プロローグ
2026年明けましておめでとうございます。
本日より新章スタートになります。
何時もお読みいただきありがとうございます。
霞む闇の中に浮かぶ4つの人影、静かな口調で淡々と話し合いをしているが漏れ出ている雰囲気が
徐々に緊張感を増しつつあった。4つの人影が囲む腰高の丸い台の上にはこの闇の中でもぼんやりと
光を放つ7つの剣や盾などの武器、ゴブレットのような器が置かれていた。
「…神々が施した邪竜の封印を緩めるのに必要な神器は8つ、少なくとも」
「アクア?最後の一つの保管場所の目途は立ったのか?」
「…はい」
「そうか…次に月が満ちる前に揃えられるで、間違いないか?」
「…はい」
「「…ふぅ」」
2人の会話を黙って聞いていた他の2つの人影が呆れ交じりの小さなため息を吐く。
「アクア、お前「…はい」しか言葉を知らないのか?そもそも、アクアはまだ1つも“神器”を集められていないだろ?
なのにその態度は何だぁ?」
怒気を語尾に少しはらみながら赤い隻眼の人物がアクアと呼ばれていた人物に詰め寄ろうとする。
「止めろルージュ。アクアはわざとそうしているのではない、主よりそのように作られているのだ…お前とは真逆なのだよ」
「そうだとしても、作られたばかりならいざ知らずすでに100は巡っているっ!少しは成長するだろうにっ!」
「…」
自身の事で言い争いが起きているにも関わらず、まるで人ごとの様にアクアと呼ばれた人影は黙って様子を見ていた。
我関せずのアクアの様子を見てルージュと呼ばれている人影の殺気が膨らむ。
「やめなさいっ、身内同士で力を無駄に消費してどうするのルージュ?」
今まで3つの人影のやり取りを黙って見守っていた金髪ロングの人影がルージュの後頭部をひと叩きしながら
仲裁に入った。ルージュが発していた殺気は霧散し後頭部を抑えながら攻撃してきた人影の方をにらんで文句を言う。
「いってぇなぁ!なんで毎回お前の攻撃は俺の防御を突破してくるんだっ!ギエロっ!」
「そんなの決まっているじゃない、私が美しいからよぉ~」
ルージュとギエロはその後もぎゃあぎゃあと言い合いがしばらく続いたがその様子をアクアは無表情で眺めていた。
「それよりも、ルージュ?お前の担当地域であるフローリスト王国でちょっと前に一瞬だけ反応があった神器の調べはついたのか?」
「ふぅふぅふぅっ、ギエロてめぇは本当に口が減らねぇなぁっ! あっ?まだだよ、一瞬しか反応が無かったからまだ調べがついていない。
俺の眷属達に調査をさせている…もう少しすれば結果が返ってくるはずだ」
「儀式に必要な数の神器は揃う予定だが、一瞬で反応が消えたのが気になる。調査だけは続けろ、今回は以上で解散」
ルージュに指示を出した人影は「解散」の言葉を発するとその場から消える。ルージュはその人影が消えた空間をしばらく見つめていたが
何かを思い出したかのように向きを変える
「アクアてめぇがちゃんと…ちっいつの間に。ギエロって、お前もいないのかよっ!くっそぉーーーっ!」
ルージュが誰もいない空間で怒りの咆哮を上げる、一瞬にして膨らんだ大量の魔力が弾け空間の中で爆炎が吹き荒れる。
何もない空間に炎が燃え盛り岩も一瞬で蒸発する温度になっているがルージュは一切のダメージを受けることなく立っていた。
そして、小さく舌打ちをしてその場から消えた。
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