第28話:全開
少し間が空いたので次回は登場人物とアビリティの説明を入れます
「んじゃ、こっちは全開で行くぜ?そっちも後悔しないようにな?」
「生意気な人間だな…フフフフ…心配せずともこの姿以上は無いぞ」
「<解放><臨界集中>」
【臨界集中】任意発動型。発動中毎秒TP消費30。
全ての攻撃に確定クリティカル付与、クリティカルダメージ増。
二つの覚醒を重ねその身が白い輝きを帯びる。
意識し集中した箇所が静電気の様なモノをバチバチと纏う。
「これ程の者とは…!」
「今はまだこれも維持出来る時間は多く無いからな…終わらせるぜ?」
「儂も振り絞ろう!」
ルムゼンの身体から翼が消え、体格も元に戻る、筋肉質で四本の伸びた角は変わらないが剣の色がより深く染まる。
禍禍しい剣を三本の左腕に持ち変え剣先に右手を添え大きく振り上げ構える。
「オオオオオオォォォォ!!!」
【加速】+【加速】+【加速】+【闘志】
紅と金色の輝きだけを残しながら恐ろしい速さで駆ける。
その先の剣もまた、赤黒い軌跡を残し下げられる。
【極回避】
ルインも、ガウンでさえも視認出来ないスピードの中、体感時間の違うルムゼンだけがその恐ろしい速さの連撃を確認出来た。
「オラアアアアアッ!!!」
絶界:一瞬の内に12連撃を叩き込むWS。
「がアアアアあ!!だがあああ!まだぁああ!リz「させるかよ!ヤト!心臓を食い破れ!!」
右手の甲に浮かぶ無限の刻印が輝き、黒き龍が現れる。炎をルムゼンの胸に吐き、そこを身体を回転させながら突き抜ける。
「よくやったヤト!」
「ピィッ!」
「ガフウゥッ…り…」
剣を突き立て再生を試みるルムゼンに【加速】で近づく。
後ろを取り腰に手を回し力を込める。
「いい加減くたばれえぇーーーー!!」
「がぁ!リ、り「ウオオオオオオォ!!!」
そのまま勢いよく後ろに反り返り、実に見事なバックドロップを極め、ルムゼンの角を全て粉々に粉砕した。
衝撃で床がひび割れ煙が上がる中、立ちあがり、拳を掲げる。
「俺の…勝ちだ!」
『ご主人様!!!』
バッとルインが抱き付いて来る。一瞬倒れそうになるが何とか踏み留まり、頭を軽く撫でる。
ヤトも心配そうな顔だが安心してと告げ刻印に戻す。
「セイラ、礼を言うぜ…助かった」
「気にするなよ、礼ならチットに言ってやれ必死にギルドで頼んでたんだから」
「わかった、まぁ帰ったら酒くらい…」
ガラッ…ルムゼンが起き上がった。
瞬時に武器を抜くルインとガウンを制する。
「楽しめたか?ヴァンパイア」
「あぁ、この上無くな…人間」
ルムゼンの身体を淡い光が覆う。
「何か言う事はあるか?」
「ふむ…怨むぞ人間」
「だったら化けて出てきな、また楽しませてやるよ」
「フフフフ…ハハハハハハ!ハハハハハハ!」
高らかに笑いルムゼンが消えた。
残ったのは赤く黒い剣。
「今回のドロップだな」
血濡れの剣 攻撃力+80 VIT-30 伝説級。
Lv30~剣駆 HP吸収効果が付与された魔剣。
「どうする?探索でもするか?」
「あぁ、悪いセイラ。後日ギルドから捜査員が派遣されると思うからこのままにしといて貰えねぇか?俺からもギルドに掛け合って報酬は用意するようにするからさ」
「分かった、んじゃ帰るか」
少し残念そうなルインの頭を撫で城を出る。
外で待機していたチットが涙と鼻水でぐしゃぐしゃになった顔で出迎えてくれた。それもまた微笑ましい光景だった。
ギルドに着くと歓声が湧く。背中をバンバン叩かれ称賛と労いの言葉を何度も掛けられる。
「お疲れ様でした、流石ですね」
ミラが安堵した顔でそう言う。
ガウンの誘いを断って宿に帰る。
『先に風呂に入ってご飯にしようか』
『はいっ、一緒に入りましょう』
ニコニコルインに何も言い返せず一緒に入る。
疲れのせいか昂る男を優しく静めて貰ってしまう。
食事を済ませ部屋へ戻る。
刻印からヤトを呼び出す。
「ルイン、ヤト。今日はお疲れ様」
「ピィッ!」
元気に飛び回るヤトと首肯くルイン。
そのまま皆でぐっすりと眠った。
昼過ぎに目覚め食事を済ませる。
看板娘ネイルにギルドからの伝言を受けとる。
起きたらギルドに来てほしいとの事なのでルインと向かう。
白いワンピース姿のルインだが念の為腰には二対の剣を携える。
ギルドに着き何時もの受付へ。
「セイラさん!お待ちしてました!」
明るい表情のミラに案内されギルドマスターの部屋へ。
もう報酬の話かな?少しワクワクしながらギルドマスターであるシガの対面のソファーにルインと座る。
「セイラ、先に礼を言おう」
「あぁ、まぁ良いよ。オッサンに頭下げられても嬉しくも無いし」
「お前は相変わらず口が悪いな…まぁ良い、今日呼んだのは報酬の件だ」
「おっ!早いね、いくらくらい貰えんのかな?」
金はあるに越した事は無い、レベルが上がれば装備だってちょくちょく変えなければいけない。
「まぁ待て、討伐報酬はもう少し時間が掛かる」
「まぁそうか…突発的だったしな」
「そうだ、それで今回直ぐにでもお前に与えられるのがギルドランクBへの昇級と二つ名だ」
「それって選べるのか?」
「普通はソイツの評判や戦い方で決まるが…まぁ希望があるなら聞いてやるよ、なんだ?」
ニィっと口角を上げ口を開く。
「最強」
シガとミラが呆ける中、ルインだけが当然と言うような表情だった。
プロローグも差し込んでるので良ければ




