3日目、よみがえる。
なんだか寒気がする。
誰かの視線を感じる。
辺りをキョロキョロと見回すがわからない。
誰だ、何が目的だ。
何故だ、最近鳥肌が止まらない。
「そらー!帰るぞ!」
首をかしげながら呼ばれた方へと向かった。
友達は手をぶんぶん振って早く来いと急かす。
仕方なく小走りで行ってやる。
「なーなー。前から思ってたんだけど、あれって彼女?」
「ほぇ?」
彼女なんて出来たことないけど何言ってんだこいつ。
友達が指さす先には何にも・・・・・・
何かいたあああぁぁぁ!?
目を凝らさないと分かんないけど木の影に誰かいる!?
めっちゃこっち見てる!
よだれ垂れてる!きたなっ!
右手で拭いた!きたなっ!
「なーなーどうなんだよー。」
「え、マジで知らないから震えとまんないんだけど。」
「え?でも中学校のアルバムにも修学旅行の写真にもこの間とったプリクラにも写ってたよ?彼女。」
え、こわーい。
もう迂闊に夜道あるけなーい。
「ほんとに怖いんだけ、ちょ、おい!」
友達はふんふーんとスキップしながらストーカーに近づいていった。
あーもうだめだ。
誰に求められないよあいつ。
あの時もそうだったよな。
自分が好きな人できた時に告白しようとしてたのに先にその子に惚れてること言っちゃったもんな。
その後告白したら
「うん、知ってた。無理。」
って言われたもんな。
あれ以来女子と話してない。
じゃない、もう手遅れだ、
絶望してしゃがみこんだ。
ストーカーと友達の方を見ると楽しく会話してるように見える。
え、ほんとに楽しそう。
混ざりたい。
「おーい、お前もこいよー。」
また手をぶんぶんと振って呼んでる。
仕方ねえな。行ってやるか。
ちょっと小走りで近づく。
なそ
「こいつ、友達。」
キュキュキュ
『初めまして!』
「あ、ああ。初めまして。」
ストーカーは手を伸ばした。
握手を求めるのか、スキンシップ大事だよな。
ってそれヨダレ拭いた手だけど!?
ぬちゃ。
「オムラァイスゥ二ぁつの彼氏さんと彼女さんお待ちしましたぁ。アイスおまけねぇ。」
おばあちゃんがお盆にオムライスを二つ乗せて登場した。
「彼氏じゃない!」
キュキュキュ
『ありがとうございます!』
テーブルに手をつき立ち上がった。
「お前は少しは否定しろー!」
のぞきみさんはマスクに手を当て微笑んでる。
あの握手した時もこんな顔してたよな。
初めてお互いに顔を合わせた時の笑顔。
今でも覚えてるなんて言ったら引かれるだろうか。
今日も寒気がする。
引かれないよな。
だってストーカーだもん。