5日目、はじめてきく。
今日も寒気がする。
これテンプレだから、深い意味はない。
それでは本編です、どうぞ。
キュキュキュ
『小学校の頃の話になるんだけど……。』
『小学校の頃、自分でいうのもなんだけど活発で元気な女の子だったの。』
意外だな。
小学校のころから読書が好きそうな感じなんだけどな。
『よく男の子とも遊んでいた。』
でも小学生とかそんなもんか。
性の区別がないっていうか。
みんなが仲良しって感じかな。
『そして猫が好きだった。』
うん、たぶんそれ今全然関係ない話になるよ。
もっと深い理由なんだよねきっと。
それだけでマスクしてたら引くよ?
アレルギーとかじゃなかったら。
『しばらくして猫アレルギーだってわかったの。』
うっわー。
まさかの予感的中ー。
『それは関係ないんだけど』
関係ないのかい。
だったらその部分丸ごとポイしちゃいなよ。
『でその子たちと遊んでいたんだけど』
その子ってどっちだ?
男の子のほうだよな?
猫のほうじゃないよな?
『なんか舌噛んじゃった』
え!?君一言も話してないよね!?
どうやったら舌噛むの!?
オムライスも食べ終わってたよね!?
話の流れ的に私的な語をはさんじゃいけないよね!?
『って一人の男の子が』
うっわー。
自分はっずー。
1人で空回りしてるー。
『そしたら他の男の子が』
大丈夫?って声かけてくれたんだよねきっと
心配してくれたんだね!
『こんな噂知ってる?』
突然の!
心配してやれよ!
なんで舌噛んでいたい思いしてんのにお前の噂話につき合わされなきゃいけないんだよ!?
『昔空気汚染があったんだって』
えええー。
それ噂じゃないし。
実際に結構あった話だし。
絶対授業寝てるはその男の子。
そんであやふやになっちゃってるやつだ。
『そこで私は気づいたの』
ん、なんでのぞきみさんが気づくんだ。
何に気づいたんだ?
『このまま普通に会話してると』
うん……?
『私が空気汚染されるって事に』
「あの、のぞきみさん?」
キュキュキュ
『何?』
のぞきみさんは気づいていない。
その噂話を持ち掛けた男の子よりもちょっと頭が劣っていることを。
教えてやるべきか、それともこのまま話を流すべきか。
「あんた……かわいいのぉ。」
となりにいるおばあちゃんが微笑む。
なんだかつられて自分も笑う。
のぞきみさんもつられて笑う。
おじいさんはめっちゃ引き笑してる。
呼吸困難かよ。
てか聞いてたのかよ。
そっからホワイトボード見えんのかよ。
なんで笑ってんだよ。
なんかお前引き笑するとむかつくんだけど。
ゴホン。
「本当にそういう理由なの?」
自分は心の底からのぞきみさん(の頭)を心配して尋ねた。
このままいったら多分この子死んじゃう。
キュキュキュ
『うん。』
まあ、いいか。
なんか説明めんどくさいし、
放置でいいんじゃないかなっ?
「今日はもう帰ろうか。」
席を立ちあがり、会計を済ませる。
「今日は楽しかったから……。自分が出す……。」
「男だねぇ。惚れるねぇ。」
違うっ、って言おうと思ったけどそしたらまた面倒なことになると思ったので放置。
てかなんで後ろのおじいさんは絶望的な顔してこっちみてんだよ。
大丈夫だって、あなたの奥さんの嘘だから。
どんだけ純粋なの、おじいさん。
キュキュキュ
『おいしかったです(*'ω'*)』
のぞきみさんはおばあさんとおじいさんにペコペコとお辞儀をする。
おばあさんとおじいさんは手を振ってくれた。
また来ようと思った。
二人で。
「それじゃあ、自分こっちだから。」
キュキュキュ
『うん、またね、そら。』
そういって自分たちは別れた。
はずなのに。
さみしくなってふと後ろを振り返ってみると……。
木の陰に隠れているヤツがいた。
「帰れええええええええええええええええええええ!!!!!」
あああああ
やっぱ
今日も寒気がする!!!
キュキュキュ
『なんでばれた』
「なんでって、寒気がしたからだよ!」