最終話 ビターテイストから始まり、スイートテイストで終わる、元“ぼっち”2人の恋物語
最終回ですね。
いやー早いですね、1年って。
ホントにまあ、苦しい時期はありましたが、綺麗に締められたらなあ、と思います。
俺と夏菜は、新婚旅行へと向かうことになった。
お互いに専門学校から就職、という形だったので、社会人としては5年目で、俺たちは25になっていた。
………本当にあっという間で、色々と経験をさせてもらったなあ、という具合だ。
それでもって、今は琴似に2人で住んでいる。
職場がそこにあるからだ。
俺も今じゃあ、理学療法士として多くの部下に慕われるまでになった。
それくらい、人生が激変するくらいのことを高校でさせてもらって、高校の同窓会に出ても感謝を口にするくらいだ。
順風満帆………ってわけではない、ないけれど不器用な俺でも結婚に漕ぎ着けられたんだから人生何があるか分からないものだ。
ってわけで新婚旅行の話に戻る。
俺たちは福岡へと旅行に出かけることになったのである。
博多へと到着した俺たちは、観光先で久しぶりにアイツと再会した。
本当に偶然もいいところなんだけど。
「あーーーーー!! 沢城君じゃん!! 夏菜ちゃんも!!! 久しぶりだねーーーー!! ホントいつぶり!?」
………ホントにいつぶりか、っていうぐらいで、渡辺とまさかの再開。
同窓会で会って以来、か、とにかく久しぶりだった。
「お、おう………久しぶりだな、渡辺………」
俺は声が詰まった。
けどその傍らで夏菜が久しぶりの渡辺との再会に、女子高生に戻ったんじゃねえか、っていうくらいにはしゃいでいる。
でもなぜかそれで緊張が俺はほぐれた。
「………なんでお前さ、福岡までいんだよ? 旅行じゃあるまいし。」
「うーん、なんて言うんだろ。出張っていう方がいいのかな? 暫く福岡にいる予定だよ?」
「………じゃあホントにマジで偶然だった、ってことか………」
「だねえ? ああ、そうそう、2人ともさ、結婚したんだっけ?」
「まあ、な。」
「とりあえずさ、結婚おめでと!! やっぱ似合うなあ、この2人の夫婦!! 仲良さそうだし、沢城君が不倫に走る、なんてことはなさそうだしね!!」
「………どういう意味で言ってんだよ………別れるなんて一ミリも考えたことねえぞ? まあ………とりあえず、ありがとよ………」
「それじゃあね!! 今度お土産贈るから!!!」
………なんだったんだろうか、渡辺は颯爽と別れを告げ、あっという間に人混みに紛れたのであった。
「………悪いな、夏菜………水、差したな………」
気まずくなった俺は、夏菜に一言謝った。
だが当の本人は気にしていないようであって。
「え〜〜?? いいよ、かっちゃん、気にしなくて。こういう出会いもあるっしょ? 人生そんなもんだって!!」
「……そうだよな………そんなもんだよな、ホント、夏菜には助けられてばっかだな、俺は。」
「かっちゃん………助けられてばっかり、はさ、私も同じだよ?」
「あ?? な、なんかお前にしたかよ??」
「………あの時さ、私を見つけてくれなかったら………ずっとひとりぼっちのままだったかもしれない………今まで言えなかったけどさ………ありがとね? こんな私を見つけてくれて………私を、お嫁さんに、選んでくれてさ………?」
…………思えばそうだ。
格ゲーをやってて偶然出会って、そこから交流が深まっていって、お互いがお互いに好きになっていって………という具合だった。
でも選んでくれてありがとう、なのは俺もそうだ。
こんな俺を旦那に選んでくれたのは、夏菜だってそうだからな。
最初はぎこちなくて、上手くいかなくって………そんで色々、美空のこともあって巻き込まれた恋路だった。
苦かった、葛藤した日々だったけど、それでも夏菜が居なければここまで来れなかったのも事実だ。
今じゃあこんなに、甘ったるいくらいの恋ができているのだから。
幸せすぎて怖いくらいだ、マジで。
「………お礼を言いてえのは俺の方だっての。だからよ、改めて言うけど………ずっと一緒にいてくれよ?」
「あったり前じゃん!! いっぱいさ、楽しい思い出、作ろうね??」
これから子供も作るだろうし、俺も金を貯めないと行けないよな………家族のためにも。
俺は夏菜と出会えてよかった、心からそう思う。
俺たちは互いに感謝を抱きながら、福岡の街を闊歩していくのであった。
連載から約一年、モチベーションが下がりながらもようやくここまで漕ぎ着けられました。
やっぱり苦い経験を元に繋がっていく恋模様を書きたかったので、ポイントの伸びはそこまで良くなかったなぁ………という感じですwww
個人的に結構頭を使いましたね、どうやって最後の美空との訣別まで持っていくかっていうので。
だからグダグダした展開に途中なってしまって申し訳ないと思っています。
ですけど、それでも読んでくださった読者の方々には感謝してもしきれないな、と思います。
この「苦い」経験を、最新作でも活かしていきたいと思いますので、今後とも黒崎吏虎をよろしくお願いします!!!
ここまで読んでくださってありがとうございました!!!




