7.三日坊主にならない日記と、まさしく愛なこの気持ち
日記風にしてみました
意外と難しいね日記って……
ダンジョン製作日記一日目
これからはマイホームではなく、この世界の常識にのっとってダンジョンと呼称しよう。
さて、今日から日記をつけたいと思う。
記録するのは遺跡にあった台座だ。
この台座、ホログラムを映し出したことからも、うすうす思っていたが、録画機能があった。
しかも追加で記録を打ち込むこともできるようなのだ。
と言う訳で、この機能を使って日記をつけようと思う。
何日続くかわかんないけど。
ダンジョン製作日記二日目
ダンジョンの拡張は順調だ。
みんなに送った八大迷宮のマップが役に立った。
みんなダンジョンの拡大に勤しんでくれている。
そんな中一番役に立っているのはやはりアンの兵隊アリたちだ。
岩を削って、削った岩は自分たち(主に俺)の食料やゴーレムの材料になる。
一石二鳥だ。
記憶送信でマップを順次送ってもらってるが、中々良い感じだ。
この調子でダンジョンを拡張していこう。
ダンジョン製作日記三日目
一層一層の面積も広がっている。
以前は一層辺り学校のグラウンド程度の広さだったが、今は一層辺りの面積はその数倍はある。
特にアンの兵隊アリたちがいる低層は群を抜いて広い作りになっている、
アンから思念通話でマップを送ってもらったが、とんでもない広さになっていた。
東京ドーム数個位なら丸ごとはいるんじゃないだろうか?
しかし、こんだけ掘って地盤沈下とかは大丈夫なのかとも思ったが、心配はいらなかった。
アンたちは迷宮の床や壁を掘る際に特殊な分泌液のようなものを吐き出してコーティングしているらしい。
ためしに叩いてみたが、かなり丈夫だった。
これなら問題はないだろう。
ちなみに外へ出る入口はまだ作ってない。
わざわざこちらから見つかるような愚策を冒すものか。
出来ることなら冒険者たちに見つからずにずっとこのままでいてほしいものだ。
入口を確認した時、アンが妙に焦ってたのが気になるけど、まあ問題はないだろう。
ダンジョン製作日記四日目
階層も順調に増築中だ。
ここ最近、俺は自分でダンジョンを掘ってない。
兵隊アリやゴーレム達にまかせっきりだ。
ちゃんとそれぞれから送られてくるマップはチェックしてるしね。
おかげで安心して趣味のゴーレム作りや食事に没頭することが出来る。
え?ダンジョン製作日記じゃなくね?
はは、気にしない気にしない。
あ、階層は現在二十二層になりました。
俺がいるのはもちろん一番下の二十二層。
下の階層が出来るたびに移動している。
だって下の方がなんか落ち着くんだよね。
これってやっぱ俺が地龍だからかな?
日記の打ち込みは小さい端末作って、最下層から遠隔操作で台座へ打ち込んでる。
魔術って便利。
ダンジョン製作日記五日目
ここ最近、ウナが小言を言うようになってきた。
なんか『もっとダンジョンマスターとしての~』とかどうとか。
なによ?文句あるの?的な感じに言ったら黙ったけど、うーん順調に自我が芽生えてる感じだな。
個体ごとに性格が出てきてる。
ドスは寡黙な仕事人と言った感じにダンジョン製作に励んでいる。
ちなみに女性型のトレスはいつも俺のそばにいる。
というかいつも俺のそばで寝ている。
なんでも『ここが一番落ち着くのですー』とか。
まあ、俺も邪魔しないなら別にいけどね。
ただたまに深層に降りてくるアンの視線が妙に痛い。
主に俺じゃなくトレスを見ていた気がするけど。
なんだろうか?蟻のくせに。
なによ?て言ったら、『何でもありません!』と言って低層に戻っていった。
なんなんアイツ?何か報告したがってたみたいだけど、まあいいか。
ダンジョン製作日記六日目
アンの軍隊蟻の奴らが魔石を大量に持ってきた。
低層で発掘された魔石だ。
なんでも、これをどうしたらいいのかということだ。
別にみんなで食べればいいんじゃないって言ったら驚かれた。
いや、なんだよその反応。
俺をなんだと思ってたわけさ?
別に俺は自分で食う分の魔石はちゃんと確保してあるから、それ以外は別にどうだっていいんだよ。
それに今更低層で発掘された魔石だと味が薄く感じられるんだよね。
舌が肥えてきたのかな?
各自見つけた魔石は自分たちで食べていいって言ったら喜ばれた。
集団で喜ぶ蟻たちの姿は実に気持ち悪かった。
ダンジョン製作日記七日目
最近トレスが俺の真似をしてゴーレム作りを始めた。
まだまだ俺には及ばないが、中々に筋がいい、
鍛えればきっといいゴーレム職人になれるだろう。
ゴーレムに職人とかってあるのか?
