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第25話:無意味

毎日投稿を続けてたのですがすみません、次の投稿まで少し空きます…。

視界が変わると暖かいオレンジの光が広がる。


二階層


無機質な空間が広がる。全てが真っ直ぐで出来た様な空間。

先へ進み蜘蛛を殲滅して行く。


レンムル LV29


『ルイン』


デカいトカゲ、コモドドラゴンの様な見た目に1本角が生えた姿のモンスターに矢を穿ち、喉元へ二つの刃が死を刻む。


『戦闘もだいぶ板に付いてきたな』

『はいっ!』


矢を放ち、双剣で刻み、大鎌で引き裂く。

道中、何危なげなく進む。


「やっぱジャキジャキ武器換えながら闘うのは格好良いよな…んー

残り2つ…刀と…何が良いかな…」


『ご主人様?』


「あぁごめん、先の話だよ」


『はぁ…あれ?ご主人様、人が!』


「ん?」


真っ直ぐ行った突き当たり、曲がり角から女が右手を伸ばし倒れて居るのを視認する。


「なッ」


駆け寄り絶句する。女は角から覗いていた上半身しかなく内臓を惜し気もなく披露していたからだ。


「ルイン、あまり見るなよ」


『で、でも…』


゛闘争者たちの宴(バトルワールド)゛に蘇生アイテムは無い。

神官系の最上位職がTP全消費で蘇生を使えるらしいが…。


「モンスターにやられたのか?」


異様。その女は解体された様に骨盤の部分と足首より下だけ無くなっている。頭から腹、脚の部分だけ残して。血はあまり出ていないが乾いていない。


「レアモンスターに変な習性でも…」


悲鳴が上がり響き渡る。


「まぁそんな訳無いよな!ルイン、警戒しろ!」


『はい!』


悲鳴の聞こえた方へと駆ける。


「何でもします!何でもします!何でもします!」


「何で逃げたの?あの女の人は逃げなかったよ?」


「ごめんなさい!ごめんなさい!」


綺麗に折り畳まれた服の横で土下座をし涙を流し許しを請う女性。その目の前に男が立って居る。

金髪で顔は整っており、薄い黒のタイツの上に銀色の胸当てを重ね、腰には赤いスカーフ、そして紫のレガースを装備している。


「アンタらに何があったか知らないけどさ、綺麗なお姉さんがそこまでしてんだから許してあげれば?」


スッ…男の右手が一瞬光り、筒状の物が手に収まる。

それを頭を垂れる女のうなじに突き立てる。


「か…ヒュッ!ヒュッ!」


背中を踏みつけ抵抗させない男。女は直ぐに呼吸を終える。


「ルイン、後ろに下がってて」

『はい…!』


「なんで殺した?」


「貴方は誰?殺したのは貴方が突然表れたから。貴方が助けに入っても無意味な事だから」


「一応話しは通じるんだな…もう1人女が居たよな?あんな風に殺したのはお前か?」


「僕の質問にも答えてよ。殺したのは此処で頭を下げてる彼女。穴の部分と足首から下は後で使おうと思って僕が回収した」


「彼女が殺した…?お前じゃなくて?」


「うん、簡単な事だよ。僕が剣を出すとコノ子は逃げた。だから残った方は僕がコノ子の代わりに殺した。コノ子が逃げたからアッチの子は死んだ。だからコノ子が殺した事になるでしょう?」


「……話を戻すか、何故殺した?」


「僕が無意味な事をするのを好きだからだよ?意味なんて無い。彼女らとはたまたま出会っただけだし、殺して興奮なんて狂った奴らとも違う。最初の子は腹を裂けば直ぐ死んだ。腰の辺りは穴に僕の精液を注ぎ込もうと思って切り取った。無意味でしょう?子供なんて出来ないのに。でも無意味な事をするのが好きだから仕方ないよ。足は後で彼女に返してあげようと思って切り取った。無意味でしょう?もう歩けないのに。でも無意味な事をするのが好きだから仕方ないよ。コノ子はこの広い場所に逃げて来た。でも石は僕が持ってるからね。コノ子のそんな無意味な行いも好きだよ。好きになったから着ている物を全部脱いで綺麗に折り畳んでと頼んだんだ。僕はお願いするのは得意だからね。そしたら彼女なんでもしますごめんなさいって言ってきたんだ。だから殺した。なんでもしますって言ったから開けた穴に僕のモノを入れようと思って。無意味でしょう?助けるなんて言って無いのに。無意味でしょう?穴なら既に持ってるのに。でも仕方ないよね。僕は無意味な事をするのが好きだから仕方ないよ。」


