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プロローグ

プロローグですのでそれ以外のなにものでもないという。これからコメディっぽいファンタジーを更新できたらなー、と思っています。

 高みの見物とよく言うが、まず考えてほしい。

 酷い目にあっている奴が、高みの見物をしている奴を見たとしよう。

 癪に障るはずだ。

 となると当然、そいつも巻き込みたくなるのが人間の思いというもので。

 高みの見物をしているつもりが気がつけば巻き込まれていたとか……はっきりいって笑えない。

 また、その災いがすぐそばまで来ていたということもある。

 どちらにしろ、酷い目に遭うのは御免こうむりたい。

 だから俺は、全力でそれに気づいたなら逃げるようにしている。

 そもそも巻き込まれないように逃げても、追いつかれるのもよくある話で。

「GARUUUUUUUUUUUUU」

 ああ、なんか咆哮が聞こえる。

「俺、何も悪い事していないのに……」

 俺は何処で選択を間違えたのだろうか。

 気絶している彼女を背負いながら走る。

 彼女を背負っている時点で、体重が加算されている。

 故に逃げる速度が飛躍的に減少している。

 戦って気絶したなら少しは同情の余地はあるが、彼女は、酒ののみ比べで倒れたのである。

 自称酒豪という話ではなかったのか。

 それを放っておけない俺のこの性格は、もう直しようがない。

 加えて、俺自身が剣士特有の肩とか胸とか背中に硬い金属の防具を背中につけているために、彼女の柔らかい感触など一切感じる事が出来ない。

 ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお。

 Eカップだって聞いたのに!。

 ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお(もう一回。大事なことなので二回言いいました)。

 ……さて、現実逃避するのはこれ位にしておいて、どうするか。

 この状態では遅かれ早かれ追いつかれる。

「ああ、面倒くさい」

 考える事自体が面倒だ。

 どうやったって衝突は避けられない。

 負ければ死ぬ。

 出来る出来ないではなく、やらなくてはいけないという、追い詰められたこの感覚。

 さりとて日常では多かれ少なかれよくある話で。

 例えるなら、8/31に夏休みの宿題を慌ててやるような切羽つまった状況。

「仕方が無いな」

 溜息をついて俺は立ち止まり、振り返った。

 後ろには黒い猛獣の群れ。

「こういう時カッコいい台詞の一つでも言えればいいんだが、それは、文章を書く先生方に任せるとしよう!」

 彼女をすぐそばに横たえて、俺は剣を構えた。

 俺の名前は、勇者ラズ・オウル・クロノス。16歳。

 現実とは厳しいものである。

続きますのでよろしくお願いします。

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