表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
637/689

アーサーの結婚式。07

何時もお読みいただきありがとうございます。

よろしくお願いいたします。

次の日、カインとシールズ辺境伯は昨日の”カレー”騒動の話をパトリック王の威厳を保つことを最大限に気を付けながらルーク達に共有した。カインが国王陛下に”貸し”を作っていた事に大いにびっくりし取り消した方が良いのではと言い始めたが、シールズ辺境伯が問題無いと言い事なきを得た。


「しかし、あの”カレー”がねぇ?確かに素晴らしく旨い料理ではあるが…国王陛下が”貸し”を与えるほどなのか?それに、まだまだ増産の目途が立っていないのが問題だな」


「そうですね、元々サンローゼ家だけで食べる為だけの栽培で話を進めているので国王陛下に求められた場合にちょっと足りないかもしれませんね」


「ルーク、カインよ?サンローゼ家だけで食べる為だけとは少々聞き捨てがならんが?」


「そうねぇ、カインちゃん。どういう事かしら?」


カインとルークの会話を聞きシールズ辺境伯とアイシャがすかさず指摘してくる。二人ともまだ”カレー”を食べた事が無かったがその内に食べさせて貰えて、シールズ辺境伯家にも販売して貰えると思っていたからだ。


「お祖父(じい)様、お祖母(ばあ)様、落ち着いてください。話の流れからご推測頂いていると思いますが、”カレー”を作る材料、”スパイス”の栽培がまだ量産と言うほど出来ていないのです。それに”カレー”を作る”スパイス”の一つは世界樹の森の村で作付けされている作物なので現状輸入していますが、元々大量に栽培されていないと返答があって今の所サンローゼ家に来ていただいた時に振る舞うという事にしたのです」


カインが現状をとても申し訳ないと言う気持ちをいっぱいに込めて説明したのでシールズ辺境伯達は孫のそのような姿にそれ以上の追及は出来なかった。かわりに矛先となったのはザインだった。


「ザイン?”カレー”の材料の一つである世界樹の森の村で栽培している作物の増産はなぜできないのだ?」


「何を藪から棒に言い出すんだか…元々肉の臭み消しに使っていた調味料だから、大量に栽培もしていなかったんだよ。それにカイン様が作られた”カレー”は4種類の…おっとこれ以上は僕の口からは言えないね」


ザインがシールズ辺境伯へ反論をし始めたが、話が”カレー”の作り方に及び始めたのでザインは直ぐに口を閉じた。料理や調味料のレシピは商取引されるほどの価値がある物なので、開発者以外が勝手に第三者へ話したり、公開するのはタブーとされていた。


その様子からシールズ辺境伯は大体の事を察したのかそれ以上の追及はサンローゼ家の、身内の不利益になりかねないと考え何も言わなくなった。アイシャだけは「残念ねぇ」とこぼすのであった。


「ああ、お祖母(ばあ)様、そんなに悲しまないでください。他領や他家に販売は出来ませんが、サンローゼ家内で月に2回くらいは食べれるように栽培を計画しています。ですので、”カレー”が夕食のメニューの時に少し面倒ですがサンローゼ家までいらしていただければ食べれますから。ザインさん達にもその交換条件でサンローゼ領でスパイスの栽培を許可して貰いました」


カインの言葉を聞いてシールズ辺境伯とアイシャに笑顔が戻り、「ありがとうカイン」とにっこり微笑んだのだった。そしてカインは”カレー”の日がいつになるか分かり次第、連絡しますと付け加えた。


「これから毎月二回も”カレー”が食べれて孫たちに会えると思うと楽しみじゃの」


「そうですねぇ」


「国王陛下からの件はこれで問題ないが、王太子様の方はどうするのじゃルークよ」


先の楽しみが増えたとシールズ辺境伯とアイシャが喜んでいたが、シールズ辺境伯がもう一つの問題についてルークに「どうする?」と確認をした。ルークは先程迄和やかな表情をしていたが、一気に苦虫を嚙み潰したような表情に変わり、「特に何も考えていない」と答えたのだった。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

しばらくの間1日2話更新で進んでいきます。

よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