ちなみにアンがなぜかそれを羨ましそうに見てた。
いや、混ざりたいなら混ざればいいじゃんか。
混ぜないけど。
あ、それと試作品で作った剣をアンに渡しておいた。
エリペディアの魔剣を参考に作ってみた試作品だ。
参考にしたのは聖剣レヴァーティン。
まあ本物に比べるとかなりの劣化版だけどね。
なかなか、上手に出来たと思う。
アンは転げ回る程に喜んでいた。
ふっ、蟻だが中々にモノが分かってるじゃあないか。
ふふふ。
ダンジョン製作日記八日目
ゴーレムを作った。
武器造った。
晩御飯に魔石を食べた。
終わり。
ダンジョン製作日記九日目
トレスが犬型のゴーレムを作って喜んでいた。
ほっこりした。
終わり。
ダンジョン製作日記十日目
なーんかここ最近変化がない。
ダンジョンは順調に拡大を続けてるけどそれだけだ。
なんか、こう刺激になるようなことはないかなぁ。
いや、安全なのはいいことだけどね。
そういえば低層で随分とデカい音がしてたなぁ。
眠かったからそのまま寝たけど。
今度アンに聞いてみよう。
覚えてたら。
ダンジョン製作日記十一日目
寝て過ごした。
何かアンが報告に来てたけど、寝ぼけてよく覚えてない。
ただなんかボロボロだったんで魔石を上げた……気がする。
眠くて覚えていない。
おやすみー。
ダンジョン製作日記十二日目
魔石食べた。
ダンジョン製作日記十三日目
寝た。
ダンジョン製作日記十四にちm
………
だんじょんせ
だ
ダンジョン製作日記二十一日目
ウナに日記を見られた。
始めの内は微笑ましそうに見ていたが、だんだんと表情が険しくなっていった。
『お父様?途中から明らかに日記を書くのが面倒くさくなっていませんか?』
笑顔でそう言ってきた。
いや、別に面倒臭くなんてなってないよ。
ただ、書くことがなくなっただけなんだって。
うん。
『ではたまにはダンジョン内を散歩してみてはいかがですか?』と提案してきた。
マップは頭の中にはいてるけど、確かに実際に見るのではだいぶ違うかもしれないしな。
それにここ最近運動不足だしな。
よし、ダンジョン内を歩いてみるか。
明日からだ。
明日から頑張ってダンジョンの中を散歩しよう!
ダンジョン製作日記二十二日目
寝て過ごした。
ダンジョン製作日記二十三日目
ゴーレムを作った。
ダンジョン製作日記二十四日目
ウナに怒鳴られた。
あ、明日から。
明日はちゃんとダンジョン内を散歩するから。
ダンジョン製作日記二十八日目
今日はウナ、トレスと一緒にダンジョン内を散歩した。
新しいダンジョンを見るのはいい刺激になった。
あ、それとウナ達はアンとよく戦闘訓練をしているらしい。
なんでもアンが連勝中だとか。
アイツいつの間にそんな強くなってたんだ?
ダンジョン製作日記二十九日目
この日、運命の出会いがあった。
※この日のみ、その日の一部分を抜粋
今日は我がダンジョンに初めて侵入者がやってきた。
初である。
とても緊張した。
どんな奴だろうかと?
まさか、んな早く見つかるとは思ってもみなかったからかなり慌てた。
どうする隠れているべきか?
一体どんな奴が?
もし仮にそいつが白飛龍クラスの力を持っていたら、アンたちなら負けはしないがかなり苦戦するだろう。
アンの強みは数だ。一体一体の強さはそれほどではない。
まだ数はそろってきているとはいえ、王級クラスだと、苦戦は免れないだろう。
でも壁として頑張ってほしい。
俺のために。
どうする?
と思ったら、アンから通信が入った。
どうにも俺の意見を聞きたいそうだ。
どういう事だろうと、俺はそいつが現れたという低層に向かった。
もちろん一目見てヤバそうなやつだったらすぐさま逃げるつもりでいたが。
だが俺はそいつを目にした瞬間、心を奪われてしまった。
スライムだ。
バランスボールくらいの大きさ。
プルプルとした肌。
つぶらな瞳。
ぷるぷる、ぷるぷる。
俺は一瞬で心を奪われた。
何だこの可愛い生き物は!
この迷宮には存在しなかった癒しのすべてを兼ねそろえた小動物がそこにいた。
いや、動物ではないか。
ともかくそんな可愛いスライムは兵隊アリたちに囲まれてプルプル震えていた。
かわいい。
とにかくかわいい。
エリベルの知識で知ってはいたが、実物はこうもかわいいのか?
兵隊アリたちが『親分こいつどうしやす?殺しますかー?』的な感じのことを言ってきた。
俺は即座に答えた。
それを殺すなんてとんでもない!
俺はスライムをすぐさまお持ち帰りした。
俺は新たなペットを手に入れた。
ほっこりした。
スライム観察日記三十日目
さっそくスライムを眷属にした。
可愛いー。
ぷるると名付けた。
かわいいー。
ぷるる観察日記三十一日目
ぷるる可愛い
ぷるる観察日記三十二日目
トレスと一緒にぷるるを愛でた。
ほっこり。
ぷるる観察にry
「て、お父様!これ途中からダンジョン全く関係なくなってるじゃないですか!!」
ウナに怒られた。
あと、なぜかしばらくアンが口をきかなくなった。
なんなん?
主人公「これがメインヒロインか………」
作者「はぁ!?」
アン「えっ!?」
ウナ・トレス「なっ!?」




