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今日から頑張ります。02

何時もお読みいただきありがとうございます。

よろしくお願いいたします。


002

メリダの後をザインが引き継いで説明を行う。先日の魔物達のスタンピード終結の後、魔物から素材をはぎ取り残った遺骸の片付けをアーサー達が

指揮していた。余りにも多い量に通常行う大深森林へ埋める事もかなわず途方に暮れていたが、アーサーがスライムに全部分解処理を行わせることを

思いつきトニー達が対応した。スライム達は次々と魔物の遺骸を分解処理していったが、魔物の遺骸(えいよう)を吸収すればスライムの身体は大きくなり

ある一定まで成長するとどんどん分裂をしていった。


そしてエスツー(スライムの皮)を大量に生み出したのだった、エスツーの入手量に限りがあったので後回しにされていた計画が前倒しになりエスツーも

どんどん消費されていたのだが、生み出されるエスツーの方の量が多く今度は魔物の遺骸ではなくエスツーが演習場を埋めていく事態になっていった。


それを見て打開策を提案したのがザインで、温室の建設場所を当初の予定にあった新街の中心から街壁に近い広い土地に変更し巨大な温室を建設していったのだった。

建設には世界樹の森の村から建物の建設に役立つ魔法使い達を呼び寄せ、1週間もかからず1棟目の建設を終えてしまった。温室1棟でエスツーを100以上

使用したがそれでもまだまだ、余っていたので2棟目、3棟目と建てていき合計で5棟の温室の建設を行った。


「ご、5棟も建ててしまったのですか…」


「はい、ルークも建設の許可を出したものの5棟になるとは想像もしていなかったようで視察に来た時に頭を抱えていましたっけ」

ザインはその時の様子を思い出しにこやかな笑顔を浮かべている。カインは頭を抱え「うんうん」と唸っているルークを思い浮かべ小さくため息を吐いた。


「それで、建設をした理由は理解できたのですがなぜザインさんを始めエルフの皆さんが温室の中で農作業を?」


「はい、それはこの温室がとても暖かいからです」


ザインはまたもにこやかな笑顔を浮かべながら回答になっていない答えを述べる。カインは思わず「はっ?」と言いそうになったのを堪え、心を落ち着かせた

後、「詳しく経緯を教えてください」と伝えたのだった。ザインはさも初めから計画があったかのように説明を始めた、外気よりも内部は10度も気温が高く

夜になっても昼間との差が5度くらいまでしか下がらず、建設した温室には保温性がある事を発見したので春から夏にかけて栽培をするストロベリーを

試しに栽培した所、驚くほど良い出来のストロベリーを収穫する事が出来た。


ザインは、直ぐにルークへこの建設した温室の管理と使用の許可を交渉。当初ルークはその提案は受け入れられないと返答をしていた、温室はサンローゼ領民が

酷寒期に軽い運動を行ったり体を温めたりするために、使用する事を計画していて野菜の栽培などは考えてもいなかったからだ。しかし、収穫されたストロベリーを

リディアに献上した所、リディアが2つ返事で了承してしまったのだった。


「ちょ、ちょっと待ってください。いくら何でも1,2週間でストロベリーは収穫出来ないでしょう?」


「普通は出来ないですね、でも今回特別に世界樹の森の村から作物の成長を促進させるスキルを持つエルフを連れて来て解決しました!」


「いやいやいや、そんなレアスキルの持ち主を他国に連れてきちゃだめでしょうっ!」


ザインのトンでも発言にカインは思わず裏手で全力のツッコミを入れてしまった。作物の成長を促進できるスキルの持ち主がいたら、天候不順や魔物の被害で容易に起こりうる食糧不足問題なんて

簡単に解決が出来てしまうからだ。パンッと小気味の良い音が鳴るカインの全力のツッコミを軽く受け止め、ザインは「秘密ですよ」と前置きをしてカインの耳元に近づき呟く。


「…今作っているストロベリーは特別なストロベリーでほんの少しですが魔力を保有します、魔力を有する作物は世界樹様、ガーディア様へのお供物としてささげる事ができ

 とても、とてもお喜びになられるのです。それに加え、ご自身の加護をお与えになられたカイン様が住まわれているサンローゼ領街で収穫した作物をお喜びになられないはずはないです」


ザインから明かされた秘密にカインは肺の中の空気を全部吐き出したかのようなため息を吐いたのだった。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

しばらくの間1日2話更新で進んでいきます。

よろしくお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
リディアが許可を出し、ガーディアが喜ぶ。温室でのストロベリー栽培、カインに拒否権はなかったのだ。
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