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第51話:ダチ

PV30000、ユニーク5500越えました!

「リリーナさん、ありがと」


「どういたしましてぇ」


「ところでレンゴの居る病院の場所ってどこ?」


「それでしたらぁ…」


場所を教えてもらい教会の近くの病院へ。


「レンゴ、見舞いに来たぞー…っと?」


一人用の病室に入ろうとすると五月蠅い声が聞こえる。


「だから!私もお金出すって言ってるじゃない!」


「要らねぇって言ってんだよ!何回言えば良いんだ!!」


「何でよ!?仲間でしょ!!」


「金に困っても貸さないんだろ?つーか困ってねぇって言ってんだろうが!!」


「あの時とは状況が違うじゃない!!もう知らない!!」


病室を出てきたストロベリルと目が合う。


「落ち込むのは終わったか?」


「知らない!セイラ!あの人の事は頼んだわ!!」


ドスドスと音を立て去るストロベリル。


「ってよ?」


「要らねぇよ…ったく…」


「ふーん、レンゴ…明日街出るぞ」


「あぁ…あぁ!?何でだよ突然」


「西の都で義足の宛が出来たからな」


「はぁ…お節介焼くなよ、それにそこまでの金はねーよ」


「金で解決すんなら俺が出すよ、まぁそうはならないはずだけど」


「やめろよ、行かねえぞ」


「なんで?」


「お前の手を煩わせたくねぇ、親友(ダチ)に迷惑はかけねぇよ」


「迷惑じゃねぇから行くぞ」


「行かねえって、お前もストロベリルと一緒かよ」


苦笑するレンゴ。


「お前が何言っても連れて行くからな、旅に要るもんあるか?」


「行かねえって!何回も…」


「お前が女の前で格好付けるのはなんも言わねぇ…けどな」


「あ?別に格好付けて…つかしつこいぞ、勝手な事言われても迷惑だ」


「迷惑?いくらでもかけてやるよ…だからお前も俺に迷惑かけろ!」


「何怒鳴ってんだよ…うるせぇぞ」


「頼れよ!」


「なっ…」


「俺じゃ頼りねぇか?お前の回りの事は知らねぇ…でもお前の事は助けるよ…ダチだろうが」


少し恥ずかしさを誤魔化す為にオロオロするルインの頭を撫でる。


「プハッ!ハッハッハッハッ!!」


「何笑ってんだよ…」


「悪い悪い…あー…分かったよ…」


「何がだよ?」


「セイラ、頼りにする」


「任せろ、明日の朝に来るからな」


「あぁ、頼んだぜ」


手を泳がせ病室を後にする。


『準備しなくちゃですね?』


『あぁ、頼まれたからな』


一旦ギルドへ行きリリーナの下へ。


「リリーナさん、仕事を頼める?」


「出来る事なら良いですよぉ」


「ルルブへの足と旅に必要そうな物を二人分お願い出来る?」


「いつですかぁ?」


「明日の朝に」


「うーん、理由を伺っても?西の都は魔女厳禁ですよぉ?」


「あぁ…行くのは俺とレンゴだけだから大丈夫、義足を作りにね」


「そう言う事でしたら…分かりましたぁ、ご用意しますぅ」


「ありがと、んじゃこれ…余ったら報酬って事で宜しく」


金貨100枚の入った麻袋を取り出し渡す。


「任せてください!」


現金な女だ…。この様子だと任せて大丈夫だろう。


「んじゃ明日の朝にレンゴと寄るよ」


別れを告げ宿へ戻る。


「おかえりなさいませ」


「リーラさん、無事みたいだね」


「はい、宿を空けてしまい大変申し訳ありませんでした」


「大丈夫だよ、宿はこのまま続けれるの?」


「はい、私含め従業員も無事ですので」


「良かった…なら…」


金貨を60枚と2枚渡す。


「延長分とリーラさんに、暫く俺だけ宿を出るからルインを頼みます」


「か、かしこまりました!ご贔屓にしていただきありがとうございます!」


部屋へ行き寛いで居ると昼食が運ばれてくる。豪勢なお昼だ。ヤトを喚び食事を終えてゆっくりと過ごす。


「ルイン、俺が居ない間は好きな事してて良いからねー」


ヤトと闘いながら伝える。


『はい、何したら良いでしょうか…』


「うーん、ストロベリルと遊んでみたら?遊べる場所があるか分かんないけど…」


『そうですね…そうします!』


その後、何だか久しぶりな気のする露天に浸かり、こちらも久しぶりな気がする手解きを受け、夕食を済ませ夜が更ける。


『美味しかったですご主人様!早く帰ってきて下さいね?』


「お、おう…ありがと」


『おやすみなさいませご主人様』


「おやすみルイン」


直ぐに眠りにつけた…。


VSルイン 1日に2度の敗北!



