新階層
巨狼を倒し失った片足を気遣いながらその場に座り込む。痛むが苦痛耐性のおかげで耐えられるレベルの痛みだ。
「バフの掛けすぎも良く無いのか…」
『当たり前だろ?その力に耐え得る肉体強度が無いとな、常人なら今ので身体中破裂してるぞ』
そんなに俺ピンチだったのか…ワンチャン死んでたってこと?!今後はバフの同時使用は4つまでにしよう…神之命単体発動でも他のバフ全盛りを凌駕するくらいの力あるけどいかんせん燃費がな…
現在の蓮兎の魔力量は約3万だが神之命を発動するの際に1万、そして継続して使う為には1秒で1000の魔力を消費する。つまり最大魔力を使っても30秒が限界なのだ。
「これだけ魔力の消費すごくない?衝撃波とかは消費魔力7とかなのにさ?」
『神を冠するスキルだからな、神怒や神鳴とは違う正真正銘神の威力を誇る技だし。まず発動できるお前が異次元なだけだ』
「そうなのかな〜?」
ニュアンス的には神怒や神鳴は名前だけの紛い物で神之命は正真正銘な神の力ってことか?何か凄い魔法作ったな…俺。
「大丈夫?!足今治すからね!」
「え?あ、うんありがと」
そっか、忘れてたけど俺今足ないじゃん!俺自身は回復系スキル自然治癒と魂を喰らう回復しかできないから1人だったら終わってたな。今度から轟脚を使う時は気をつけよう。ちなみに轟脚の名前の由来はそのまま轟音を発するからって意味ね、ネーミングセンスあんま無いから許せ。
ポワァン
白のオーラが蓮兎の足を覆い包み次第に傷が治り数10秒後には新たな足が生えていた。
「よし!治った〜!でも魔力消費が…」
「魔力消費か…なら!」
鏡花の手を掴み魂ノ採取を逆発動させる。簡単に言えば魂を魔力に変換して相手に受け渡すことが出来るようになるので本来の用途とは逆なので逆使用と称している。
「凄いこれ!魔力が漲ってくるよ」
「それは良かった、初めて使ったからイマイチどのくらい渡せば良いのか分からなかったけど…大丈夫?」
「うん!丁度マックスだよ」
鏡花の手を借りて立ち上がる。皆んなの方を向くと切山さんは驚愕しいて快はどこか誇らしげに俺を見つめている。轟脚について話し合ったからだろうか?決定案は暴食なのだが…
「大丈夫?切山さん、ずっと口開いてるけど」
「ただ蓮兎が規格外すぎて驚いてしまってな、ボスを一撃で沈めるとは…」
「まぁいつか俺も抜かされるさ」
「「「それは無い!」」」
ピッタリ3人の意見が揃ってしまった…才能あるし誰かしらの加護を受ければ俺レベルになると思うんだけどな…ん?暴食って他の人には加護与えられないのかな?
『加護は与えたやつが死ぬまで新しく加護を授けることは出来ねぇよ、だから加護持ちは貴重なんだ』
『そうだったのか…俺はこの世界について知識0だならな…まだ空も拝んで無いし』
早くダンジョンを攻略して空を拝みたいものだな。まぁそれより暴食が言ってた米に似た穀物を食したい…ずっと肉だけじゃ飽きるんだよ!せめて野菜と魚をくれぇ!
「はぁ…よし!切り替えて次の階層行くか!」
「もう行くのか?もっと休みたい…鬼畜め!」
「よし、もう走らせる気は無かったが快はもう1セットか──」
「よし早く攻略進めよう!何してるんだ?早く行くぞ蓮兎!」
急に先頭に立ち次の階層に続く階段をすごい速さで降りて行く。結局走ってるけど…まぁ気にせず攻略進めるか、ここから先は俺もルートを知らないから少し長くなりそうだな。
◇オルグス大迷宮21層◇
ここは一言で表すと巨大な古代遺跡だ。とてもダンジョンと思えないほどの光が遺跡全体を覆っていて太陽があると錯覚してはしまうほど、先程まで横穴があるのみだったダンジョンとは思えないほどの壮大な遺跡、迷路のような入り組んだ城のような構造をしていて中央には深淵を彷彿とさせる大穴が開いている。
「でっけぇ…」
一同声を失う程の壮大さに目を奪われている間に数体のモンスターが襲撃を仕掛けてくる。そのモンスターは土塊をそのまま動かしような辛うじて人型を保っている泥人形で動きは鈍いが強靭な腕から繰り出される攻撃は受けた者は頭蓋が粉砕されるであろう。
「ちょっと今は邪魔」
「ゴゴガ──ギ?」
ドゴンッ!
片手で放たれた激しい衝撃波によって古代の自動人形は壁にめり込むことになる。
「…圧倒されてる場合じゃなくて攻略しないとな」
「た、確かに!こんなに大きい遺跡見た事なかったからつい見入っちゃった」
「これを見るとピラミッドなんて小さく見えるな」
「ギギゴ──ガギ?」
話していると再び土人形達が襲い掛かってくる。一同はすぐに戦闘体制に入り確実に1体ずつ処理していった。
神之◯◯って便利だから多様したい…でも正真正銘神の技!とかの設定だから多様できない…かっこいいから良いか!




