に着く

 大人が30人ほど手を繋いでやっと一周できるくらいの太さで、木のてっぺんが見えないくらい高い。


「よし、ここだ」


「ここ?ただのでかい木じゃないの?」


「この木に全属性の魔法を打つと面白いことが起きるぞ」


「10倍」

「ファイアボール」「ウォーターショット」「ウィンドカッター」「ウォール」「ダークアイ」「ヒール」「ライト」


「さっすがーユータさん」



 ゴゴゴゴゴ


 木にくぼみが出来てそれが広がり木の幹の中に木でできた階段が現れ、地下に降りれるようになる。

階段は明かりが一つもなく、真っ暗なので「ライト」を使う。


階段の幅は1メートルほどしかないので必然的に2人はくっついて階段を降りることとなる、ミーアは暗いところが怖いのか俺の腕をぎゅっと自分の方に寄せて柔らかい胸が程よく当たってるが、ミーアはその事に気づいてないらしい。これも役得役得と



「なんだか不気味だね」


「確かにそうだがこの階段で魔物は1匹も出てこないから大丈夫だ。広い空間に出ると弱いスライムが一体出てくるだけだからな」


 しかしゲームで来たことがあるからといって油断してはいけない、この世界はゲームとほぼ同じなだけで、完全一致してるわけではない。オークの村なんてゲームには存在しまなかったし



「ほんとう?まあユータさんは間違ったことを言ったことないけど」


「ほら、会話をしてるうちについたぞ」


 やっぱりゲームと同じ空間に出た。


 だいたい広さは50メートル四方の四角形くらいの広さで、天井には鍾乳洞で見たことのある先の鋭いつららみたいなのが一面に生えている。また、地面は隠しエリア特有のよくわからない模様が青緑色の石に刻まれている。もうすぐ大量の経験値が入るスライムが奥から出てくるはずだ。



 ドシン、ドン 、ドン


 スライムに似合わない足音が聞こえ、音のした方向をみると、うっすら奥にいるモンスターのシルエットが見える


「あれは……なんだ?」


 スライムでは確実にない


 獣……?、虎……か?


「ミーアあそこにいるやつ知ってるか?」


「あれは……本で見たことがあるけど

 流石にここにはいないモンスターだと思うな」


「いや、教えてくれ!、緊急だ!」


「ウォータイガーって言うモンスターに似ている、でも違うと思うよ

 レベル150のモンスターがこんなところくるわけないし」


 ドシン、ドン、ドン


 それはゆっくりとした歩速で歩いてきてシルエットがはっきりとしていく


 そこには通常の5倍以上の体躯をした大きな虎がいた、爪は刃物のように鋭く、足や体の筋肉は今にもはち切れんばかりに詰まっている

 注意を向けるとその虎の詳細が表示される



 ———————————


 ウォータイガーEX


 LV.300


 装備:なし



 ———————————


 マジでウォータイガーだ、しかもレベルが300?ミーアの言ってた倍じゃないか


 ゲームの設定でのウォータイガーといったら魔法戦争の戦力補充のため魔物使いによって品種改良された魔防が極端に高いモンスターだったはず


 自分よりレベルの低いモンスターのステータスは見ることができないので確認はできないが俺の記憶は多分合ってる


 つまりあの虎は俺たち2人にとっては天敵なのだ。


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