5.外国の数字の読み方って、何故かかっこよく感じる
本日一話目
二話目は多分九時頃投稿かな……
えーっと………喋った?
今こいつ喋ったよな?
「お前たちも父上に御挨拶しなさい」
あ、やっぱり喋ってる。
他のゴーレム達も動き出し俺に挨拶してくる。
全部で三体。
全裸で。
三体とも、どこからどう見てもゴーレムには見えない。
容姿は、ほとんど人間と変わらない。
しかもボディーが細いせいか、三体とも女性のような感じだ。
いや、左側の一体だけは男性型に近いか。
他の二体に比べて体回りが少し大きい。
あれ?おかしいな?
確か説明書を読む限りでは喋るはずなんてなかったはずだけど………。
俺はもう一度ハイ・ゴーレムの説明書を見る。
ハイ・ゴーレム
高濃度の魔石を埋め込まれたゴーレムの高位版。
主人の命令を聞き、その命令通りの行動する。
ただし知能というものは持たず、あくまで主人が命令したとおりにしか動かない。
うん、やっぱり喋る機能なんてついてないよな。
じゃあ、これはどういう………ん、これは。
俺はゴーレムの項目の中に気になるやつを見つけた。
ゴーレム・ホムンクルス
ゴーレムの最上位亜種。
高濃度の魔石および、術者の細胞をもとに作られるゴーレムの亜種。
高い知能を持ち、刷り込みによる主人への高い忠誠心に加え、自律し自ら思考、行動をとることが出来る。
通常ゴーレムは成長することはないが、ゴーレム・ホムンクルスは、術者の細胞をもとに作られているため、自ら外部の魔力を吸収し成長することが出来る。
用いられる素材が高価であればある程、その能力は増す。
人間を作り出すがごときる特性から、特級禁術に指定されている。
………もしかしてこれか?
説明を読む限り俺が作ったのは多分このゴーレム・ホムンクルスというやつだろう。
でもなんで?
術者の細胞ってことはつまり肉体の一部だよな。
俺そんなの使って………
そこで、おれはふと、思い出す。
術者の細胞………細胞………皮
あ。
表面に使った俺の脱皮した皮か!
確かにあれも細胞と言えなくもない。
でも、そんなことでこうなるのか?
いや、なるんだろうな。結果を見るに。
一応は、最上級の素材らしいしな、俺。
作ってる最中は、そんなのすっかり頭から抜けてたわ。
ある意味、現実逃避で熱中してたのもあるけど。
ていうか禁術って………。
ま、まあ気にすることはないか。
だって俺、龍だしね!
人間基準の禁術指定なんてセーフだろ、多分!
三体のホムンクルス達は俺に指示を今か今かと待ち構えている。
全裸で。
とりあえず服を着せようかとも思ったが、あいにくと服がない。
龍である俺には不要なものだからだ。
基本おれいつも全裸。
どうするか?
他に人の目とかがないとはいえ、これはあまりいい光景とは言えないな。
まあ、別に俺が欲情するとかはないけど。
情熱かけて作ったけど、やっぱり龍だからか裸見ても興奮はしなかったしなー。
そもそも自分で作った石像や絵に興奮する奴ってそうそういないだろ。
興奮する以前に、あぁここもっとこう上手く作ればよかった~、みたいな感情の方が先に来る気がする。俺だけ?
でも暗い洞窟の中で、見た目年頃の男女が全裸でいるっていうのはなんかよくない気がする。
絵的に。
どうすっか。
あ、待てよ。確か俺の脱皮した皮がまだ少し残ってたな。
あれ使うか。うまくできれば、人数分の服を作る事は出来るだろう。
加工するのが面倒くさそうだけど、エリベルの知識使えば何とかなるだろう。
そうと決まれば善は急げだ。
『あー、えっと、おっほん!』
うーん、自分で作った奴らとはいえ妙に緊張するな。
やっぱ、蟻とは違って人型だからだろうか。
あ、ヤバい。社会人時代の嫌な思い出が………。
『お、お前たちに命じゅる!』
噛んだ!
念話なのに!
『………お前たちに命じる!』
よし!言えた!
俺が念話を発した瞬間、明らかにホムンクルス達が強張ったのを感じた。
いや、そんなに緊張しなくてもいいんよ?
むしろ俺の方が緊張してるんだから。
『中層の物置に、俺の脱皮した皮が残っている。それで服を作れ。』
これに何体かが首をかしげる。
質問の意味をよく理解していないようだ。
『服……とは一体なんでしょうか?』
みんなの空気を読んだのだろう。
最初の女性型が聞いてくる。
あ、そこからか。
俺は思念通話にエリペディアの知識を載せて一通り送信する。
記憶送信と呼ばれる、思念通話の発展形だ。
エリペディア見て覚えました。
以前アンで試してみて成功してたから、こいつ等にもきちんと伝わっている筈。
『………成るほど。分かりました。それで作った服はいかがなさるのですか?』
『作った服はお前たち用のものだ。自由に着ていい。ずっと全裸のままと言う訳にもいかないしな。だから各自、自分のものは自分で作れ。物置にあるものは自由に使って構わない。いちいち俺の許可を取る必要もない』
要らないモノしか置いてないしな。
基本物置というか、ゴミ捨て場だしな。
脱皮した皮とか伸びて切った爪とか、剥げた鱗とか。
『………御配慮感謝します』
女性型は頭を垂れて、何やら震えていた。
寒いのかな?
『では、移動を………いや、待て』
『どういたしましたか?』
『これから先不便だろうしな、お前たちに名前を付ける』
ついで、だしね。
何かあったときに呼び出すのに不便だしな。おい、とか、こら、とかじゃ不便すぎる。
でも、なんにしようか………。
うーん、俺ネーミングセンスないからな。
前も蟻→アンって感じだったし。
そうだな………数字でいいか。
でも、一号とか二号とかだと、味気ないしなぁ。
あ、ドイツ語とかスペイン語とかだと数字でもかっこいいんじゃね?
と言う訳で、生まれた順に、ウナ、ドス、トレスでいいか。
なんとなく名前っぽいし。
なんで外国の数字って格好良く見えるんだろうな?
不思議。
うん、それでいこう!
と言う訳で目覚めた順番に名づけをし、中層へ移動させた。
なぜか名前を付けた瞬間、皆俯いて震えていたが、やっぱ適当すぎたかな?
中には泣いてるやつもいた。
まあ、いっか。
そういえば、アンも名前付けたら、やたら喜んでたっけ?
どうでもいいけど。
うーん、そういったこの世界の世界観や常識的なものもこの遺跡にあればよかったのになー。
はぁ、しかし名前を付けたら、また疲れたな。
働きすぎたか。
寝よ。
起きたら、また違うのを作ってみるかね。
次は獣型のゴーレム・ホムンクルスでも作ってみるかな。
術者の細胞ということは、爪や鱗とかでもいいはずだ。
せっかくだしいろいろ作ってみよう。
とりあえず魔石をたくさん食べて、俺は寝た。
やらかしても、反省はしない!それが主人公




