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朝、いつもの時間に目がさめる。まだ周りは寝静まったままだ。簡単に身支度を整えて、周りに気づかれないよう部屋を出て行く。冬だというのに、今歩いている廊下は寒さなど感じない。この完備された城の全てがあの人の為の物だと思うと、溜息が漏れる。吐いた息が白くならないのも、もう慣れてしまった。城の一番奥にある部屋の前で足を止める。ノックなどはしない。ゆっくりとその大きな扉を開け、俺は迷わず寝室へと向かった。すやすやと眠る彼女の寝顔を見ると、思わず頬が緩んでいく。いつからだろう。こんなに不安になったのは……いつか忽然と姿を消すんじゃないか……俺のいないところで死ぬんじゃないかって……そう思わずにはいられなくなった。彼女が背負う物は大きすぎる。時折彼女が哀しく微笑んでいるのに気付いた時、ああ、この人を守りたい、と……そう思ったんだ。いつか彼女が心から笑えるように、そしてそれを見届けられるように……そっと彼女の頬に手を当て、心の中で誓いの言葉を呟く。……守ってみせる。必ず。




