温泉地発見。16
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次の日カインは再び騎士団の演習場にバルビッシュとガーディと来ていた。昨日思い付いたアイディアを試してみる為だ。カインが思い付いたのは地球時代に読んだ中国武術の漫画と明治時代の剣士が主人公の漫画に防御力を突破して内部にダメージを与える技がある事を思い出したからだ。
一つは寸勁とか発勁などと言われる浸透系の打撃で漫画の中ではインパクトの瞬間に直ぐに拳を引いていたと記憶をしていた。もう一つは打撃のインパクトを連続して与え内部で衝撃同士を衝突させてダメージを和えていたのではと記憶していた。
どちらも空想科学の事象の可能性があるが、此処は異世界で【魔法】がありイメージでほぼどんな事でも実現が可能な世界なのだ。なんでも試してみるのがロマンってものだと思い早速試してみることにした。
「ねぇねぇ、ガーディ?この丸太を今から言う方法で殴ってみて欲しいんだけど?」
「はい、どの様な方法ですか?」
カインはガーディに寸勁の打ち方を説明し丸太を打って貰った。最初は通常のパンチと変わりなかったが二十数回の試行の末打撃の音質が異なるパンチが打てるようになった。そのパンチを打つと丸太の表面ではなく裏側が破壊されたのだった。
「これは面白いですね、ただ拳でないと出来ないと思いますね」
ガーディは新たに発見、習得した技術に少し嬉しそうに自身の拳と破壊された丸太を交互に見るのだった。しかしカインはこれを【魔法】で再現するのは難しいなあと考えていた。次にインパクトと連続して打ち付ける方法もガーディに試してもらうかただの二連撃になりその日は想像の通りの結果にはならなかった。
翌日、カインはサーシャと騎士団演習場で引き続き考察を続けていた。最初の衝撃に次の衝撃を合わせるのは人間では出来ないかもと思い今度は最初から魔法で再現する事にする。カインが試したのは【ストーンブラスト】を出来る限り短い間隔で発射して再現を試していた。
「…う~ん。駄目だどうしても短い、刹那の間隔で二撃目を合わせる事が出来ない。あー再現できないのかな?」
「カイン様?先ほどから何を悩まれているのですか?【魔法】の短間隔の発動の練習ですか?」
サーシャの質問にカインは丁寧に実現したい事を説明した、サーシャはカインの言葉を複数回口に出して復唱しながら首を左右に傾けながら考えていた。カインはそんな仕草をしているサーシャを可愛いと思いながら【魔法の腕輪】からお茶のセットを出して準備をしながら待っていた。たっぷり十数分考えた後サーシャは一つのアイディアを言う。
「カイン様は【土魔法】で再現されるのですから岩で少しだけ隙間を空けた岩弾を作成、再現して打ち出せばいいのでは?」
「ああっ、サーシャっ!天才、天才だよ。確かにその岩弾を作って打ち出せば再現できるかも!ありがとうっ!」
余りに感動したカインは思わずサーシャに抱き着きぴょんぴょんと跳ねまわった。カインに抱き着かれて幸せの絶頂にサーシャは思わず『もうこのまま死んじゃってもいいかも』と思うのだった。一通り騒いだ後、カインは早速特殊な岩弾を作成し岩壁にぶつけるを試す。
作っては、ぶつけるを続け昼からもうすぐ日が暮れると言う頃やっと想像していた結果を得る事が出来た。特殊岩弾をぶつけた岩壁は表面が破壊されず岩壁の後ろ側だけ爆発したように穴が開いたのだった。想像していた結果を得る事が出来カインは本日二度目のハグをサーシャと交わしたのだった。
その日のサーシャはベッドに入るまで幸せで心ここにあらずの状態だったと後日ララに自慢をする程だった。
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