二人の闘い
少し、短いです。
マリン視点
「あら、貴女達はタン君の仲間かしら?」
メイサ「仲間っていうか、この子は姉弟ですけど」
「まあ、じゃあ、あなたがミンちゃん?マリンよ、よろしくね」
ミンちゃんは、おじぎをして話す。
ミン「タンの双子の姉でミンです。マリン様ですね、事情はタンから念話で伺っています」
「そうだったわ、ほんと便利ね、念話って」
ミン「タンとしか話せませんが」
「ふふ、それでもよ、ほら、ここに座って、あなたも」
メイサ「ありがとうございます、あの、これ、よかったらどうぞ」
「あら、ありがとう、ちょうど私もお腹がすいてきてたからうれしいわ、ほら、タン君も」
タン「ワウッ」
ここで私達が串焼きを食べ始めた頃、闘技場中央で次の試合の選手が入場してきた。
そこでメイサちゃんが立ち上がり、手を振る。
メイサ「あ、カルだ!カルーッ」
「あら、じゃあ次、レッドと戦うのはカル君なの?」
メイサ「え、レッドって、英雄レッド王子?!カル、なんで代表戦に出たの?」
「男の子だからかしら」
メイサ「え?」
「不器用なのよ、ふふ、わかるでしょ、好きな子の前でカッコつけたい子って」
メイサ「そんな、英雄と戦うなんて勝てないのに」
「関係ない、男のプライドってやつじゃない?私にはわからないけど」
私は展望席の方向を見た。
黒髪の少女が席を乗り出して、見ているのが見えた。
◆◆◆
「カル?」
「知り合いか?」
「うん、前に護衛を頼んだ事がある冒険者の子」
出場してたんだ、凄いねカル、ここまで勝ち残るなんてね、僕も出たかったな、ん?なんか相手も見たことあるんだけど?!
「赤髪仮面?」
「ふ、あやつか」
「お兄ちゃん、知ってるの?」
「おそらくな、知り合いだ」
そりゃそうだよね。レッドは王子だから城でいっしょだったんだよね?あれ?じゃあ、お兄ちゃんとレッドの関係って
「始まるぞ」
「?!」
◆◆◆
カル視点
赤髪仮面「…………カル」
「おれの力はたいしてあの子のちからになれないけど、それでも!」
ガキィンッ
速攻で切りつけて槍の懐に入るつもりだったけど、元の位置まで弾き返された。
分かっていたけど、く、なんて剛力だ?!
おれは右利きのレッドさんに対し、右ステップで死角に回り込むが、レッドさんに隙がない!おれの間合いに詰められない、く、ここまでレッドさんは一歩も動いてはいない。
その時、展望席の方向からあの子の声がした。
リンレイ「カル!」
レッドさんが一瞬、展望席の方向を向いた。
今だ、おれは一気にレッドさんの死角に木剣を突き立てた。
ガカァアンッ
次の瞬間、おれは観客席の壁まで吹き飛ばされ、そこで意識を失った。
◆◆◆
「カル!」
僕は立ち上がって気を失ったカルのところに行こうとしたが、お兄ちゃんに腕を掴まれた。
「オリビア、大丈夫だ。救護班がいる」
みると数人のスタッフとリム、それとスキンヘッド?が助けに行っていた。
僕は、ほっとして席に戻ったんだけど、横を見るとお兄ちゃんと赤髪仮面がにらみ合いをしてる?!
「オリビア、優勝者が決まった。私は優勝者とこれから手合わせをする為、下に降りてくる。ここから私を応援していてくれ」
そう言って、お兄ちゃんは僕のおでこにキスをする。
「ん、応援するね、頑張って!」
お兄ちゃんはニッコリ笑い、下に降りていった。
◆◆◆
グリン視点
代表戦が、始まる少し前
レッド「代表者は俺がやる」
イエル「実力からすれば兄上でしょう、しかし自分はルケルを許せない、私に闘らせてください」
「待つんだイエル、それはぼくも同じだよ。だけどお前ではルケルに勝てない。ルケルはあれでレッド兄さん並みか、それ以上に強い」
イエル「レッド兄上より?!」
レッド「…………すまん、行ってくる……」
「レッド兄さん、頼みます」
イエル「兄上、すみません」
レッド兄上は仮面をつけ直すと、部屋の出口に向かっていった。




