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地龍のダンジョン奮闘記!  作者: よっしゃあっ!
第二章 外界との接触

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4.またやらかした

 さてと、いよいよ魔術を練習するとするかな。

 

 魔術。現代社会では漫画やアニメの定番だった空想の産物の代名詞。

 それがこの世界では当たり前に存在する、らしい。


 お外に出たことないから分かんないけど。


 で、魔物図鑑を見る限り、俺、つまり地龍は地属性の魔術が使えるらしい。

 地属性ね。

 うーん、イメージが地味だな。

 固有魔術であるブレスみたいに派手なのがあるし。


 資料にはこんな感じで書いてあった。


 地属性魔術(ざっくり説明版)


 初級:土を盛り上げて盾や槍を作る事が出来る

 中級:岩を生成、発射し攻撃することが出来る

 上級:大型のゴーレムを複数体使役できる。

 将級:土砂崩れなどを引き起こし、軍隊を飲み込むことが出来る。

 王級:砂嵐を起こし、町を飲み込むことが出来る。

 法王級:地震、地割れを引き起こし、複数の町を崩壊させることが出来る。

 聖王級:局所的な地図を書き換える程度の大陸変動を起こせる

 霊王級:大陸を複数割るほどの地震を起こせる。新たな大陸を作り上げることが出来る。


 と、こんな感じらしい。

 ざっくりしすぎだろ!

 しかも最後の方、間違いなく国どころか星を壊しかねんだろ!


 だが、記憶を探る限り霊王級の魔術はどれもこんな化け物みたいな威力の魔術しか載っていなかった。

 この世界の魔術こえーよ。

 エリベルや魔王、勇者ってホントに化け物だったのね。


 威力と規模で階層が決まっているみたいだ。

 しかし、威力と規模か………。


 ………練習できないな。


 俺は静かに生きたいだけだ。

 別に大陸を割る地震なんて必要ないし、そもそもそんな派手な魔術練習したら絶対に誰かにばれる。主に冒険者とか冒険者とか冒険者とか、俺を狩りに来るやつらに。


 おお、怖い。

 となると結局練習できるのはゴーレム作りか土武器作りくらいしかできんなー。

 あれ?

 今までやってたのと変わんなくない?

 ちなみに武器作りは正確には“錬金”と呼ばれる土魔術だそうだ。


 まあ、いいか。


 まずはゴーレムだ。

 ゴーレムは動きの精度、力、操れる数、大きさでその術式の規模が決まる。

 

 というか説明を見る限り、これ俺が今まで作ってた石像作りとなんら変わらないな。

 なるほど、俺は無意識に魔術の練習をしていたということか。


 しかも説明を見る限り、ゴーレムは数をこなせばこなすほど、その精度は上がると書いてある。


 あー、そういうことか。

 確かに千手観音を作ってる辺りはかなり手先器用になってたもんな。

 それに石像が勝手にポーズ変えたり、場所移動してたのもそういうことか。

 今思えばおかしなところ一杯あったわ。

 

 え?鈍いんじゃないかって?

 だって俺、アニメとかそういう系の知識なんて殆どなかったし……。

 

 まあ、脱線しかけたが、それならどうなるんだ?

 俺今まで五百体以上ゴーレムを製作してることになるんだけどな。

 ゴーレムの魔術に関してはどの程度までになっているんだろう。

 うーん、比べる対象がないから分からんな。

 アン?ああ、あいつには聞かない。意味ないし。


 あ、でも上級なら大型のゴーレムを複数体操れるって書いてあったな。

 少なくとも上級くらいにはなってるんじゃないかな。

 てことは、今の俺って上級魔術師って言っていいんじゃないの。へへへ。


 よし。


 とりあえず今まで通り、ゴーレム作りをしていこう。

 ついでにそいつらに中層の守備を任せてしまおう。

 作り置きしてあるゴーレムはほとんど低層、中層に置いてある。


 知識の通りならこいつらは俺の意志通りに動かせるはずだ。

 うまくいけば自立思考型のゴーレムなんかも出来るかもしれない。


 よーし、頑張るぞ!



 と言う訳で、今回は人型のゴーレムにチャレンジ。それも美術館にあるようなかなりリアルな奴を作ろうと思う。


 今までも人型は作ったが、今回はさらにその上を行く完成度のものを目指そう。


 今の俺なら可能なはずだ。


 何せ今の俺には知識がある。

 しかもエリベルの研究データらしきものも見つけたし、これで、できるはずだ。


 作るのはゴーレムの上位版ハイ・ゴーレムだ。

 こいつらは中級魔物並みの力を持っているらしい。

 きっとダンジョン防衛に役立ってくれるはずだ。

 


 と言う訳でさっそく作業開始。

 よりリアリティを出すためになるべく人間に近い形でやろう。


 まずは骨組みだ。これはなるべく固い黒鉄鋼で作る。

あ、魔石とかの知識の時に、鉱石の知識も手に入れました。種類や名称もばっちりです。


 ろっ骨や頭蓋骨も再現してと、人間の骨ってどれくらいあるんだっけ?

