30話『契約者』
「はあ、今日もまた無駄な生活を送って楽しいなあ」
「うわあ」
ディビーは怠惰に過ごして寝そべっているサターテを見て顔を歪ませた。
「姉さん、あれはさすがにダメすぎるから見習っちゃだめだよ」
「私もここまでなってしまうとは思いませんでしたけどどうしたら戻るでしょうか」
「ええーひどいよーだるいよー動きたくもないよー」
サターテは眠そうな顔で言った。
「あれだ、色々あったし、人間界来ていろいろ、兄さん倒したし天使倒したし、な」
「はあ、なんかすごいッちゃすごいんだけどどうなんだろうかそれはさすがにもう動いたらそうしてもう一週間だよニート過ぎるでしょ」
「そうですよたまには外に……」
するとサターテはそっぽを向いて
「あれだね、人間にもあるでしょ向いていることと向いていないことが僕もそれだよ僕は生きることが向いてないんだよ、アニメ以外のモチベーションが0だからね旅行ももう行きたいとすら思わなくなってきたよ」
「ここまでくるともう終わりだなこいつも、サターテの最後がこれとは妥当だな」
「サターテ君の契約者もこれを見るとガッカリするんじゃないの?」
「そだね」
サターテはやる気なさそうに言った。
「あ、ごめん私そろそろ仕事いくわ、なんか悪魔が出たって言うから」
「あれ? お前言うほど俺の監視してなくね?」
「だらけながら言われてもな、まあそれだけ私が頼りにされてるってことかな、仕事を振られるってことは信頼の証だからね」
「ただのブラックではなかろうか?」
「人聞き悪いこと言うなよこの悪魔が!」
「悪魔です」
そう言うやり取りをしてディビーは聖剣を出した。
「じゃあ行ってくるから」
そしてディビーは転移していってしまった。
「また言ってしまったな、まあすぐ帰って来るんじゃね」
「あれ聞いてなかったの? ちょっと立て込むから数週間帰ってこないわよまあ何年よりもましだからいいけど」
「信頼無いな俺」
そしてマアリは興味があるような顔をして聞いた。
「で、契約者さんって確か2人か1人でしたっけ! 教えてくださいよ!」
「まだ続けるんだその話、確か前で3人目だよ」
「どんな人と契約したんですか?」
「えっと、……確かあの人とこの人と前の学生」
「前の学生さん以外どんな人か分からないんですけど」
「まあ、あれだ顔見たら思い出すってやつだよ」
「そうですか……残念です」
マアリは悲しそうに言った。
「あ! そろそろ買い物行かなくちゃ、行ってきます」
「行ってら―」
サターテはだらけながら言った。
その状態でサターテは思った。
「これはヒモなのだろうか」
「さて、今日のご飯は何にしようか……」
「やめてください!! お願いです! この子だけは助けてください!」
「だったらさっさと借金返せやボケええ!!」
「お母さん! やめてえええ!!」
怖そうな男が女の人を連れて行こうとしていた。
子どもは小学生の子供みたいだ
そしてその子をマアリは見覚えがあった。
「由美ちゃん?」
「? 先生……」
少女は一年前に卒園した女の子だった。
「マッマアリ先生ですか? 逃げてください!」
「ああん、いい女じゃねえか、丁度いい! この女も連れて行くか! お前ら!!」
「「「ヘイ!!」」」
「え! な!」
そして男たちの黒い車に乗せられた。
「えっと……これはいったい?」
「ごめんなさい、マアリ先生……私のせいでこんなことに巻き込んでしまって……」
「えっと……何かあったんですか? 借金って聞こえましたけど」
「実は……夫が博打で作ってしまった借金が溜まってしまって、夫は私とこの子を見捨てて夜逃げしてしまいました、そのため借金がすべて私に回ってしまったんです」
「お母さん……」
由美は泣きじゃくりながら母親に抱き着いた。
「そんなことがあったんですか、しかしどうしましょう、さすがにこれは逃げれませんね……隙があればあなたたちだけども逃がせると思うんですけど」
「そんな……私たちのことは良いのでその時はあなただけでも逃げてください」
「そんなこと出来ません! 私は困ってる人を見捨てることが出来ないことは知ってますでしょ」
「先生……ありがとう」
「ありがとうございます」
マアリは笑顔で言って由美と母親は泣きながらお礼を言った。
しかし、マアリもそうは言ったが逃げれる自信はなかった、しかし逃げれる隙が出来ることを祈ってどうすればいいかをそれまで考えることにした。
一方その頃サターテは
「ああ、ダリ」
めっちゃダラダラしていた、マアリが危険なことを知らずディビーとの約束を破りそうになってることを気づかずに
その時、
プルルルルルルルルルルルルルルル!
