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ビターテイストから始まる、「ぼっち」の2人の恋物語  作者: 黒崎吏虎
葛藤編II 「約束」と沢城の気持ち
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第三十三話 夏菜VS美空

沢城を巡る戦いがヒロイン二人の間で勃発。

ドロドロ展開にしたいのはこのためwwww

 今俺は、どうしようもない場面に直面している……。


夏菜と美空が、俺を巡ってあーだこーだ言い争っている状況。


どうしてこうなったのか……説明すると長くなる。


俺は今、物凄い修羅場にいると、実感しているのだ……。




 10月のとある学校帰りの日。


夏菜と一緒に帰っている時だった。


手稲に降りたところで、またしても会いたくない奴が。


美空がそこにいた。


……ここまで来てしまえば美空はもはや俺のストーカーである……。


それも重度のヤンデレの。


「あれ、勝樹じゃん。偶然だねえ!」


……俺の心情をも気にせずに美空は俺に声をかける。


「まーたお前かよ……ホントお前といるとめんどくさいから離れろって……」


俺はもう呆れっぱなしだ。


正直美空とこうして会うのは、もう何度も何度もある。


いい加減にしてくれ……俺はそう思ったのだが。


「いーじゃん、折角なんだからさー?」


と言いつつ俺の空いた右手を握ってくる。


……待って、何この状況。


よりにもよって彼女が左手を、幼馴染(嫌いな奴)が右手ってどういう状況ですか、これマジで。


所謂ハーレムって奴ですかこれ。


「……あのな、今夏菜と帰ってるところ……」


「えー? いいじゃんいいじゃん。ちょうど一緒にいたいタイミングだったしー。」


「だから離れろって!! なんだよ美空、さっきから!!」


「え……かっちゃん、二股してたの!?」


「違ぇわ!! なんで俺が二股なんかしなきゃいけねえんだよ!!」


「ねー、ちゃんと見てよー、私のこともー。私を差し置いて、なんで和吹さんと付き合ってんのさ。」


「お前と付き合った覚えはねえよ、馬鹿野郎!!!」


……ホラこうなる……。


俺は必死で右手を振り解こうとしてるんだけど、美空のパワーが強すぎるが故に解こうにも離れない。


一瞬にして修羅場になる。


俺はツッコミが追いつかない。


だがここで対立が決定的になった瞬間が。


そんなこんなで諍いを続けていた俺たちだったが、夏菜が動いた。


あーもう、我慢できない!! と言って、俺の左手を離す。


で、美空の前によもやよもやとばかりに立った。


次の瞬間だった。


夏菜が美空を突き飛ばしたのだ。


突然のことに動揺した俺だった。


何せこんな暴力的な夏菜は見たことがなかったから。


「お、おい……夏菜……??」


俺が止める間もなかった。


「さっきから黙って聞いてたらさ……!! 井浦さん、何様のつもりなの!? かっちゃんが嫌がってるじゃん!! それにかっちゃんの彼女は私だけだから!! いい加減にしてよ!!!」


夏菜があそこまで怒るのは俺は見たことがない。


だが美空も応戦する。


正直美空が応戦しても俺は夏菜にしか靡かないから無意味なんだが……。


「なによ、勝樹を射止めたからって!! 先に約束してるの私の方なのに!!」


「約束してるからってその本人が嫌がってたらそれは約束じゃないよ!!」


「勝樹のこと分かってて言ってんの!? ちょっと付き合ってるからって調子乗んないで!!」


……誰か助けてくれ……。


俺じゃ収拾がつかん。


下手に刺激するわけにはいかない。


もう言い争いの修羅場だべや、これ。


どうすればいいんですか。


「おい……喧嘩辞めろって……」


「「いいから黙ってて!!」」


ホラこうなる。


見てくれは罵詈雑言の応酬だ、見てられない……。


もはや俺は最終手段に出るしかない。


俺は夏菜の腕を掴む。


「いいから帰るぞ、夏菜……」


そう言って俺は夏菜を引きずりながら美空から猛ダッシュで離れていった。


その後の美空の言ったことは覚えてないが……。




 なんとか美空から逃げ帰った俺たちは、河川敷で一休みした。


「……悪いな、夏菜……ホントに……俺のせいだから気にしないでくれ、マジで……」


「ううん、いいよ……私は気にしてないから……」


夏菜は気を遣ったかのように笑うが、俺はもう、どうしたらいいのか分からなかった。


いつか美空と決着を着けないといけないのは分かってるんだけれど……。


今の状況を打開できるのは夏菜しかいないし。


「それよりさ……ゴメン、かっちゃん……見苦しいところ見せちゃって……」


「……俺も気にしてねえよ……だから……まあ、そんな気にしないでくれよ……」


……とにかく平謝りしっぱなしだった。


苦さだけが残る修羅場になったのであった。

次回はデート回。

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