91話『スカウト』
『天国では恋愛神の減少が深刻化しております、出来るだけ悪魔の殺戮を止めるよう心掛けてください』
天界ではそんな放送が流れ続いている。
多くの神々はそれを言いてもなかなか行動に移せないほど多忙である。
そしてこの男も
「ああ、貧乏神の俺にどうしろって言うんだ」
貧乏神がそこら辺に落ちている汚いパンを食べていた。
そこへ
「お前いつまでそんな汚いパン食べているんだ」
と太り気味の男が現れた。
「てめえと違って俺は貧乏神なんだよ、福の神」
「まあそうだけどさあ、もしかしたら貧乏神から何か別の神様に代わることが出来るかもしれないぞ」
「ああ、そうかよでもいいよ俺は」
そう言って意地汚くパンをむさぼった。
「お前もなかなかに強情だな、お前の先祖のやってることなんて別に引き継がなくたっていいじゃねえか」
「人を貧乏に貶めることがそんなに悪いことか? 人を試す神と言ってくれないか?」
「そうじゃなく自分が貧乏してるって意味なくね? っていいたいのだが……」
「それはあれだ、人間の勝手なイメージで俺が貧乏って言うことにしているからそれを出来るだけ再現しているだけだ」
実際この貧乏神の資産は人間でいうところの資産家ぐらいのお金を持っている
だが、イメージを守るためにワザと貧乏のふりをし続けるという
そのため、服もいつも汚くしている。
「まあ、いいじゃねえの、俺が貧乏の振りするぐらい誰にも迷惑かけてねえだろ」
「迷惑かけていないけどさあ、やっぱ友達として心配なんだよ、だからなんとなく貧乏神止めたらそんな生活も無くなるんじゃねえかって思うし」
となんとなく福の神は言った。
「貧乏神がいなくなったら誰が人間を貧乏にするんだよ、貧乏も必要不可欠なカテゴリーだぜ」
「ならせめてお前は貧乏しない方向にならんのか?」
「ならないね」
と貧乏神は今度は水たまりをすすった。
「……そうか、まあ頑張ってくれよ」
そう言って福の神は
「じゃあ俺は仕事あるから」
と言って行ってしまった。
「まああいつの気持ちは有難いが仕方ないような気がする、イメージって大切だしな、そういえば俺の200年前の貧乏神はそんなことなかったと聞いたような……」
そう言って貧乏生活をした。
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「それをさせたのが俺なんだよな、wwwウケル」
サターテは笑いながら貧乏神をモニターで見ながら笑っていた。
「お兄様すげえ!!」
メリイリーは笑いながら言った。
「どうしてそんな意味のないこと人間に伝えたの?」
サリーナはサターテの頭を撫でながら言った。
「暇だったから?」
「暇つぶしで言ったのか……」
メイリイ―はあまりの意味のなさに苦笑した。
「まあなんていうか貧乏神は最初豪華な衣装で福の神に間違われたんだよ、それで俺と出会ってそんな勘違いをどうしたら振り払えるのかって聞いてきたから貧乏な生活をすればいいんじゃねえのって言ったら金をくれたんだ」
「まじかーあいつの総資産はいくら?」
「しらね兆は超えてるっぽいよ」
「マジかーいい金ずるじゃねえか」
「よし、さっそくスカウトよ、金のある男を貧乏にして金目当てで近付いた女に振られると言う恐怖を与えればきっと恋愛神も誘われるわ!」
そんなことを言ってサリーナは天界の鍵を渡した。
「何で母さんがそんなの持ってるの?」
「現在の魔王からくすねた」
「おお……さすが母さん」
「恐ろしい母親……」
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「ない! 何で天界の鍵がない!」
現魔王は必死に探していた。
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「では行きますか! 天界用の防御服を着て!」
そう言ってサターテとメリイリーは天界へと行った。
神様っぽい変装をして