電話が鳴った。
「だれだー、だるいのにー」
サターテは仕方なく電話に出ることにした。
さすがにだらけてたとしても電話ぐらいは出ようと思った。
「はい、もしもし」
「すまんが、田原さんはおるか」
「間違い電話ですよ、うちは田原ではありませんよ」
「やったらお前が払わんかい!!」
「は?」
「だから借金分お前が払えっつってんだよ! 聞こえんのかボケ!!」
「ちょっと何言ってるか分かりませんね?」
「ああん!! お前俺にケンカ売ってんのかボケ!! いいからさっさと払えボケが!!」
「うっせ、バーカ」
ブチ!
そう言ってサターテは電話を切った。
すると
プルルルルルルルルルルルルルルル!
また電話が鳴った。
「はい、もしもし」
「誰が馬鹿じゃボケ! 殺すぞボケ!! いいから金払……」
ブチ!
再びかかってきたので切った。
プルルルルルルルルルルルルルルル!
また電話がかかってきたので念のため違う人かもと思い出た。
「はいも……」
ブチ!
プープープー
電話が切れた。
それが10回続いた
「チッ! 次は魔力でどこにいるか割り出して突撃してやる」
怒りながら舌打ちしながら言った。
そして、
プルルルルルルルルルルルルルルル!
掛かってきた。
「よし、まずは探知だ」
そしてサターテは魔力を流し込んで相手の位置を特定してから
「よし出るか、もし別の人なら迷惑だろうしな」
そして出ると
ブチ!
プープープー
電話が切れた。
「こいつか、目にもの見せてやる」
サターテはキレながら外出した。
数分後
「ここか、魔力でダッシュして来たから数分でつけたしこのビルでいいだろう」
そしてサターテはその怪しげなビルに入った。
「てってめえどこから入っ……うぐ!」
「ぐは!」
サターテは手下どもを素早く気絶させた。
そして、最上階の偉そうな人のところまで行った。
「おい! 電話で脅しやがって! ただで済むと思うなよ! この小便臭い人間共が!!」
サターテはブチ切れて言った。
だがそこには部下しかいなかった。
「ああん! てめえ、どこから入った!」
「どうやら殺されたいそうだな!」
「まあ、死のうか一度」
ガラの悪そうなヤクザ達がナイフやら拳銃やら鉄パイプを持ってサターテを襲った。
「「「おおおおおおおおおお」」」
サターテはそれらを全て避けてヤクザ共を気絶させ、それらを椅子にして座った。
すると
『おい、これはどういうことだ! なぜうちの組の者がこんなに気絶してる!』
『すみません組長! 変な男が入ってきてこんなことになったんです!』
『言い訳はいい!! お前らのケジメはその男に会ってからにする!!』
『へい!』
そして、組長と呼ばれた男の足音が近付いてきてサターテの今いる部屋のドアが開いた。
そして組長は言った。
「貴様! ようも内の組のもんボロボロに……!!」
「よう、ガキ! ずいぶん偉くなったもんだな! チャカ手にした時にブルってたアマちゃんが! で、逆に聞きたい! 俺に田原さんとかいうボケの借金をどうしろって?」
「サっサターテさん!!」
「ああん! 様だろボケ!」
「サターテ様」
組長が震えながらサターテに土下座した。




