45話 新たな権能
やり過ぎたなあ……
鏡花と切山は固有スキルで強化されてるけど快の固有スキル百鬼夜行にも黒魔法の強化あるのか?
これを機に全員の固有スキルの把握が必要か……
「ギミック系やりたかったなぁ」
「私達は階層を降りる為に少し謎解きをしたな」
「太陽で照らせのやつだろ? 俺もやりたかった……やっぱ脳筋よりスマートに戦いたい」
あれやりたいな、細い糸で相手を細切れにする!とかのやつ!
糸使いのスキル確かあったし今度買うか?
でもスキルポイントが無い、許すまじ空間魔法。
まぁそのおかげで保管が楽になったけどな?
『んじゃ祠壊しするか』
『忘れてた?! 何層か戻るか?』
『いやこの階層はボス部屋に隠されてるからいい』
ボス部屋に隠されてるパターンあるんだ……
まぁ安全っちゃ安全か?
てか自分が封印されてる場所わかるなら俺以外のやつ乗っ取って早く攻略進めりゃ良いのに。
『前も言ったが加護を与えられたのは一時的に封印が弱まったからだ。あと悪魔の才能が無いとすぐに体の崩壊&精神が崩壊する』
『そんなどこぞの主人公が持ってそうなスキルだったんか』
ーーザッザッ
崩れ落ちた巨像は今も動かき王を汚す侵入者を潰そうとしているが、体の大半は機能しておらず生物ならばその命を取り留めるのもやっとなレベルの損傷だ。
それでも動き続けるのは王に忠義を捧げているからだろうか?
それとも単なるこの世界のプログラムなのかは神にしか分からないだろう。
『んで祠はどこに?』
『玉座があるだろ? それをぶっ壊せば中にスイッチ出てくるからそれ押せ』
言われるがままに玉座に向かって移動を開始。
そして辿り着くと錬成を行使し巨像の主人が座っていたと思われる玉座を崩壊させる。
「これか」
そこにあるのは何も着飾っていない無骨なスイッチだ。
それを押すと部屋の壁からズズズと音がしてほちらを振り向くと扉が出現していた。
「うわっ! 何か扉出てきたよ?! 蓮兎君何したの?!」
「ん? あぁ知らないんだっけ、10階層ごとに隠し部屋があるんだよ。そこに暴食が封印されてる」
「おぉ! 暴食さん! 聞いたことしかなかったから外見が分からない……楽しみ!」
『もしかして大勢で封印解くんか? あんま大勢で見られるのは──』
『お? お前も人見知りだったんか? 散々バカにしてきたくせに〜』
煽れる時は徹底的に煽る!
いつもバカにされてるから仕返ししてやるぜ〜!
『ムカつくし権能のアップデートやめるか』
『この度は誠に申し訳ございませんでした。どうか愚かな私に権能を恵んでください』
『単純なやつめ』
せっかく強くなれる機会を逃したら一生悔やんでしまうからな、え?
今度から煽るのはやめとけって?
やだね、煽る時は徹底的にだ。
ーーギィィ
祠に通じる扉を開けるといつもと同じように禍々しい黒を纏った祠がある。
そしてまたもやいつものように祠の上に座る暴食の姿があった。
「今回は本当に久しいかな?」
「攻略が滞ったしな、久しいぶり」
そんな会話をしてる間に他のメンバー達は暴食を凝視している。
ある者は恋のライバルと思い、ある者は美人だなと思い、そしてある者は良い胸だな、蓮兎だけ羨ましいななどと考えている。
「さっさと権能渡すぞ?」
「良いぞ、今回はどんな権能なんだ?」
「名前は──いや自分で見た方が早いか」
淡い光が発生し、それが蓮兎の額に消える。
そうすると蓮兎の目の前にピコンッと音を鳴らしながら半透明な薄い青色プレートが浮き出る。
名前 吸収
効果 自身の手触れた物、あるいはスキルで触れた物に対し有効で触れた物を魔力に変換し自身の魔力にする。魔力抵抗値に応じて吸収できる魔力は高くなるが変換の効率が悪くなる。生物にも有効だがその場合は魔力のみを吸収する
「不遇スキルだと思えば良い、俺は使うの諦めた」
「そうか? 強そうだけど」
「魔喰いで良いってなるからな、魔力を吸うって言ってもそんな量は無いし」
俺が着眼したのはスキルで触れた相手の文だ。
スキルで触れるの定義が腕を生やすとか召喚した者の腕にのみ適応されるのか触れたと仮定すれば良いのか……
ここら辺は実験しないと分からないな。
錬成も何か掴みかけてるししばらくは休憩して実験に没頭するか?
「アップデートでにステータスも上がってるから確認しとけよ」
「ん、分かった」
「蓮兎君の予定と言うか要件は終わったよね?」
「ん? 終わったけど──」
何でこいつら目を輝かせてるんだ?
そんなに興奮する要素あったのか?
俺にはこいつらの心情が分からん。
「暴食さんに質問だ〜! 質問会を開くぞ〜!」
「「おー!」
何で切山と快もノリノリなんだよ……
まぁ俺としては暴食が嫌そうな顔してるから乗っとこうかな、楽しそうだ。
王道の不遇スキル展開きちゃ〜!




