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1部 12芒星魔方陣 編  15章 相生港の攻防 3話

「ここ、こんなに破壊したでしょ?だから時間をさかのぼって元の状態に戻すの」

「え、そんな事が出来るのですか?」

「ええ」

 ジュリアンは立ち上がって魔法陣の中心に立ち呪文を唱え始めた。呪文を唱え始めた時から魔法陣が光りはじ中の模様が回り始め、周囲の空間が赤く染まり始めた。

 するとバキバキと音を立てながら壊れたコンテナが元に戻り穴の開いた地面が塞がっていった。

 私が見える周辺が治ったが、まだ景色が赤いまま2分が経ち、赤く染まった景色が元に戻った。

「終わったの?」

「ええ、この辺りの空間を3時間前の状態に戻したわ」

 しかし、回りに今までの戦闘で死んだ人達はそのままだった。辺りの物が元に戻った分、余計に死体がグロテスクに見える。

 私は地面に座り込んだままの格好だったが。ジュリアンの元へ向かおうと立ち上がった。

「!?」

 脚が立たない。と言うかガクガクと震えが止まらない。両手を見ると血や土埃で真っ黒になっている。

「私、一体何を・・・」

 さっきまでは必至だったので気にならなかったが、御門芽の落ちた左腕を拾ったり、目の前で紅妲己の両腕が切り落とされたりと普通では見ない残虐な光景が次々と映りだした。

 冷や汗が止まらず呼吸も荒い、目の前が真っ白になり地面に跪いた。

「浩子?」

 ジュリアンが私の肩に軽く触れる。するとジュリアンは何か唱え始めた。

 目の前がピンクと言うかオレンジと言うか分からないが暖かな色が目の前に広がり始めた。だんだん何かに心が何かに満たされる様な安心感と安堵感や達成感が私の中に溢れてきた。

「少し落ち着いた?」

 ジュリアンが私に前に座り込みのぞき込むような姿勢で聞いてきた。

「ええ、さっきょり」

「そう、良かった。今、貴方に掛けたのは精神状態を安定にする魔術よ」

 再びジュリアンは私に尋ねた。私はまた周りの様子を確認する。

 そのグロテスクな死体を見てももう気分が悪くならない、人の慣れとは恐ろしいと思った。

「所で、さっきの回復魔法といい、怪我を治癒する魔法といい何処で手に入れたの?」

 ジュリアンは私に訊いた。

「あの、これは私が自分で作ったんです」

「自分で作った?これだけのプログラムを?」

「はい、全部私が作りました。分からない所はネットで調べながらでしたけど」

「これだけのプログラムを何のリスクも無くここまで作れるなんて、さっきも重傷の恵を治療そたでしょ?それもこのプログラム?」

「はい、でもプログラム発動まで1分も掛かってしまいますが、デジタル魔法の発動プログラムの元を見付け私の使いやすい様にプログラムを作り替えています」

「それって3年前の5月頃じゃない?」

「そんな前だったかなー、でも確かそれくらいですね」

「そう・・・」

 ジュリアンは何か納得したように言った。

「そのプログラム、後で私にもコピーさせて貰えるかしら」

「ええ、構いませんが」

 それを聞くとジュリアンは有り難うと返事をした。

「もう敵の姿は確認出来ません。制圧完了です」

 ジュリアンはインカムを取り付け誰かに報告をしていた。

「相生港のヴェーダ結界は片付けたわ、危険だけどAVA34ポイントに飛ぶわ」

 それにしても便利なインカムの様に見える

「そうね、それくらいしないと敵を引きつけられないわ」

 なにやら不穏な話しをしている。

「了解」

 インカムでの通信が終わった見たいだった。

「それじゃあ姉さん私は遊撃に当たります。後、これを持っていて下さい」

 御門芽はジュリアンに式神を5枚渡した。

「これは?」

「これは私の術が込めてありますので危険が迫った時に助けになると思います」

「分かったわ、使わせて貰うわ、恵、チーフ達が敵を狙撃してくるから巻き込まれないようにね」

 ジュリアンは式神を胸の鎧の隙間に納めた。

「あの、もう終わったんですよね?」

「このベーダは終わったけど、まだ12芒星魔法陣が残ってるわ」

「それをこれから片付けに行く、この先はここ以上に危険だからあんたはこのまま家に帰りな」

 ジュリアンの説明に御門芽が付け足した。

「それは、他のみんなが解決されているのじゃ無いのですか」

「術者は倒したみたいだけど、向こうが本命みたいね」

「でも」

「こちらの術にはベーダが成長するまで時間が掛かるのよでも向こうは人さえ居れば何度でも術を作れるわ。また別の12芒星魔法陣の準備をさせないようにしないといけないわね」

「今までの12箇所の場所とは別の所で準備をしていると言う事?それと成長ってベーダって生き物?」

「ベーダは術者の魔力を吸って徐々に成長していくの、12芒星魔法陣の設置できる場所は100箇所以上有るのよ、その中の12箇所を選ぶ感じかな」

 ジュリアンは投げ捨てていた鞘を拾い刀を納めた。

「それでは、今回防いでもまたされるのですか?」

「いいえ、今回が最後よ」

 ジュリアンはそれ以上答える様子を見せない。

「さて、さっさと帰りな」

「まって愛、確かに危険だけどこの子も連れて行くわ」

「だけど、ジュリ姉は囮になるのよ」

「そうね、でもこの子なら力になると思うわ」

「ジュリ姉がそう言うなら止めないけど、あんたちょっと来なさい」

 御門芽が少し怒り気味に私を呼んだ。

「はっはい」

 私は慌てて御門芽の側に寄る。御門芽は私の背中に触れ何かお経の様な物を唱えている。

「これで終わり、ある程度物理攻撃を防ぐ術を掛けてあるから」

「あっ有り難うございます」

「じゃあ、行こうかしら、愛、あの術を発動して」

 御門芽が私の背中から手を放すタイミングを見計らって御門芽に言った。

「おーけー」

 御門芽は式神を一枚持って投げた式神は御門芽の頭上をくるくるを回って消えていった。

「じゃあ、行くわよ、私に掴まって」

 ジュリアンは私に手を差し伸べ私はジュリアンの手を持った。

「また戦闘になるけど、覚悟はいい?」

「はい!」

「それじゃあ行くわよ!」

 ジュリアンの周りにブラックホールの様に黒い球体が再び現れテレポートした。


ここから先は一応完成しているのですが、ちょと内容を変更しようかな・・・と思っています。次話投稿まで少しお待ちをw


2017,6,22, 御門芽愛を恵と書いている部分が見つかり修正しました。

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