「面に似合わねぇ声でベラベラベラベラ…てめぇ幾つだ?只の我が儘なくそ野郎じゃねーか…覚悟は出来てんのか?てめぇの趣味もとやかく言わねーし正義をかざすつもりも無ぇ…けど!胸糞が悪い…て・め・え・はぁ!ぶち潰してやる!!!」


「聞いてきたのは貴方でしょう?年は32歳。覚悟なんて無意味な事を僕がしてない訳無いじゃないか…胸糞が悪い?それは貴方の我が儘じゃないの?でも全部無意味だよ。僕は貴方に潰されたりしない。強いからね。貴方に潰されるのも悪くないかな?無意味だからね。でも僕の好きな事を出来なくなるのは辛いな。でも痛いのは意味のある事だから嫌いだ。」


【加速+加速】からの急襲(トビヒザ)。ギイイィィン!!

男の手には大盾。その盾を蹴り即座に離脱。盾の後ろから男が表れ右手に構えた斧を降り下ろす。バックステップで回避し距離を取る。そこへ筒を手にした男の追撃。恐ろしい速さで筒を突きだし、その筒の空洞から鋭い先端が伸びる。


【極回避】【加速+加速+闘志】《昇掌(ショウテイ)》


WS(昇掌)で男を空中に上げ、追撃の昇り蹴り(宙空中強攻撃)。先に地へ足を着け[覚醒]。


【解放(リミッターカット)】STR+50 DEX+50 与ダメージ35%UP(WS1回限定) 効果持続180秒 TP消費250


WS激震(ゲキシン) 内部を震わせる強力な掌底。


「オッッッッラアァァァァ!!!!!」


未だ宙を舞う無防備な男の腹に一撃。


「ごああああああ?!」


血を撒き散らし地べたを転げ回りながら男が壁に衝突する。


「クソ野郎が…」


壁の歪みが熱を帯び赤い亀裂を残す。


男が立ち上がる。


「なっ…!?」


「初めて…初めて…意味のある…意味のある事が好きになった。貴方のおかげ。」


男が初めて嗤う。厭らしく口角を上げ。


「何を言ってる?」


「意味のある目的が出来た。僕はもっと強くなる。強くなって貴方を殺す。貴方と一緒になる。貴方を食べればずっと一緒。生きたままでも良い。食べる。一緒になる」


「ハッ!緩んでたネジがトんだか?今此処で

「逃げるよ?だってこのままじゃ殺されちゃう。僕は意味のある事が好きになった。無意味に死ぬのも惹かれるけれど。今はいみのある事をする。さようなら。次に逢う時は一緒になろうね?」


男が丸いビー玉の様な物を取り出し砕くと赤い光が男を包む。


「僕の名前はドレイドル。さようなら。貴方の名前は一緒になるときに聞いてあげるね」


加速し一気に距離を詰める。最速の攻撃を放つ。

光は消え、男の姿が消え、拳だけが空しく残る。


「クソッ…」


『ご主人様?』


『あぁ…もう大丈夫だよ…』


「クソが…」


闘いを終え、ぶつける事の出来ない怒りだけが残った。


『帰ろう…2人を連れて…』


『はい…』


ルインと2人丁寧に扱いギルドへ向かう。

被せた布に少し血が滲み、途中視線を集めて居たがギルドへ着く


「ミラ…シガに通して貰って良いか?」


「もう戻られたんですか?流石ですね!ギルドマスターなら3階の自室に居ますよ、ご案内しましょうか?」


「いや、大丈夫…」


「分かりました、少し顔色が悪いですね…ちゃんと休んで下さいね?」


「あぁ…」


3階へ上がる。


「どうした?うん?何だそれは、モンスターか?」


「いや…詳しく話すよ…」


布で包まれた大きなモノをテーブルに乗せ、布で包まれた先程のモノより少し小さなモノをルインもテーブルに乗せる。


布を取る。


「ぐっ…こりゃどういう事だ?」


「あぁ…今から話すよ…」

『ご主人様…』


ポンッとルインの頭を撫で口を開く。


「ドレイドル…それが罪を犯した奴の名前だ…


そして話す。自分への怒りも抑えながら…。





暗い、昏い、冥い、闇い場所に男が座っている。


「痛い。痛い。痛い。痛い。意味のあるモノ。意味のあるモノ。意味のあるモノ。意味のあるモノ。ありがとう名も知らない貴方。ありがとう愛おしい貴方。ありがとう。僕に意味のある人生を与えてくれて。ありがとう。喜びを教えてくれて…」


男が嗤う。喜びを感じ。男が嗤う。悦びを感じ。

男が嗤う。歓びを感じ。男が嗤う。全てを受け入れ…。








次回更新は7月28日になります。

どうしても都合がつかなく、申し訳ありません。

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