一難去ったらまた一難です
「うん、これも“リオの宿題”ってことね」
うーん……どうこの状況を切り抜けよう。
ここは、がツンって言った方がいいかなぁ。
それとも、大人しくこの場を去った方がいい?
そこで私は体が震えていることに気づいた。これは……リオ?
……
なら、ここはもう弱いリオじゃないわ! って言った方がいいじゃない? リオのためにも。
そう決意した私は、口を開いた。
「……静かね。そんなに私が珍しい? それとも……怖いの?」
自分でも驚くほど、冷たく、はっきりと言い切った。
陰口を敲いていた人たちはみんな黙った。
ある意味清々しいほどの静粛だわ。
(あれ? 私……なんか、怖ぁ……。なんだか、リオになってから怖くなっている気がする。あはは……)
……って、沈黙してる場合じゃ——
(え? あれ、なんか光ってない?)
誰も声を発さない広場に、まばゆい金髪が目に飛び込んできた。
(ひえぇ……あれは、ぜったいモブキャラじゃない気がするんだけど……っ)
ヤバいヤバい……早く離れよ。
フラグ立ったら詰む、ほんとに詰む……!
と急いでその場を後にしたのだった。
◇◇◇◇◇◇
移動したのはいいけど……ここどこっ!?
リオ(美月)只今迷子中です……。
(もうっ! 一難去ったらまた一難なんて……この世界、休ませてくれないの?)
というか、この言葉……本当に使えるんだ……。
どうしよう……教室どこだろう……。
ていうか、この学園、どこまで広いの!?
ここ、絶対設計したやつおかしいでしょ……! 休み明け初日に、遅刻なんて嫌だよぉ……。
……本気で、誰か助けて。
そう、心の底から願った。




