第三話
ふぅー
溜め息だってつきたくなるさ・・
なんの反応もないお嬢様を目の前にして、どうしようか迷ったが、
挨拶が終わったら部屋に来るように言われたのを思い出し、
そそくさと来てしまった。
いやいや・・・
これから大丈夫かな?
座り心地のよい椅子に座りながらとりあえず将来が、否今これからが不安になってきた。
そんなことを考えているうちに先ほどの老婆が部屋に入ってきて、
さっさと仕事の説明が始まってしまった。
「まず、住み込みで働いていただくということで間違いございませんね。
明人様のお部屋はお嬢様のお部屋のお隣に用意させていただきました。
そのお部屋をお好きにお使いください。
さて、お仕事でございますが、三食の食事をお嬢様の所にお運びすることと、
一日4時間ほどお勉強をみてくださることです。」
老婆は淡々と話した。
「お食事はお嬢様とご一緒にしてくださっても結構でございますし、
お部屋ででも大丈夫にございます。6時、12時30分、7時に料理場まで取りに来てください。」
老婆はひょいっとこちらをみて
「説明は以上です。さっそくお勉強をみて差し上げてください。」
老婆はスッと立ち上がった。
僕は急いで声をかけた。
「待ってください、お嬢様の事を何一つ説明をされていないのですが」
老婆の顔色が変わったのが分かった。
老婆は椅子に腰をかけた
「何もお聞きになっていないのですか?」
「はい」
老婆は困った顔をしながら言った
「お嬢様のお名前は鳴海 時雨様。お年は16歳にございます。
ある理由から学校には行っておりません。」
老婆はここで口を閉じた。
えっと・・説明はこれだけなのか?
「詳しいことは私の口からは言うことが出来ません」
老婆は頭を下げ、そのまま部屋を出ていった。
どういう事だ?
しかも、非常に情報が少ない。
はぁ~
幸せが全部逃げていきそうだな・・・
さて、謎の時雨お嬢様のお勉強を教えにいきますか・・・・