ルインより早く目が覚めその寝顔を眺める。幸せな朝だ。


「おはようルイン」


『おはようございますご主人様』


朝食を終え準備を整える。先ずはレンゴを迎えに。


「おっちゃん!」


「おう兄ちゃん、弁当か?」


「うん、二つ頼むよ」


「今日は少ないな」


「ちょっと二人旅でね、俺は暫く来れない」


「そうか…戻ってきたらまた頼んだぜ!気を付けて行けよ!」


親指を立て合図しその場を去る。


「おはよー」


会釈するルイン。


「おーう、早いな」


「見送りとかは?」


「要らねぇって言っておいた、ババァも朝大変だろうからな」


「んじゃ行くかー」


受付で借りた6輪の車椅子にレンゴが乗り病室を出る。


「ルルブ迄どのくらいかかるかな?」


「ルグルで三日か四日ってとこだな」


「ルグル…どっかで聞いたな…」


「どっかでって…ルグルは六本足のデカイやつだ」


「あー、ガウンを助けに行った時か…」


「ガウンって疾風のガウンか!?」


車椅子から落ちそうになるレンゴを支える。


「気をつけろよ…疾風のガウンだけど?」


「悪い、お前ガウンさんと知り合いなのか」


「ん?レンゴも?」


「いや、会った事ねぇが有名だぞ?もうすぐ冒険者等級(ランク)Aに上がる実力者だって」


「ふーん」


「興味無しかよ…まだ若いのにすげぇよな…」


憧れのような目の輝きをするレンゴ。


『ご主人様もレンゴさんもランクAですよね?』


『内緒にしとこう』


ギルドへ着くとリリーナが4階へ案内してくれる。レンゴは肩に抱えて車椅子も持ち上げて階段を上る。


「悪いな…」


「気にすんなって」


ギルド長室に入り席に着く。レンゴ、自分、ルイン。対面にはフレアとリリーナ。


「それでは早速セイラさん、レンゴさんのギルドカードの更新を行います。昇級(ランクアップ)に伴ってレンゴさんは保護から竜穿者(りゅうおとし)、セイラさんには二つ名として…」


「二つ名なら西の最強倒してからで良いぞ?どうせ名乗るんだし」


「えーっとですね…西の最強は二つ名ではありませんので…当代だと゛西の最強、剛気豪傑のシヴァルバ゛と名乗ってます」


「ふーん、なら良いか…んで?暴れん坊とか飛び膝じゃないよな?」


「私がぁ案を出したんで大丈夫ですよぉ」


「ちょっと待て!!何事も無く話進めんな!昇級ってどう言う事だよ!」


「お前この前のワイバーン結構倒してんだろ?それが認められたんだろ」


「あぁ?試験とかはどうなんだよ?」


「レンゴさんの実力なら免除で問題無いとなりましたので…」


フレアが目配せしてきたので頷く。


「ギルドからの直接依頼ですと報酬も良くなりますが…取り消しますか?」


「受けとけよレンゴ」


「分かったよ…なんか納得行かねぇ…」


「それではセイラさんの二つ名ですが…」


そこから一通りの説明を受けた後、一階へ戻るとストロベリルの姿が目に入った。


「聞いたわ…レンゴさんの義足を作りに行くって…」


「ルインは留守番だから宜しくなー」


「それは良いけど…レンゴさん…その…」


「プハッ!何似合わねぇ顔してんだよ!ハッハッハッハッ!」


「な!私はレンゴさんの足の事気にして!」


「さんは要らねぇよ、それにお前が気にする事は無い…セイラも一緒だし心配もすんなよ」


「何か私にも…!」


「んじゃよ、ガキ共と遊んでやってくれ。頼んだぜストロベリル」


「分かったわ!私に任せて!!ルイン!行きましょ!」


『えっ、えっ!?』


手を握られ連れ去られるルイン。


『ご主人様!お気を付けて!』


『はいよー、毎日武器を扱う練習だけはするようにねー』


二人が去った後、リリーナに連れられ職人街の方へ。


「門の外にクスクスを用意してますんでぇ」


「レンゴ、ルグルじゃないぞ」


「クスクスの方が可愛いぞ」


そんなどうでも良い情報を貰い門の外へ。布製の屋根に覆われた6輪の荷台に大きな袋が幾つかと柔らかそうな厚いマット、荷台の先頭には座れるスペースがありそこから耳のピンとしたクリーム色の長い毛むくじゃらのカバみたいな生き物が手綱と共に1頭繋がれている。


「な?可愛いだろ?」


「可愛くはねーだろ…つか俺手綱の取り方なんてわかんねーぞ?」


「あら?私も行くので大丈夫ですよぉ?」


「「えっ」」


「こんな美人と一緒に旅が出来るなんてって言うところですよぉ」


こうして思わぬ同行者と一緒にラハブの街を後にする。


目指すは西の都ルルブ、ゼンジの師の下へ。




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