33 光のもや
(でも、ぶっちゃけ言うと、リオのお母さん許してくれそうなんだよね……なんだかんだ言って)
「……さっ、学園長室に行きましょうか!」
「はいっ!」
セリーヌ先生の声で気合を入れた私は、三人で移動した。
◇◇◇◇◇◇
「……ジークは、もうそれを消してもいいではなくて? どうせ私たちには見えていますし、ここは他の人たちはいないのですから」
(……? 『それ』? どれ?)
二人だけにしかわからないであろう、言葉を使うセリーヌ先生の話の内容に疑問を抱きつつ、ジークの反応は見ていると、なんだか嫌そうだ。
「魔力の節約にもなりますわよ?」
「……わかった」
しぶしぶと、ジークが返事をしたと思ったら、ジークの体を覆っていた光のもやが消えた。
魔力というキーワードで魔法に関することはうすうす感じていたけれど、光のもやが消えたことにびっくりする。
(今まで、魔法使っていたんだ……)
ん? でも、光のもやが消えたっていうことは、これまで光っていたということ?
でも、なんで私はきらきらしていたのに、声をかけたんだろう……?
攻略対象だと思って、逃げてそうだけど……しかも、私から声をかけていたよね??
大事なことに初めて気づいた美月だった。
朝の記憶を必死に思い出す。
……そういえば、私って髪が紺色だから声をかけたんだよね。失礼すぎない???
いろいろやらかしていると気づいた美月は、慌てた。
(え、なんかすみません、ジークさん……)
しかし、口にはしていないのだから、別に問題はないのだが、そこにはもう気づいていない。
朝は迷子になって混乱してたから、判断が遅れたのかな……?
そしたら、私はやばくない?? 無意識に何かをやらかすかもしれないってこと??
「……なんだ? ……お前、またなんか自分の誤ちに気付いていないだろ……」
「っうぇ?」
急にその本人に声をかけられて、心臓がどくどくと波打つ。
(びっ、くり、した………。考えていることバレたかと思った……)
攻略対象とか、今の私はリオじゃなくて美月だとか、バレたらいろいろ後(リオが戻ったとき)にめんどくさくなるに違いない。
実験対象とかにされるかもしれない。
それだけは避けなきゃ……っ
リオの体に傷が残ったら、死んでも死にきれない。
………! まって、これ、リオの体だから、私が花瓶に魔法を使えたように、もしかして、ジークの光のもやを見ても疑問に思わなかったのは、危険性がないと、リオの持つ知識が判断したから!?
それなら、疑問は解消される。
(リオ天才じゃん!!!)




