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ギャンブラーと13人のスート騎士団〜転生召喚士はトランプカードで異世界に【革命】を起こします〜  作者: Kazu―慶―
第1章:大富豪編

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第2話 スペード2の女騎士

 成る程、そういう訳か!


 俺はこのトランプカードを使って、この女騎士を召喚する力を持つようになったのか!


「―――私の役目は、貴方の勝利の切り札となること。御主人様の御命令とあらば、何なりとお申し付け下さい」



 俺の前に召喚された『スペード2』の騎士であるニーナという少女。金髪で、ツインテールで、可動性と女特有の美を意識した紅色の鎧ドレスを身に纏っていた。




「……御主人様、どこを見ているのですか?」


 鎧ドレスの下の果実は……絶望的な不作だった。

 あの女神とは真逆で、実がなっているのかすら怪しいほどの絶壁。それだけが俺の不満だった。




「それよりも御主人様、早く御命令を! ゴブリンたちが……!」


 先程の目眩ましから視界が晴れたゴブリンが、再び俺を標的に棍棒を振り回そうとしていた。




「やべっ! えーと、ニーナだっけか? 騎士なんだろ? アイツらをちょいちょいっと蹴散らしてやれ!」


「―――御意!」




 ニーナはキリッと鋭い眼をゴブリンに向けると、腰に携えた細長く鋭い刀身を持つ『レイピア』を引き抜き、戦闘態勢に入った。




「やああああああああッッ!!」




 横一文字に、ゴブリンの新緑の身をレイピアが引き裂く!

 群れは一瞬たじろぐも、数に物を言わせた人海戦術でニーナに応戦する。




 対して彼女は、レイピアで棍棒を持つゴブリンの手を攻撃し、武器を持てなくさせて無力化。これを一匹ずつ確実に対処していく。




「良いぞニーナ、その調子だ!」


「えへへっ☆」


 俺の応援に照れて、気を良くしたのか。ニーナは群れるゴブリンたちから一旦距離を空けて、レイピアを真っ直ぐ前に突き出して構える。




「いっくぞ〜! 私の必殺技、フェイズ・ワン!!」


 レイピアを突き出し、一直線に突撃するニーナ。しかし、足元を見ずに猪突猛進した彼女は、




 コツン☆




「はわわわわわわわっっ?!!」




 地面に出っ張った小岩に足がつまづき、もんどり打って倒れていった。


 その隙にゴブリンたちが、倒れたニーナに情け無用の棍棒百叩き!




「いやぁぁあああ〜! 御主人様、助けてぇ〜〜!!」




 おい、ちょっと待て! お前、俺を助ける為に来たんじゃないのか!?


 しかし、俺とてゴブリンにボコボコにされてる少女を前に、何もしないような男ではない。


 トランプで少女を召喚できたんだ、また何か出せるかも。何とかなれ、トランプカード!




 ――シュッ!




 引いたカードが風を切り、出たカードは―――【ダイヤの2】!! ―――すると、




『【ダイヤ2―ファイア・ショット―】!!』


「え、トランプから音声が!?」




 何かの商業戦術でも企んでるのか。トランプカードから音を発したかと思えば、ニーナの方から不思議なことが起こった!




「「「グギャアアアアアア〜〜!!!」」」




 なんと、ニーナの身体から炎が発生し、彼女を取り巻いていたゴブリン達は火だるまになり、焼却されていった。


 黒焦げになったゴブリンは忽ち消滅し、跡には無数の銅貨が音を立てて飛び散ったのだった。




「ふえぇ〜、助かったぁ……」

 当のニーナは目を回し、体中にたんこぶや痣を作って仰向けに倒れていた。なんとも格好のつかない姿だ。




「おい、ニーナ。大丈夫か?」


「あ、はい……。面目ないです……」




 お初に掛かる御主人様に対し、カッコいいところを魅せられなかったニーナ。分かりやすくしょんぼりしていた。




 しかし、なんというか……ゴブリンってファンタジーの中でも格下のモンスターだよな。多勢に無勢だったとはいえ、あんなのに翻弄されていた騎士って……はっきり言って、






「お前、もしかして弱いのか?」

「なっ……!?」


 命を狙われていた身として、不甲斐ない姿への不満が漏れた。とはいえ、今の言葉は明らかに失言だった。




「な、何よーー! 私、弱くなんかないもん!!」


「だったらゴブリンくらいやっつけてくれよ!」


「私が力不足だって言いたいんですか!?」


「じゃ、他に召喚できる奴がいるのかよ!?」






「……いますよ。私の同胞…………12人の騎士たちが」







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