 まあ、細かいところはアバウトで良いだろ。


 次に肉付けだ。粘土質の土に細かく砕いた魔石をブレンド。

 それを骨に馴染ませるようにつけてゆく。

 外装の目玉や髪はどうしようか?

 それに肌の質感がなー。

 これじゃマネキンていうより、美術室に置いてあるブルー○スだわこれ。

 今まで作ったのとそんな変わんない。


 いや、待てよ。肌の素材ならいいものがあるじゃないか。

 俺は中層へ行き、ある素材を持ってくる。


 皮だ。

 俺の脱皮した皮。

 捨てるところもないんで中層の物置に置いていた皮と鱗。


 こいつを使おう。

 決してどこぞの蟻みたいに寝袋代わりに使うものじゃない。全く。


 これを表面に張り付けて、おお、かなりいい感じになったぞ。

 ここ最近成長期で脱皮した皮は大量にある。いくらでも貼り付けられるぜ。


 さて、次は髪だな。

 まてよ?土魔術は土、それに金属も操れるんだよな?

 

 てことは、髪の毛みたいに細い金属を作る事も出来るんじゃないか?

 黒鉄鋼を持ってくる。

 魔力の込め方などはエリペディア(エリベルの知識)を見てと。


 俺は早速試してみた。

 

 結果として、出来た。

 やはりエリベルの知識は偉大だな。今までは浮かばなかったアイディアがどんどん出てくる。


 初めての土魔術ですら簡単だ。強いて言うなら解答を見ながら問題を解いているような感覚だ。

これはすごい。

 いや、魔術自体は無意識に使ってたから、これはそれを意識的に使ってるという感じか。


 よーし、いい感じだ。

 かなり時間がかかったけど細い針金のようなものが出来上がった。

 これを頭部に張り付けてと………。

 よし。これで目玉には魔石を丸く削ったものを入れて、と。


 俺はどんどん作業に没頭していった。





 数時間後、俺の目の前には三体のゴーレムが出来上がっていた。


 ふう、我ながらいい仕事をした。

 自信作だ。


 一体一体、個性を出すために前世の知識を総動員して作り上げた。

 あ、でも一体だけ素材の関係で小さくなってしまった。無念。


 結構脱皮した皮使っちゃったな。

 まあ、いっか。どうせまたそのうち脱げるだろ。


 全体的に男よりも女寄りの体つきに成っちまったな。

 マッスルにしたかったんだけど、筋肉の付き具合とかその辺が上手くできずに、女性っぽい感じに仕上がっちまった。

ま、いっか。きちんと動けば。


 では仕上げだ。

 ゴーレムたちの首元には小さなくぼみがある。

 ここに動力用の魔石を入れれば完成だ。

 俺は一体一体魔石をはめ、魔力を込める。


 ぽちっとな。

 

 さあ、これで動くはずだ。



 すると驚くべき事が起こった。


 それまでは無機質だった石像たちの肌が色味を帯びてゆく。

 髪は色素が行き渡るかのように染まってゆき、最後にはまるで本当の髪の毛のようになった。


 というか本物の人間みたいになった。


 え?なにこれ?

 俺説明書通りに作ったんだけど、こんな風になるなんて書いて無かったよ?


 つるつるだったマネキンの様なボディは肉質を帯びまるで本当に生きているかのようだ。


 え?えぇ?なにこれ?


 やがて一体がゆっくりと目を開ける。

 

 それも俺が一番力を込めて作った力作。

 素早く動けるように、ボディバランスを極限まで追求した最高傑作だ。


 

 何度か瞬きをした自信作のハイ・ゴーレムはこちらを向く。

 その動きには石像特有の無機質さはない。

 まるで本物の人間のようだ。


 「初めまして父上。私をこの世に産んでいただき有難う御座います」


 膝をつき、胸に手を当て、まるで騎士が忠誠を誓うポーズのようにハイ・ゴーレムは宣言した。

 全裸で。


 キェェェェェアァァァァァァァシャァベッタァァァァァァ!!!!


 とりあえず俺は驚いた。



ゴーレム五百体が………上級………?

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[良い点] 全裸???オスか?それとも。。
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